オススメ　夢路行

夢路行３回目、そして最終回です。
結局、書店の紹介文は書けませんでした。スミマセン（Ｔ＿Ｔ）
１０月は、頑張りたいと思います。
それでは参りましょう！

今回は、予告通り「主さま」で。
最初に登場したのって、コミックス「夢見た春」でいいのかな？　
ぶ～けに掲載された、読み切りシリーズでした。
主人公は高校受験を控えた少年・真弓で、真弓の家の畑にある祠にいるのが「畑の主さま」……まあ、
括りで言えば「もののけ」でしょうか。
この主さま、お願いとかされても叶える不思議な力とかはなくて（笑）ただただ話を聞いて、たまに変身
したりするだけ。
でも、人は時には損得なく話を聞いてくれる存在が必要なときもあるでしょう？　そんなときに、非常に
お役立ちな主さまなのです。
さて、いま手元に用意しているのは、東京三世社から発行された「主様変幻漫遊記　みちしるべ」という
本です。
いつもの主様は真弓の家の畑にある祠の中で、何代も前に貰った壺を寝床に眠っているのですが、
この連作の冒頭で、壺毎盗まれてしまうんですな。盗まれる前に何とかならなかったんだろうか、と
思わないでもないけれど、それではお話が始まりませんね（笑）
練馬のあたりで盗まれた主様が売り飛ばされたのは、房総の方だったらしいです（後書きによる）。
そこから元の祠に戻るまでの道を描いたのが、この作品集というわけでして。
主様、ここぞとばかりに出歩いています。
主様のはじまり、と題してもよいような話もあれば、他の本にも出ている昔なじみの妖かしとの再会もあり、
賑やかな旅です。最後には武蔵野の、真弓の元に戻ってきて、めでたしめでたし♪
あー、そうそう、前回のコラムに書いた「日常茶飯事」の水元青年は、主様の守護する真弓の友人・茅子
ちゃんのお見合い相手だったりしました。
お付き合いは続いているようです。

さて、お送りしました夢路行、今回はこの辺に致したく、ご挨拶させていただきますね。
「月の小径」の兄弟をご紹介できなかったのは、返す返すも残念ではありますが。
（もう、体調に振り回されてしまいました、９月末は。おかげでこのコラムも１０月にずれ込んでいるしね）
それではまた、次の作品紹介でお会いいたしましょう。　　→夢路行（１）を読む　 →夢路行（２）を読む