嵐の伊豆


平成15年9月20日(土)〜23日(火)、 22日(月)をはさんだ飛び石3連休です。 ということは、月曜日さえ休めれば、 4連休にできるということです。

当初は、月曜日を休むことなんか無理だと思っていたのですが、 1週間くらい前になって、急に休めそうに思えてきました。 4連休に出来ると思うと、急にどこかに出かけたくなってきました。 とは言え、本格的な旅行もかえって疲れたりするので、 車で気軽に行ける場所が良いです。 ということで、伊豆1泊2日の旅に決定しました。

連休初日と連休最終日は道路が混むことが予想されるので、 日程を21日(日)〜22日(月)の2日間と決め、 21日(日)夜の温泉宿を予約したら、事前準備完了です。 あとは、当日を待つのみです。


さて、21日(日)の朝になりました。 せっかく、気合を入れて月曜日を休んで遊びに行こうというのに、 朝から雨降りです。しかも、天気予報によると、 台風が接近しているとのことで、 今夜から翌朝にかけて大荒れの天気になるらしいです。 ふと、「普段の行い」という言葉が脳裏をよぎったりもしますが、 とにかく前払いで宿は確保済みです。行くしかありません。

伊豆に向かう道路は、予想通りあまり混んでいません。 特に渋滞もなく、すいすい進みます。 カーラジオの天気予報では、 関東地方は今夜から翌朝にかけて大荒れで、 特に伊豆地方がひどい みたいなことを言って、神経を逆なでします。 いやなら、聞かなきゃ良いんですけど。

さて、わざわざ伊豆まで行くわけですから、 温泉宿に泊まるだけではなくて、 もちろんそれなりに観光をしようと思っていたわけです。 綿密ではありませんが、 漠然とはプランを考えていたわけです。 漠然と考えていた行き先のうち、 伊豆三津シーパラダイス に行くことにしました。 たぶん、水族館なら建物の中だから、 比較的雨の影響が少ないだろうと考えました。

さて、実際に伊豆三津シーパラダイスに到着してみると、 雨の影響が少ないだろうというのは正解でした。 まず、駐車場が立体のため屋根がありました。 そして、立体駐車場から館内への通路にも屋根があり、 ほぼ雨に濡れることなく入場できました。

建物内にある魚の水槽を一通り見終えた後で、 屋外の動物を見るのが順路になっているようです。

さらに外に出ると、イルカのショーをやっているようです。 が、我が家は、ショーをじっくり見るような 落ち着き がないので、見ずに通り過ぎます。 ところどころ、屋根が切れて瞬間的に濡れますが、 基本的には傘なしで、 一番奥にあるラッコ館という場所まで行けました。 ラッコ館には、ラッコだけじゃなくて、ペンギンの親子もいました。

本当は、屋根がない通路を歩きながら、 海の動物と景色を楽しむように周回する順路になっているようですが、 雨なので屋根がある来た道をそのまま戻ります。 横には、オットセイの海と呼ばれる、 オットセイ用のプールがあります。 プールといっても、海の一部を区切っただけという感じで、 自然な海の感じのところです。

水族館内にあるレストランで昼食をとり、 お土産物を買ってから、次の観光地を目指します。 次は、某博物館系の場所に行くことにしました。

雨は相変わらず降っていますが、 埼玉の超雷雨 に比べれば、雨量は何分の1という感じです。 視界もそれほど悪くありませんし、 ハンドル操作に影響するほどの強風でもありません。 1時間強ほどのドライブで、順調に目的地に到着しました。

あいにく、駐車場は屋外でしたが、比較的建物に近い場所が 空いていました。車から建物までは15〜20mくらいでしょうか。 小雨なら傘を使わない距離です。 車のドアを開け、傘を外に出して差そうとしましたが、 なかなか開きません。 今思えば、この時点でおかしいと気づいて帰るべきでした。

たぶん、あまりの強風のため、開きにくかったのではないかと 思います。傘が単なるゴミに変わったのは、 それから10秒と経っていません。 安物の傘は、ちょっとした風でもすぐ壊れるので、 私が傘にかける金としては法外な7,000円くらい出して買った、 かなり頑丈だと信じていた傘です。 しかし、それが一瞬でゴミに成り果てたショックで 落ち込んでいる場合ではありません。 同じく傘を壊した嫁が、そのときの強風の衝撃で子供から手を放したすきに、 子供が風に流されて後方に後ずさりしています。 後に倒れないように踏ん張るのがやっとで、 じりじり遠ざかっていきます。

ずぶ濡れになりながらも、 子供を救出して車に戻ると、即座に撤収を決定しました。 運転していてハンドルを取られなかったので、たいした風じゃないと 思っていたのですが、甘かったようです。 というか、ちょうどそのくらいのタイミングで、 風が強くなってきたというのもありそうです。 もう、観光している場合ではありません。 宿に逃げ込むことにしました。 ちなみに、私の中途半端に丈夫な傘は、 開きも閉じもしないという極めて邪魔な状態で、 大人一人分の車内スペースを占拠しています。

チェックイン時刻よりも、1時間ほど早く宿に到着すると、 「みなまで言うな」という感じで、こちらの説明も聞かずに、 「もうお部屋に入れますよ」と言ってくれました。 さっそく部屋に入ると、他にも避難している仲間がいました。

部屋で休んでいると、外の風雨は激しくなってきているようです。 ゴーゴーいう風の音も強くなってきています。 やはり、残念ながら、観光を断念して早めに温泉宿に避難したのは、 正解だったようです。


翌朝になりました。 天気予報通り、夜中までずっと風がゴーゴーいっていたようですが、 今は静かになっています。 台風一過の晴天とは言いませんが、 せめて雨だけでもやんでくれていれば、 と思いながら恐る恐る外を見ると、 曇り空ながらも雨は降っていないようです。 風も、ずいぶん弱くなってきているようです。 これなら、天気のことを気にせずに観光が出来そうです。

さて、天気も回復しましたし、あわしまマリンパークに 行ってみることにしました。 駿河湾に、淡島という歩いて一周できるほどの小さな島があるのですが、 そこに水族館とかがあります。 実は、前日に行った伊豆三津シーパラダイスとも近くて、 1〜2kmくらいしか離れていませんので、 ハシゴすることも可能です。

では、なぜ前日にハシゴして行かなかったかというと、 海を渡っていく必要があるからです。 島まではロープウェイで行くのですが、 おそらく強風のときには運休になるのではないかと 想像して避けました。

ロープウェイを降りたら、展望台エレベータで地上に降りるのですが、 ロープウェイの駅と展望台エレベータをつなぐ通路は、 思ったよりも狭いです。

展望台エレベータは、手動で操作されている感じで、 操作する人(いわゆるエレベータガール的な人)が 乗っています。 島内ガイドを兼ねているらしく、地上に着くまでの間に いろいろと説明してくれます。 地上に降りると、水族館的な設備があります。

ここの水族館は、水槽よりもショーに力を入れているように 感じました。そして、イルカやアシカなど、 水族館では定番のショーのほかに、 犬のショーもあるようです。 そして、犬のショーの会場は、 時間帯によっては「ふれあいタイム」として 犬と触れ合うことが出来ます。 「いぬたま」みたいなものです。

本当は、島内を散策したり、各種のショーを見たりして、 ゆっくりと過ごす場所だと思うのですが、 水槽見学系水族館を期待していた我が家にとっては、 ちょっと違う場所でした。 お土産を買ってから、帰ることにしました。

帰りも来たときと同じエレベータに乗り、 そして通路を通り、ロープウェイに乗ります。 通路からは、タヌキの家族(?)が寝ているのが見えます。

通路を渡り終えてロープウェイの駅に着くと、 子ダヌキが近寄ってきます。 うちの子が持っているクッキーを狙っているようです。 タヌキにはエサを与えないでくださいと注意されていましたが、 人間を怖がらずになれなれしく近寄ってくる様子から見て、 既に手遅れ(人間からエサをもらったことがある)という 感じがします。

ともかく、クッキーを与えることなく子ダヌキを振り切った つもりだったのですが、ロープウェイ乗り場まで着いてきました。 しかし、ロープウェイが到着して、お客さんがどっと降りてくると、 さすがにどこかに行ってしまいました。

帰りのロープウェイからは、前日に行った 伊豆三津シーパラダイス が見えます。やっぱり近いんですね。 本当は、天気が良ければ富士山がきれいに見えるらしい (そのために行ったようなものな)のですが、 今回は残念ながら見えませんでした。

あとは、昼ご飯を食べて、干物を買って帰りました。 台風の影響で悪天候だったことを考えれば、 まあまあ楽しめた旅行と言えるかもしれません。


戻る