後編 「福島の旅」


後編「福島の旅」では、 8月4日(月)に盛岡(岩手県)の実家を出発し、 喜多方市(福島県)で喜多方ラーメンを食べて、 磐梯熱海温泉(福島県郡山市)で1泊して、 翌日に川崎(神奈川県)の自宅に戻ります。

初日の予定は、盛岡の実家を車で出発し、 東北自動車道をひたすら南下し、 郡山ジャンクションで磐越自動車道を西に進路を変えて、 喜多方市内でラーメンを食べます。 その後、適当に観光をして(具体的には全く未定)、 適当な時間になったら温泉宿に一泊するというものです。

盛岡から喜多方は遠いです。 昼飯時に喜多方に到着するために、 (我々なりに)かなり早朝に盛岡を出発したのですが、 喜多方の市街地に入る頃には、12時を回っています。

さて、いざ喜多方に着いてみると、 喜多方ラーメンが食べられる店は、 非常にたくさんあります。当たり前ですが。 その中で、資料(ガイド本)を見ながら、 ある一軒を選びました。

昨日までの岩手県内の涼しさが嘘のように、 ここ喜多方市は真夏の暑さです。 わざわざラーメンを食べに来たのですから、 意地になって熱いラーメンを食べたんですけど、 もう汗だくです。

さて、肝心のラーメンの味ですが、 素人の私としては、グルメ評論家的な批評はできませんので、 「うまかった」と だけ言っておきます。わざわざ来た甲斐はありました。

ラーメンでお腹も膨れましたし、 喜多方市内の観光に出かけることにしました。 蔵の街として有名なので、蔵を見に行かないといけません。 そして、蔵といえば、酒(酒蔵)です。 ここ会津は、酒どころでもあります。

しかし、せっかく酒蔵に来たのに、 運転手のため試飲ができません。 観光というのは、本来、 昼から酒が飲めるもののはずです。(そうだ!) しかし、これでは観光とは言えません。(そうだ!そうだ!) 自家用車旅行は、交通費が割安で荷物の運搬が容易という メリットは確かにありますが、 代わりに、 計り知れない大きなもの (試飲の機会のことだぁ!) を失っています。

お土産の酒も買い、喜多方で最低限するべきことは果たした と言えなくもないのですが何となく物足りません。 喜多方には数年前にも来たことがあるのですが、 そのときは、もう少し 「蔵のある街」 というイメージがあったような気がします。 しかし、今回は、いまいち蔵を見ていないような気がします。 そこで、観光ガイドで調べて、 喜多方 蔵の里 というところに行ってみることにしました。

蔵の里というのは、 蔵が並んだテーマパークみたいなものです。 蔵を見ていないのが物足りない気がしたので、 ここまでわざわざ見に来たようなものですが、 いざ見てみると、少し見ただけで 「まぁ、このくらいでいいか」 と感じます。 色合いが地味なんで、 感動が長続きしないというところでしょうか。

蔵の里を見終わってから、 もしも気力と体力が残っていたら、 さらに別の酒蔵を訪問するなどの観光を続けていたかもしれません。 しかし、暑さですっかり気力も体力も失っており、 多少早めですが、この日の宿泊地である、 磐梯熱海温泉に向かうことにしました。

磐梯熱海温泉は、郡山市内の西側にあります。 会津方面から行く場合は、磐越自動車道に乗り、 郡山ジャンクション手前の磐梯熱海インターチェンジで降りてすぐです。

夏休みのせいか、 月曜日だというのに宿は妙に混んでいます。 しかし、そんなことはどうでも良いことです。 こういう暑い日に温泉に入り、それから飲む ビール は格別です。


さて、磐梯熱海温泉での一夜も明け、翌8月5日(火)になりました。 川崎の自宅に戻る日です。 ただし、具体的にどこに立ち寄るかは、あまり考えていません。

長距離ドライブをして家に帰る日なので、 ムキになって、どこかに立ち寄って観光することもないのですが、 いざ帰るとなると、このまま帰ってしまうのがもったいないような、 物足りない感じです。

素直に帰るのであれば、磐越自動車道に乗り、 郡山ジャンクションで東北自動車道路の南行きに右折するだけです。 しかし、郡山を直進することにしました。 いわき方面の観光に決定です。

さて、いわき方面といっても、いろいろな場所があります。 観光ガイド本を見ていると、塩屋崎灯台というのが書いてあります。 塩屋崎灯台といえば、 都心方面からの日帰りバスツアーで立ち寄る場所として、 テレビの旅番組やエッセイなどで何度か見た覚えがあります。 こんなに色々なメディアで何度も紹介されるということは、 それなりに見応えがある観光地に違いありません。

何しろバスツアーで来るくらいの場所ですから、 大駐車場完備に違いありません。 車で灯台に近づくに従って、 「灯台が乗っている山の上にある大駐車場」 に向かって、坂を上って行くのかと思ったのですが、 そんなことはありません。 想像よりも若干小さめの駐車場が、 海水浴場近くの海抜ゼロメートル地点にあります。 すなわち、 あの灯台が乗っている山は、 歩いて登るもの だったのです。

暑くて大変だったのですが、いちおう山の上まで登ってみました。 山の上まで登るのは無料です。 さらに灯台の中も有料(忘れましたが、そんなに高くない)で 見学可能なのですが、現役で使われている灯台で、 子供が騒いだり暴れたりすると気まずいので やめておきました。 (この上さらに、灯台内の階段を上り下りするのが、 かったるいというのもありますが)

灯台のある山から下りて、駐車場に戻ります。 駐車場の一角(でいいのかな?)には、 美空ひばりさんの歌碑があります。

さて、灯台も見終わりまして、 次にどこに行くのかの検討を開始しました。 そういえば、灯台に来る途中に、 「アクアマリンふくしま」 という看板がものすごくたくさんありました。 調べてみたら、どうやら水族館のようです。 灯台からは、10kmくらいしか離れていないようですし、 水族館マニアの我が家としては、ついでに立ち寄ってみることにしました。

アクアマリンふくしまは、 大きな岸壁の広大な敷地の中にあり、 港の中に巨大な建物と広大な駐車場があります。 隣の岸壁には、「いわき・ら・ら・ミュウ」という 意味不明な名前の巨大な観光物産センターもあります。 どうやらこの辺の岸壁は、観光地化しているようです。

なかなか見応えのある水族館でした。

水族館を見たあとは、あとは川崎の自宅に帰るだけです。 常磐自動車道をひたすら東京方面に向かいます。 こうして6日間の東北旅行は、幕を下ろしたのでした。

とは、まだ言えません。 常磐自動車道をひた走り、もうすぐ東京都かなという辺りで、 ものすごい雷と集中豪雨になりました。 なにしろ、前の車も車線のラインもほとんど見えないという 豪雨です。よく高速道路が通行止めにならないものだという 感じでした。はじめて、渋滞で車が止まればよい (と思うくらい、運転するのが怖い)と思いました。

って、旅行から帰ってきて集中豪雨というのは、 以前にもあった ような気がします。 どうして、うちの一家が旅行から帰ってくると、 集中豪雨になるのでしょうか?


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