馬喰町駅

韓国演奏旅行 道中記

またの名を 今後10年間日本で生活していてもこれほどの経験はしないだろうという短くも多くの経験をした団員達の旅の記録 という


 ここは暴露の駅舎、別館そのである。
2000年(平成12年)10月8日から11日まで、我々は北見の姉妹都市、韓国の晋州(ちんじゅ)へ演奏旅行に行ってきた。 3泊4日の強行軍であったが、この間、実に様々なハプニングが続出した。 我々が遭遇した数々の出来事のうち、約半分(別に根拠はないけど)を数ヶ月に渡って書き綴っていこうと思う。


2ヶ月前
パスポート1 (おとっこ原稿)

1ヶ月前
パスポート2 (おとっこを読んだはずなのに・・・)

 白の背景に白のTシャツを着て写真を写し、再度写真を撮るハメに陥った者一名。
 指定の日にパスポートを取りに行かず、網走まで出かけた者一名。
  (とりあえず私が把握している人のみだから、それ以上いるかも・・・)

1週間前
パスポート3 (予防措置)

 旅行当日の朝は早い。 もしパスポートを忘れた場合、出国することは出来ない。 近くの人ならばダッシュで取りに帰ることも出来ようが、遠くの人ならば、それを待っている時間の余裕もない。 かくして、北見市内に居住している者以外は総務部がパスポートを保管することになった。 さらに、自称「うっかり屋」、他人から見て「おめえ、あぶないぞ」という人も総務部預かりとなったのである。

 数人からパスポートを預かった女性がポツリとつぶやいた。

あれ? O宅さんのパスポートにスタンプが押してある・・・・・


10月8日(日曜日)
移動日 (デカケルトキハ・ワスレズニ)

10月9日(月曜日)、朝の部

 私は朝6時半に起床し、まず昨夜のが這っていないか確かめた。 部屋中探したが見つからなかった。 うむ、それにしても薄暗い部屋だ。 さて、7時半から朝食。 食堂へ行き窓から外を覗いてみると、駅前広場が見える。 おっ、駐車場に野外ライブのセットを組んでいるよ。 もしかして我々の演奏会、ここでやるんだったっけと思ってしまいました。

 朝食メニューは洋食のバイキングです。 地元の料理が口に合うかどうか不安だったからホッとしました。 ええ、味はまあまあです。

えっ、甘い? それも甘い? へぇー・・・   なにっ、それも甘いの!!

 私は胃腸が弱いので牛乳はほとんど飲みません(ましてや朝からなんてとんでもない)。 あ、いや、牛乳が甘いと言っているわけではないんです。 私は胃腸が弱いのでコーヒーはほとんど飲みません。 あ、いや、コーヒーが甘いと言っているわけでもないんです。 砂糖を入れなければ甘くはありません。 ちょっとしつこく書きすぎたけど、ジュースが甘いそうです。 私はもともと食事に甘いものは合わないと思っているので、ジュースも飲みません。 でも、ここのジュースは日本人の食感を超えた甘さだそうな。 オレンジ・ジュース然り、その他のジュースも然り。 そして決定的だったのはトマト・ジュースが甘かったことだ(私は飲んでないけど)。 日本では塩を入れる人もいるトマト・ジュースが甘いなんて信じられないとM下君が申しておりましたよ、ええ。

 8時半にバスに分乗してで晋州(ちんじゅ)へ向かう、そして驚く。
いやぁ、タクシーだらけだな。 こんなにタクシーが多いのかい、韓国は。 と思っていたら、ガイドさんが「日本と違って自家用車はのナンバーです」だってさ、納得。
 バスは高速に入った。 韓国の高速道路は日本と同じく合流式。 進行方向の右側から もう一本の高速道路が迫ってくる。 渋滞、そして・・・・
「あぶない!、そこのタクシー突っ込んできた」
「おおおお、左の車、近づきすぎ。俺のそばに寄ってくるなって!」
「ああ、ああ、右のバス、強引に前の車との間に頭を入れてきた」
凄まじい鼻の奪い合いが続いている。 無論自分たちの乗ったバスも例外ではない。 すばやい加速と急ブレーキの連続。 前後左右たった数センチの先を狙って各車がしのぎを削っている。 我々は加速と減速のたびに体が前後にゆすられ続けた。 そして私は「確実に接触しているように見える」隣の車が見えないように、通路側へと席を移動した。 ああ、心臓に悪い。
 さて、合流地点も過ぎ、バスは快調に進んでいる。 いや、快調というよりは、スピードの出しすぎなんじゃない? ディーゼルエンジンを目一杯唸らせてフッ飛ばしている。 そして道の左右では乗用車が腹を上に向けていたり、観光バスのボディがつぶれ、観光客が道端で途方にくれている光景が目に飛び込んできた。

「神様、私たちを無事、晋州まで届け給え!」

この続きはいつの日か・・・