馬喰町駅

おとっこ8月号原稿

パスポート
− 旅券の申請はお早めに −


 さ、さ、急がないと間に合わないよ。 まだパスポートを取得していない人は、この文章を参考に手続きを進めてくださいな。 すでにもらっている人でも読めるようにしておいたから、みなさん目を通してちょうだいな。

申請書
 まずは申請書をもらおう。 パスポートの申請は道庁が窓口なんだけど、市役所の2階、商工観光課に用紙が置いてあるよ。 5年用と10年用の二種類の用紙があるんだけど、近々新婚旅行を考えている(とりあえず相手がいなくてもさ、予定だけ考えるのは自由だから)という人は10年用の方がいいかもね。
申請に必要なもの
 一般旅券発給申請書 上に書いたものね。
 戸籍謄本または抄本 家族がいかないのなら、本人のものだけでOK。
 住民票 戸籍謄本または抄本だけじゃダメなんだね。
 写真 結構うるさい決まりがあるのだ。
 官製はがき(未使用) 表に住民票どおりの住所・氏名を書く。
 身元確認の書類 運転免許証があれば、それだけでOK。
 前回取得した旅券(パスポート) 失効している場合も持っていこう。
    当然ながら初めての人は必要ない。
 印鑑 認印でいいの。
無料じゃないよ

 申請にはお金がかかるのだ。 まずは住民票で、これは150円、戸籍謄本または抄本が450円だから、合計600円だ。 次に写真だね。 私はイトー・ヨーカ堂の入り口にある機械で写真を撮った。 写す前にパスポート用のボタンを選ぶこと。 こいつは600円也。 はがきも買っておこう。 これは50円。

 さて、旅券そのものをもらうためには5年用で1万円、10年用で1万5千円かかるのだ。 5年用の場合、1万円のうち8千円分は収入印紙で、郵便局または市役所1階売店で売っている。 そして残り2千円分は北海道収入証紙で、銀行または市役所1階銀行窓口で扱っている。

申請の流れ
 あたしの場合を例に、申請の流れを追ってみよう。
申請書 商工観光課(という名前だったよな?)でもらってきた。 「どちらにしますか」と聞かれて「うーん」と考えていたら、5年用と10年用の両方くれた。
謄本・住民票 申請書だけもらうつもりで市役所に行ったから、印鑑は持っていなかった。 でも、とりあえず窓口に行ったら「印鑑がない方は2番窓口でお伝え下さい」と書いてあったので、もらってきた。 申請者本人であれば「運転免許証」を見せればOKよ。
写真 買い物ついでに写真を撮ってきた。 さて、写真にはうるさい決まりがある。 横35mm、縦45mmの大きさに切るのはいいとして、この際に気をつけなければならないことがある。 頭の上からあごの先までが25〜29mm以内に納まっていること。 そして写真の上端から頭の上までが5〜9mmであること。 さらに、顔の中心が左端から15〜19mmの間にあること、という大きさの条件があるのだ。 そしてそれだけではないよ。 サングラスや帽子がダメなのは当たり前として、ヘアバンドで頭部が隠れてもダメ、スカーフなどで首が覆われているのもダメ、照明が眼鏡に反射したものもダメ、イスなどの背景があるものもダメ、前髪が長すぎて目元が見えないのもダメなんだ。 さらに注意をしてほしいものとして、こんな表記があった。 「下着姿または肌の露出が多いもの」 夏だからねぇ、気をつけようね。 そうそう、キャミソールもダメと書いてあったよ(背景が白のときの白い服もダメなのだ)。
官製はがき はがきを買ったら、表に自分の住所と名前を書いておこう。 「住民票どおりの住所・氏名を記入してください」と書いてあったけど、``1番地の33''を``1−33''と書いても、``濱''を``浜''と書いても問題ないでしょう(小心者の私は住民票どおりの住所を書いてしまった)。 自分の名前の後に「様」ではなく、「行」と書くのがマナー(相手がそれを消して「様」と書き直してくれるのもマナーだが・・・ さて、結果はいかに?)。
注(後記):帰ってきたはがきの表に消印以外の変化は無かった。 だから、自分の名前には殿でも御中でも、好きなものを書きましょう。
申請書提出

 網走支庁に行けば平日ならいつでも大丈夫です。 でも、移動窓口が北見市役所にあるので、そこへ行った方が時間の無駄がないよ。 ただし、毎週火・金曜日の10:30〜12:00と13:00〜14:45の間だけ市役所2階の第二会議室を借りて商売?しているのだ。 ところで この申請書。 たいして書く欄がないから先にもらっておかないで、いきなりここで書いてもいいよ。 でもね、名前はヘボン式ローマ字で書かねばならんのだ。 「大野」さんならONO、「陽子」さんならYOKO、「番場」さんの様にBの前に``ん''が来るような場合はNではなく、BAMBAとするんだって。 「あたしは大野陽子なの。小野横じゃないのよ! OHNO YOHKOって書かせてちょうだい!!」ってぇ人は、「長音表記申出書」という用紙を併せて提出するという、きわめてばかげたことをしてくださいな。 とりあえずヘボン式ローマ字の表が移動窓口にあるから、心配な人は見てちょうだい。

 さて、あたしが行ったのは午前11時30分よりちょっと前。 すでに10人ほどがイスに腰掛けて待っておりました。 申請書と必要な書類(住民票など)を受付のかごに入れ、イスに座って待ちましょう。 空いていなければ廊下の長椅子に、そこもいっぱいなら立って自分が呼ばれるのを待ちましょう。

 受付の人は顔が小さくて可愛いオネーチャンだった。 窓際にいるパスポートを渡す人は(たぶん臨時の)オバチャンだった。 あたしはわくわくしながら30分ほど待っていた。 そして午前の部が終了する2分前に体格のいい男二人組が入ってきて、立ったままいろいろな書類を見始めた。 「む、警察か?」と思ったが、そのうちの一人がオネーチャンの隣に座り、最初に私の名前を呼んだのだった。 ああ、なんたる不幸! あと一人分早く来ていれば若いオネーチャンと話が出来たのに・・・

 身元確認の書類を求められた。 これは「運転免許証」でOKよ(そのコピーはダメだけど)。 記入に問題がなければ引換証が渡されます。 そして2週間後にパスポートを渡す旨言われます。 2週間後に右側の窓口でパスポートを受け取りましょう。 ただし、この渡された引換証に印紙と証紙を貼り、証紙に消印(印鑑)を押し、さらに自筆で署名しておきましょう。 受け取りに必要なのは引換証と、支庁から郵送された(自分で宛名を書いた)はがき、印鑑です。 受け取りは、たとえ夫婦であっても本人でなければダメなのだ。 二人分もらってきてねと頼んでもダメだからね。 それと、指定の日に行けなかった場合、次の日に行ってもダメ。 北見は単なる移動窓口なので、その日取りに来なかったものは支庁に戻されるのよ。 ということなので、網走まで行ってられないという人は、しっかり自分の行ける日を設定してもらいましょう。 基本的にはちょうど2週間後に交付となりますよん。

気をつけよう、暗い夜道と・・・

 あたしの前で2人、後から来た人4人が引っかかっていた。 4割もの人が書き直しなどさせられていたので、最後に気の付いた(聞こえてきた)ことを書いておこう。

写真 運転免許証の更新に使ったと思われる写真を貼ってきた人がいた。 たぶん自分と同じようにプリクラもどきで撮ったんでしょ。 サイズは35mm$\times$45mmで収まっていたけれど、顔が小さかった。 いや、オネーチャンの話ではないよ。 顎から上の部分が25mmなかったのだ。 その人は写真屋行きを命じられていた。 過去にパスポートを取っていた経験者だったんだけどねー。

所持人自署 写真を貼る場所の下に所持人自署という欄がある。 これはそのままパスポートに転写されるので、枠からはみ出てはいけないのだ。 はみ出た人はアルファベットで書いていた。 外国へ行くからといってアルファベットで書かなきゃいかんという訳ではないのよ。 書き慣れた漢字を使いましょ。 或いは枠に収まるように練習してからアルファベットで書きましょ。

勤務先 住所は書かなくてもいいけれど、会社名と電話番号を書きましょう。

申請者署名 申請用紙は裏にも書くところがあるのだ。 普通の人であれば この署名だけ記入すればいいのだけれど、移動窓口で書いている人は時間を気にしてあせっていたんだろうね。

取り扱い注意 写真と所持人自署。 こいつはそのままパスポートに転写される。 従って申請書は機械の中につっこむので、折り曲げたり汚したりしてはいけないのだ。 たぶん汚れを気にしたんでしょ。 大事そうに封筒の中には入れていたのに、折った上によれよれになった申請書をハンドバッグの中からおもむろに出すなよな、オバサン。

最後に、
 オネーチャンの話をしたら、「私の時は、いかつい男の人だったよ」という人がおりました。 たぶん私が警察と間違った男と同一人物でしょう。 さて、あなたには誰が応対するのでしょうか?  オネーチャンが当たることを祈念して、私の話を終えたいと思います。

しっかし、どーして私の話はいつもいつも長くなるんでしょ?  原稿2ページのつもりで考えていたのに・・・