三歩目のおまけ
「カン」についてちょっと考えてみよう



ここで、符の高い「カン」についてちょっと考えてみよう。

中張牌でもアンカンなら16符、とはいってもすぐカンするのはもったいない。
例えば「4444」とか持っててもすぐカンしないで、
3とか5をくっつけて「34・444」のリャンメン+アンコウにするとか、
一枚はずして「3444」の2−5,3の3面待ちにする方があがりやすい。

逆に、中張牌をカンした方がいいかもしれない場合っていうのは、
例えば「8889」から「8」をツモってきたようなときで、
「8888」をアンカンして「9」のタンキ待ちにすれば一種のヒッカケ。
ただし「7」の待ちが消えるから、カンした方がいいかどうかは状況による。
(「リーチ後は待ちの形が変わるようなアンカンはしてはならない」という
 ルールがあるから、リーチしてたらこのカンはできない。
 「88899西西」のようなシャンポン待ちならリーチ後でもカンできる。)

ヤオ九牌のアンカンなら32符だし、他家を威圧できるかというとそうとも限らない。
それ自体は点数にすれば1飜分、つまりドラ1枚ぐらいの価値しかない。
だから、期待するべきものは符の高さじゃなくて、カンドラとカン裏。
自分がメンゼンでテンパイしてるか、せめて形のいいイーシャンテンぐらいからなら、
ツモの機会を増やすという意味でもアンカンする意味がある。

ただし、既に何かフーロしてる状態からカンをしても、
メンゼンでテンパイした他家のリーチを誘発することになり、苦しくなるのがオチ。
ヤオ九牌のアンカンならまだしも、大ミンカンとか加カンとかいうのは、
他家を有利にするだけで、自分には余り利益がない。
「カンドラがのるかもしれないだろ!」っていったって、
確率は4人に平等なんだから、自分には4分の1しか期待できない。
だから、メンゼンからの大ミンカンなんて論外。
メンゼンの特権(リーチして裏ドラをのせられる)を放棄して、
わざわざ他家のドラを増やしてやろうなんて、ただの慈善行為。
特に、トップで終盤を迎えたような状況でのカンは、
人がいいのを通り越してバカのすることだ。

カンできる状況だとしても、ドラのカンは要注意。
カンドラものって「ドラ8」とかなればその瞬間は嬉しいけど、
それがなくても大抵他家はベタ下りしちゃうからあがりにくくなる。
逆に、他家にドラがのっちゃうと壮絶な叩き合いになるだけ。
その方が盛り上がっていいってんならそれもいいけど、勝つための打ち方じゃない。
状況的に、他家をオリに回らせて、ツモに期待するしかないっていうならアリかも。
一般的には一枚はずしてアンコウにしておいた方が、表ドラを独り占めできるし、
他家の警戒も強くなり過ぎないし、かえってあがれる可能性は高い。
自分の手が余程早く(序盤の4,5順目とか)テンパイしそうだとか、
他家の手の進行が余程遅そうだ(或いは遅らせたい)とかいうんなら、
まぁ、景気づけにドラカンしてみるのも一興かも・・ってぐらいのもんです。

私が実戦でカンするのは次のようなとき。

・そこそこいい待ちでリーチしているとき、或いはリーチの直前
・絶対切れそうもない牌が4枚そろってしまい、カンするしか使いようのない場合
 (アンカンならいいけど、加カンはダメ。槍槓(チャンカン)で1飜高くなるだけ)
・一枚でもツモを増やしたいとき(最後の1〜2巡とか)
・カンすることで親、リーチ者から海底(ハイテイ)をずらせるとき(これも終盤)
・オーラス近くで親もなく、カンする以外に手を高くするチャンスが無いとき
・どうにも状況が打開できず、「気分転換」や「景気づけ」がしたいとき
ってところです。



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