2011年ベーシックコース第1回のレポート

2011年ベーシックコースは、基本編を3月、4月、5月と月1回、実践編を6月に2日間行いました。
参加者はファシリテーターを含んで延べ34名。東京、埼玉、千葉、神奈川、山梨、静岡、福岡からご参加
いただきました。
基本編の第2回、第3回、そして第4回目の実践編(6月実施)の内容をレポートします。
第1回目のレポートはこちらからどうぞ


第2回 テーマ「リーダーシップの学習」から
4月24日(日)実施


1日の内容
(実績)

時間 内容
9:55〜 自己紹介
10:15〜 「体験から学ぶ学習を体験的に学ぶ」
体験
体験学習の循環過程の説明
11:40〜 資料配布
12:00〜13:00 昼食
13:00〜 今日のテーマ「リーダーシップ」に入る
2グループ編成  観察グループと実施グループに分かれる
実習「POLYGON]
課題の提示
組立作業
組立て完成
13:22〜 ふりかえり
*14:40〜 休憩
14:50〜 観察グループ、実施グループ交替
実習「ある形」
リーダーを選ぶ
実施
15:30〜 ふりかえり
17:00〜 今日相手に気づいたことを交換する

*14:40〜 以降の数字は記録が手元にないためレッスンプラにもとづく予定時間を記入




参加者の感想

リーダーシップは今1番興味があるテーマでしたので、楽しみに参加をしました。今まで一つのイメージしか
持っていなかったのですが、リーダーシップは、その時の条件や、メンバーによっていろいろな形があるの
だと学びました。また、リーダーシップを発揮するには、お互いがどのくらいまで理解してるか確認できる
雰囲気を作る事が大切だと思いました。それには、相手に興味を持つ事が大切なんだと思います。
自分の課題は、自分の焦る気持ちだけを見るのではなくて、興味を持って個人個人のいろんな感情や
サインをちゃんと見る事です。頭では、理解していたつもりでも実際にはあまりよく見えてませんでした。
次回は、もう少し注意して周りを見ようと思います。            (神奈川から参加のYさん)
☆2011年ベーシックAをふりかえって☆
前回、体験学習の醍醐味を改めて感じた私でしたが、今回は体験学習だからこそ、その場で感じた
プロセスをもっと吐き出すことを目標に出席しました。
私の中では、前回より進歩できたのではないかと思います。私の発言が他の人の心にどう届いたかは
分かりませんが、プロセスを自分の中でより扱えた感覚になりました。
ワークで印象深かったことは、リーダーはいろんな形があるんだということを学んだ最後のワークです。
自分の中でリーダーとはこう!!というのがなんとなくあったし、今回「リーダーに必要なものは
これ!!!」というものが少しでも明確になればいいと思って参加していた私は、目から鱗でした。
他の方の「私のリーダー像が崩れた」と言っていた言葉に私もすごく納得しました。
ファシリテーターもリーダーも組織にひとりじゃなくてよいということを学んだので、普段の仕事ではなか
なか引っ張っていく役割は少ないですが、そのポジションでも活かしたいなと思いました。
ありがとうございました。                            (静岡から参加のYさん)





第3回テーマ「協働力の学習」から
5月29日(日)

1日の内容
(実績)

時間 内容
10:12〜 「協働力」の実習
10:30〜10:40 再スター(実習の延長)
10:40〜11:50 ふりかえり
11:50〜13:00 昼食
13:00〜16:30 協働力を学ぶための実習づくり」
自分たちで実習を作ることで協働力とは何かを学ぶ。
16:30〜 時間切れとなりその取り扱いを話し合う。
16:40〜18:00 基本編のふりかえりとまとめ

協働の体験から学んだことをラベル化しました。この体験は、ある参加者
にとってはとてもショックな経験となりました!!
協働をテーマにした新しいワークの設計をする。時間切れ終了となり、
次回の実践編でトライすることになりました。





第4回 実践編
6月25日(土)、26日(日)の2日間


1日目の内容
(実績)

参加者ひとりひとりがファシリテーター役をする。
持ち時間は30分から40分間。

時間 内容
10:40〜11:20 Pさんファシリテーター
11:20〜11:45 Pさんのファシリテーションについてフィードバック
11:45〜 昼食
12:33〜 Yさんファシリテーター
13:12〜13:50 Yさんのファシリテーションについてフィードバック
14:00〜 Ykさんファシリテーター
14:37〜 Ykさんのファシリテーションいついてフィードバック
15:28〜 Tさんファシリテーター
16:05〜 Tさんのファシリテーションについてフィードバック
16:45〜 Pさんファシリテーター(2回目)
17:30〜17:50 Pさんのファシリテーションについてフィードバック


2日目の内容

ファシリテーターを置かずに進める。
第3回目の宿題をやってみる。

時間 内容
10:05〜 2つのグループをつくる。ひとつのグループは次のテーマで話し合いをする。
もうひとつのグループは外側からグループの誰がファシリテーションを発揮しているかを
観察し、ワーク終了後フィードバックする。
テーマ「私とこのグループ」
11:30〜 グループ交替
テーマ「このグループとあのグループ」
12:40〜13:30 昼食
13:30〜15:25 これからどうするかについて話し合う。
テーマ「田崎哲夫を紐解く」
15:35〜 協働をテーマにしたワークの実験 FA:Nさん
16:25〜16:32 休憩
16:32〜17:25 ふりかえり 
「自分たちの協働力はどうであった」
17:25〜 ベーシックを終るにあたって。一言ずつ交換する。






参加者の感想

参加しての感想
基礎編に参加してないので少し心配でしたが、良い時期に参加しました。
「その場でおこっていること」を拾い上げる。
このことを分かっている気になっていましたが、実際は何を見てたんだか・・・・・・。
何も見てなかった、感じてなかったなというのが、大きな気付きです。
テーマに沿って話さなければいけない、時間内にまとめたい、そのことに囚われて、他のメンバー
に気をつけているつもりでしたが、全く見ても感じてもなかったです。
「場」を見る、「場」を動かすことが、わかっていないのを痛感しました。
いつも職場の会議で、「参加者にいかに意見を言ってもらうか、出た意見にそっていかに動ける
ようにするか」ばかり考えているためか、最初のワークの中で”ふるってことが、強引な気がする”
という意見が出た時は、「うーん、そしたらどうしたら意見を言ってもらえるんだろう。ものすごく
高度な技が必要では。それがファシリテーションか。わたしには無理なんじゃ」と疑問がふつふつと。
講座後、そういえば職場では、いきなり振ったりしてなかった、なぜあの時ふったほうがいいんじゃ
ないかなと感じたのか、不思議です。
テーマを決める時に、だれのワークでも沈黙が多かったのですが、その時間に耐えられなかった
のかも知れません。
初日の前半は誰か何か言ってーと思ってました。
初日は、自分がずれているようなもやもや感がありましたが、
同時に”ずれているのは何かな、この先何があるのかな”という期待もあった気がします。

2日目、「このグループと私」について話すワークでは、このテーマで何が話せるかなと思いながらも
口には出さず進めて、Yちゃんの「だれもテーマについて嫌だなんて言わないのが面白いよね」って
つぶやきを流してしまってました。いつも職場の会議では「つぶやきを拾う!」ことを念頭に取り組ん
でいるのに・・・・・・・。
いかに上滑りだったか、わかるってものですね。
フィードバックで、そのつぶやきを拾っていたら別の展開があったかもしれないこと、テーマをあやふ
やにしない 逆に テーマにひっぱられない、ことなども知らされ、新鮮でした。
また他の時に、自分が場を見ているのではなく、話している人との1対1に集中しすぎること、その間
アイコンタクトをされたと思ってた人がいたにも関わらず私の記憶にはなかったことなど、私にとって
は驚きの指摘もありました。

最後の協働についての実験ワークでも、与えられた状況を疑わず目的を達成することに必死になっ
て、苦手な業務に苦しんでいるメンバーについては、終わって早く手伝おうと思ってたくらいでした。
これはファシリテーションという前に、仕事をチームとして捉えていないことが出でしまったんだなと。
ファシリテーションを、狭く捉えそうになっていたのと、分かった気になっていたこと、それに気づか
された2日間でした。
私の仕事は組織の中で、まさにファシリテーターの役割だと、あらためてわかりました。
これから、分かった気にならず 学び続けたいです。
感受性を妨げるのは”考える”こと。
すごく残っている言葉です。
ありがとうございました。                          (福岡から参加のTさん)
ベーシックコースの集大成として、実際に自分がファシリテーターとして参加させていただいたことで、
多くの事を学べました。
今までは、自分が参加者としてファシリテーションされる側で、まろさんのファシリテーションのように
やるのがファシリテーターだと考えていました。実際に自分がファシリテーターとして参加すると、ファ
シリテーターの存在自体が場へのすごい影響力を持つ事が分かり、面白かったです。
他のコースでもそうでしたが、場で起こっていること、参加者の中で起こっていること、自分自身の中
で起こっていることを五感をフルに使って感じる事の難しさを改めて感じました。ファシリテーションは
難しいけれど、面白く、これからももっとファシリテーションの世界を知っていきたいと思いました。
ありがとうございました。                           (横浜から参加のYさん)


今年のベーシックコースは、コースの構成、進め方を再構築して行ってみました。
人間関係のファシリテーションで大切だと思われるものを3つに絞り込み、@「体験学習のサイクルの
大切さとその理解」、A「ファシリテーションの目的とその効果性」、B「ファシリテーターの目をもつ」これを
毎回の学習テーマに沿って、どうであったか例えば、頭には入ったか、心に落ちたか、自分のものになって
きている実感を持ちえているかなどを、お互いに問いかけながら行ってきました。参加者によっては、学習の
テーマの方に関心がある人もいるわけで今回やってみてそこのところの取り扱いが難しいとも思いました。
しかし基本編を3回やり4回目の実践編を2日間やってみて、特に全回通して参加していただいた方にその
答えの一端が伺えたように思いました。要は、常に何かのテーマを抱えながらも、上記の3点を忘れずに実践
できる経験を継続して積むことが、ファシリテーションを確実に獲得する道ではないかと思いました。
(担当ファシリテーター/田崎哲夫/まろ)

ファシリテータートレーニングに戻る