網張山(あみはりやま) 1023.6m  戻る

所在地      新潟県三条市(旧南蒲原郡下田村)
登山年月日   2009.11.23
登山道      有
三角点      三等三角点

 十月に烏帽子山に登った帰り,吉ケ平山荘の前に「守門岳登山口」の真新しい標識を見つけ,新ルートができたようなので気になっていた。その後,地元の新聞に大々的に紹介され,今回は山仲間のM女史(2011.4.29荒沢山で滑落し帰らぬ人になった)の計画でK氏,N氏,A氏,Y氏と健脚な面々六人で出かけた。
 未明,新潟市を出発し登山口の吉ケ平へ向う。M女史は既に仲間のN氏の車を下山予定の入塩川に置いてきてくれる手際良さで有難い。
 登山口は山荘のすぐ前である。ここ吉ケ平集落は昭和四五年集団離村し,その小学校分校だった建物は老朽の一途をたどっていたが,毎年少しずつ手入れされていて朽ち果てずに残っている。
 さて,登山口から緩やかに幅の広い古い道形を登って行く。離村から四十年経ったとはいえ,何処かしこに田んぼや畑だっただろうと想像できる平らな場所が残っていて郷愁をそそる。
 葦の生える平原を過ぎると,小さな流れに真新しい橋が架かっていた。その先は水平に切られた道を進み,アバラシ沢右岸尾根に出る。少し行くと沢の水が取れる。
 新登山道は,アバラシ沢右岸尾根に切られたようだ。昨年の四月硫黄沢から網張山へ登り,この尾根を降りたことがあるが,藪だった尾根も綺麗に刈られ,歩きやすくなっていた。
 登り口には立派な階段が作られ,枝につかまりながら下った急登の尾根もよく整備されていた。最近思うに,藪こぎで登った山なんてナンセンスではないかと・・・
 私以外の五人のメンバーは超健脚なので,ペースも速く必死について行く苦しい登りとなった。
 ひと登りするとようやく傾斜が緩み,間もなく見晴らし台に着く。思ったより天候は悪くなく,川内の山々がうっすらと見える。
 足元には次第に雪が現れはじめ,下界より一足早い冬を感じることができた。二時間ほどで網張山に到着する。雪の中に三角点の頭が出ていた。山頂の北東側は絶壁になっていた。
 ここから入塩川ルートの合流まで緩やかに登りようやく分岐に到着する。
 下界は良く見えるが,山頂方面はガスに覆われ雨も降ってきた。とりあえず守門岳山頂まで行くことは止め,分岐から百メートル位登った所の雪の上にテントを張って大休止した。
  シェフK氏やM女史を始め皆さんが大量に担いできた豪華な食事が並び,三時間あまりの時間があっという間に過ぎてしまった。
 一人の山も勿論いいが,こうして仲間とわいわいがやがや過ごすのも,それに増して楽しいものだ。
 結局守門岳山頂付近はずっと晴れることはなく,行くのは止め荷物をまとめて下山にかかる。
 入塩川ルートはロングだが,途中に広がる雨晴(あばらせ)ブナ林は新緑や紅葉の時は見事だ。水場(溜まっているだけ)を過ぎ,三角形の〆掛小屋(二.三人入れる)を過ぎると三角点(といっても三角点はない)に到着する。
 そこから今度は沢沿いに,左右に沢を十数回渡り返しながら下った。 
 以前登った時はそんなに水量はなかったが,今回は少し増えていて長靴に水を入れないよう慎重に岩の上を渡った。
 最後は堰堤に出て,N氏が用意してくれた車に乗り吉ケ平へ戻った。
アバラシ沢右岸尾根の階段 入塩川ルートと合流
烏帽子山 守門岳
雨晴ブナ林 下山口
今回のコース