網張山   1023.5m

所在地   新潟県三条市
登山月日  2008.04.20

 この山は守門大岳の北に位置し、今のところ登山道の無い山だ。
 また、一昨年、山仲間がこの山域で熊に襲われ瀕死の重傷を負った場所でもある。
 今回、会のA氏に誘われ仲間5人で出かけた。
 この地域は新潟県の中でも豪雪地帯で登山口の吉ケ平までまだ車は入れず、最奥の集落の空地に停めさせてもらい、身支度をして出発する。
 ここから吉ケ平まで川の右岸を進み、途中で橋を渡って左岸に移る。またその先は中越地震で道路が崩壊したが、その後迂回路ができ復旧した。
 吉ケ平には廃校になった建物が残されている。時々手入れがされていて崩壊を免れているようだ。
 吉ケ平から橋の手前を守門川左岸に付けられた道を進む。最初は広い道だが、次第に急斜面の足場の不安定なへつり道となり、川に滑落しないよう注意して進んだ。
 また、ルートが不鮮明で選びながら進む必要があった。
 今回は東に張り出した急峻な尾根を登る予定なので地図を出して現在地を確認する。豊富な残雪の小広い場所に到着し、そこに張り出している尾根がそれらしかった。ここへ来るまで2時間休憩なしだった。
 尾根に取り付くと尖った急峻な地形のため、そこだけ早く雪が消え、やぶ漕ぎを強いられた。ピッケルやストックが引っかかって歩き辛い尾根だ。ただ、脇の斜面にイワウチワが咲いていて目を楽しませてくれた。
 枝をこぎ分け、滑落に注意しながらやぶを2時間ほど漕ぐと広い台地に出る。展望が次第に開けて川内の山々が姿を現す。
 ここから山頂まではかなり斜度があり、また岩盤の上に土が付いてその上に残雪がある状態で、足場が安定ぜず苦労する。下を見るとかなり高度感がある。K氏やA氏が先頭で足場を作ってくれて助かった。
 たどり着いた山頂は広く、入塩川ルートが正面に望めた。積雪はまだ2mくらいあるようだ。天気が良く周りの眺望も素晴らしかった。
 山頂で昼食を取っていると、少し離れたところにカモシカも体を休めてこちらを見ていた。
 下山は北側の尾根を下ったが、急峻で若干踏み跡のようなものが認められた。最後は残雪で沢を渡って林道に出て車までもどった。

吉ケ平 イワウチワが満開
山頂から川内の山を望む 山頂にて
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