旧車不遇時代

車齢10年を超えるクルマは、環境を害する、として、税金が高くなるのだという。

悪い冗談だと思っていたら、どうもお国は本気らしい。

おいおい、新しいクルマ一台作るのに、どれだけの資源を食いつぶして、それがどれだけ環境に影響あるのか、古いクルマを大事に乗りつづけるのとどっちが環境にインパクトあるのか、だいたいが10年を越える車がどれだけ走ってるのか、きちんと調べて言ってんのかよ。
環境保護に名を借りた、単なる「新車売らんかな」政策じゃないのか。本当に環境保護を考えるんだったら、車なんか作るなよ。

・・・などという正論は、絶対に表には出てこない。あたりまえだ。自動車工業界からの納税額や政権政党への政治献金額はトップクラスなのだから。彼らは政府を動かす力がある。そんな連中が古いクルマに乗りつづけるビンボー人のことなんか考えるわけない。

こないだも、中国産のネギやらシイタケやらの輸入セーフガードの報復措置として、中国が自動車の関税を上げるような話が出たとたんに、経済団体のボスでクルマ屋の社長だったヒトが、セーフガードは自由競争原理に反するとかなんとか、経済界全体の見解みたいにしてほざきはじめた。たぶんあのヒトが一声かければ、政府もすぐ動くんだろう。いや、でも農家は政権政党の大票田だからな、微妙かな、でも大票田ってもひところほどじゃないらしいしな。政府はどっちの側につくんだろう。カネか、票か。見ものである。

それにしても、あまりにも露骨にわかりやすいメカニズムだ。社会ってやつ、なんかおかしいよな。


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