廃車
掲示板にも書いたが、私のJ54は、復活作戦始動かと思われたのも束の間、哀しいことに、「廃車」の憂き目を見ることになってしまったのだった・・・・・・!
-----ウチの掲示板「Reader's Voice」より引用-----
ジープを抹消登録しました(泣)
Posted by おとうさん@大家族 on 2002/12/07 01:06:22:
「抹消登録」とは、いわゆる「廃車」ですね。
廃車とはいっても、スクラップにするわけではなく、「自動車の使用を一時中止する場合には抹消登録できる」とされる、道路運送車両法16条による、通称16条抹消です。
これは基本的に、再び自動車として復活させることを前提にしています。
抹消登録後は、「抹消登録証明書」というのがもらえて、次に車検を取るときは、それをもとに「新規登録」を行ないます。その場合、車検証の「初年度登録年」はリセットされません。
また、その際、いわゆる車庫証明は取りなおしになります。
これで私のジープは「自動車」ではなく、ジープの形のオブジェということになり(涙)したがって自動車税もかからず、車庫も必要ない、ということになりますね。
…などとわかった風なことを書いてますが、実は陸運支局から「抹消登録の催告書」というはがきが来て、
「あなたのクルマは車検が切れてからずっと(ちなみに約5年)使われた形跡がないので、車がなくなったか、解体したかしたと思われるので、その場合は期限までに抹消登録しないと、道路運送車両法15条3項により『職権抹消』するよ」てなことが書いてあったのでした。
なんか妙に圧力を感じさせる文章だったので、さっそくネットで抹消登録を調べてみると、
同法15条は「自動車の滅失、解体、自動車としての用途を廃止したときは、15日以内に抹消登録しなければならない」
同条3項は「抹消登録されない場合は職権により登録を抹消する」
同16条には「自動車の使用を一時中止する場合、抹消登録することができる」とありました。
私のジープの場合、ヒトがどう思おうと、本人的には「一時使用中止」ですので、16条により、抹消登録は任意、ということになります。
つまり、抹消しなくても法的に問題はないわけです。
現に付いているナンバーを生かして復活させるのであれば、抹消しなければいいわけですが、その場合、復活時には3年分の自動車税が課税される様です。
抹消しても、抹消登録証明書があれば、復活させることも、譲渡することもできます。所有権の証明でもあるわけです。抹消時には、使用中止中の自動車税は課税されません。
「職権抹消」された場合、抹消登録証明書は発行されませんので、復活の手続きがだいぶ厄介になります。
…というようなことがわかったので、ナンバーを返してきました。
もともとついていたナンバーも、新車時のそれではないわけですし、別にこだわる理由はありませんでした。
復活時には、希望ナンバーでいい数字をつけてやろうと思います。
ちなみにジープのページの写真には、数字部分は画像加工でつぶしてありますが、まだナンバーがついていました。
それにしても、インターネットって便利ですね、と改めて思いました。
-----引用ここまで-----
まあ、要するにそういうことなのだ。
よく「廃車」と言うのは、名詞として用いられるときは文字通りスクラップを指すのだが、動詞的に用いられる場合、必ずしも「スクラップ」を意味していない。どういう経緯かは知らないが、「自動車を抹消登録する」を「廃車(する)」と呼び倣わしているようなのだ。
自動車は、財産である。財産としての所有権や抵当権を明確にする上で、自動車の登録という制度がある。
自動車の登録には、
- 国内で初めて、または抹消登録されていた自動車を登録する「新規登録」
- 所有者または使用者の登録情報に変更があったときに行なう「変更登録」
- 所有者が変わり、所有権が移転したときに行なう「移転登録」(いわゆる「名義変更」)
- 自動車としての用途を廃止したときに行なう「抹消登録」(いわゆる「廃車」)
がある。
新車を買えば「新規登録」され、それがもしもローン会社の所有になっていれば、支払いが終わったときに「移転登録」して、自分のものになる。「名義変更」とか言い倣わされているのでややこしいが、「変更登録」でなく、「移転登録」しないと名義は変わらない。「変更登録」は、所有者が引っ越したり、苗字が変わったりしたときに行なう、いわば登録情報の修正で、所有権には影響しない。
輸入車だと、どんなに古くても、国内最初の登録は「新規登録」になり、1945年製のウイリスジープMBだろうと、今年輸入されれば車検証の初年度登録は2002年になる。
登録は、所有権にかかわる重要なものなので、変更や移転、抹消に該当する事由があったときは、15日以内にそれぞれの登録手続きをとらなければならないことになっている。
「抹消登録」は、スクラップにしたときや、クルマがなくなったときは、行なう義務がある。しかし、たとえば長期の修理や長期海外出張などで自動車の使用を一時的に中止する場合、抹消登録は任意で行なうことができる。使用一時中止を理由に抹消すれば、ナンバーを返納しなければならないが、「抹消登録証明書」が交付され、自動車税がかからなくなり、既に自動車税を支払っている年度内であれば、月割りで還付も受けられる。再び車を使用するときは、いわゆる「車庫証明」を取り、「抹消登録証明書」を基に「新規登録」を行ない、車検を通せばよいのだ。
もちろん、使用の一時中止の場合、抹消登録は任意なので、抹消しないこともできる。その場合自動車税は課税されつづけるのだが、使用中止が比較的短期間でちょうど車検も切れない予定で抹消しないほうが手間がかからないとか、ナンバープレートに愛着があるなどでナンバーを絶対返したくないようなときは、選択肢としてアリなのだ。
というようなわけなので、べつにジープの復活をあきらめたわけではないのだ。
しかし、クルマというやつ、ナンバープレートがついてないと、ぐっと文字通りの「廃車」らしく見えるから不思議だ。我がJ54も、ナンバープレートがなくなって、いっそう荒廃して見える。これはよくないではないか。
ご近所の皆さん、大家さん、あのジープは、くれぐれも、なげて(捨てて)あるわけではありませんから、ひとつよろしく!