Movie Review 1997
◇Movie Index

ラリー・フリント('96アメリカ)-Aug 16.1997
[STORY]
70年代、ストリップクラブのオーナー、ラリー(ウディ・ハレルソン)は客寄せのためのヌード写真雑誌を発行。これを機に出版社を設立してポルノ雑誌『ハスラー』を創刊した。しかしその過激さゆえに抗議や裁判を起される。ラリーは妻アリシア(コートニー・ラブ)や弁護士アイザックマン(エドワード・ノートン)らとともに争うが・・・。
監督ミロシュ・フォアマン(『アマデウス』)
−◇−◇−◇−
アメリカではこの映画の公開と同時に「ラリー・フリントは女性の敵だ!」とボイコットや抗議文が殺到し、米国女性協会からも嫌われてしまい、映画批評家からは絶賛されていたのに興行成績は低下、アカデミー賞もたった2部門ノミネートしただけに終わったという。アメリカってつくづくオソロシイ国だ。でも私自身は正直言ってそう騒ぐほどの映画かなぁと思った。どれくらい過激なポルノ雑誌だったのかあんまりよく分からなかったからかな(見たかったのか?(笑)<自分)

共感もしなかったし感動もしなかった。あとに残るものもなんにもなし。これがどうして絶賛されたのかなぁ、監督の過去の実績(『カッコーの巣の上で』や『アマデウス』)から?と首を傾げるばかりだ。私にとってはただ身勝手な男が騒いでるだけの映画でした。

ジェームズ・クロムウェル(『ベイブ』)の出番の少なさにも疑問が。ホントはもっと絡みがあったんじゃないのかな。ノートンの持ち味も活かされてないし。見せ場を作ったのはコートニー・ラブだけかもしれない(苦笑)
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スターウォーズ〜ジェダイの復讐('83&97アメリカ)-Aug 13.1997
[STORY]
氷漬けにされたハン・ソロ(ハリソン・フォード)を助けるべくルーク(マーク・ハミル)やレイア姫(キャリー・フィッシャー)は、ハンを捕らえたジャバの元へ潜入。しかしその間、破壊されたはずのデス・スターは復活し、皇帝自らルークを仲間に引き入れるべくデス・スターへ乗り込んだ。
監督リチャード・マーカンド(『針の眼』)
−◇−◇−◇−
本作もルーカスは製作総指揮と原作・脚本を担当。

スピード感や技術力が、1作目から比べて圧倒的に良くなっていて驚いた。高速バイクで森を駆け抜けるシーンは映像よりも音の方がすごかったけれど、日々進歩しているのだなぁ、と妙に納得したりして。ストーリーは相変わらず幼稚なところを隠せないが、キャラクター的には急に坊ちゃんしてたルークが強くカッコよくなっててびっくり。それとレイア姫の大胆コスチュームとか、ルークを心配するレイアに焼きもち焼いて頬を膨らますハン・ソロなど、洒落っ気も出たように感じた。

1作目と2作目の感想→『スターウォーズ』 『帝国の逆襲』
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浮き雲('96フィンランド)-Aug 11.1997オススメ★
[STORY]
ヘルシンキ。イロナ(カティ・オウティネン)はレストランの給仕長。夫のラウリ(カリ・ヴァーナネン)は市電の運転手をしていて、幸せな生活を送っていた。しかし折りからの不況で2人とも失業してしまう。最初は次の職もすぐに見つかるだろうと構えていたが・・・。
監督アキ・カリウマスキ(『マッチ工場の少女』)
−◇−◇−◇−
失業した2人を軸にシンプルなストーリーが淡々と綴られていく。セリフも少ないが、そこに存在する絶妙の「間」がたまらなくいい。短すぎず、かといって飽きるほどに長くもない。この「間」に笑ったり、グッときたり、最後はホッと暖かい、幸せな気持ちになれる。またイロナの家の壁の青色で、イロナの着ているコートが赤色だったりと、この配色が独特の世界を作り上げているように感じた。そして2人の間にちょこんと立つ犬がこれまた愛らしい。
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百貨店大百科('92フランス)-Aug 10.1997
[STORY]
パリの百貨店レ・グランドギャラリーは創業百年を迎える名門だが実は倒産寸前。そこで新社長に就任したルプチ(ファブリス・ルキーニ)は1年の猶予を与えられ、百貨店の改革に乗り出す。笑顔の練習から個性解放、バンジージャンプで結束力アップをはかり、ついにはパリマラソンの参加を呼びかけた。その結果、業績も上向きになるが・・・。
監督&脚本セドリック・クラピッシュ(『猫が行方不明』)
−◇−◇−◇−
『猫が行方不明』を見て気に入り、今回その前の作品を上映ということで見たが、これまたなかなか面白かった。百貨店の店員の個性とエピソードにはフフと笑ってしまう。また、マラソンシーンなんて日本映画だったらここで一気に感動させよう!と気負いすぎて陳腐になってしまいそうだが、これも個性的な店員の走りで笑わせながらサラリと描いている。フランス映画のこういうところが好きなのだ。
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ロスト・ワールド('97アメリカ)-Aug 7.1997
[STORY]
インジェン社によるジュラシックパーク計画は消滅したかに見えたが、無人島で恐竜を飼育してアメリカ本土のジュラシックパークへ移すという「サイトB計画」が極秘に進行していた。これを危ぶんだ前社長のハモンド(リチャード・アッテンボロー)は、それを阻止しようとマルカム(ジェフ・ゴールドブラム)に協力を要請。マルカムは嫌がったが、恋人サラ(ジュリアン・ムーア)が既に島にいることを聞いて彼も同意するのだった。
監督スティーブン・スピルバーグ(『ジュラシック・パーク』
−◇−◇−◇−
『ジュラシック・パーク』よりも恐竜の動きは抜群に良くなっていて、迫力倍増!でも前回も思ったのだけれど、恐竜ってそんなに頭のいい生き物だと思えないんだけどな〜。確か脳味噌なんてうんと小さいと聞いている。それが頭を使って人間を襲ってるように見える(映画だから仕方ないか・・・)

「あ、ここで恐竜が出てくるはず!」と思うと出てくるし「あ、コイツは死ぬぞ!」と思うと死ぬし、ツボを押さえまくっているところにも飽き飽きした。そういえば『ジュラシック・パーク』が上映されてみんなが面白い!と言ってた時も、私はあんまり面白いと思わなかったんだよな。もともと好きじゃないのかも。

登場人物は今回ゴールドブラムとJ・ムーアだけど、この人達もこういうタイプの映画で主役張るには地味すぎてあんまり面白くない。ピート・ポスルスウェイトやピーター・ストーメアが出てて嬉しくなったけど、彼らのような超個性的な人達をああいう使い方をしたのでは勿体無いと思った。
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