投手の相性                    トップページへ


 投手と打線には相性があります。これは、漠然としたものではなく、明確なものです。沢山練習しているチーム程、顕著な傾向があります。全員が同じ練習をこなしているのですから、当然と言えば当然の結果です。

 投手は、球速が速いと打たれないようなイメージがありますが、実際は違います。どんなに早くても、普段練習している速度は打ちやすいものです。

 凡才先生が学生の時には、150q位と135q位と120q位の3種類を練習していましたので、140q程度の投手を早いと感じた事はありませんでしたし、130q程度なら楽勝のイメージでした。しかし、球速によらず、切れの良い球は打ちにくいと感じたものです。

 切れの良い球が打ちにくい事は、ご理解頂けると思いますが、110q位の普通のストレートも非常に打ちにくかったものです。140qが打てるのに110qが中々打てない理由は単純で、普段、練習していないからです。

 強力打線相手に速球勝負では、「普段通りで打てますよ」と言っているようなものですので、実力差がそのまま結果になるでしょう。こんな時は、直球の球速を2種類〜3種類使用すると意外に戦えます。最速が130q位なら、前半は、これを見せ球に多用し、110〜120q位の球で勝負します。内角のチェンジアップでファールを打たせてカウントを整えるのも効果的です。遅い球を警戒しだす後半は、球速をランダムに変えて、的を絞らせないようにします。

複数、投手がいる場合は、先発は球の遅い投手で行き、目が慣れてきたら、早い投手に切り替える事も出来ます。これは、強豪ひしめく、甲子園で良く見かける戦術です。

 相性の悪い投手から点を取るのは大変な事です。守備では、投手が普通に投げて、相手打線が苦しむのですから、これを利用しない手はありません。

 早さよりも、切れ。切れがなければ相性を考えましょう。人間が投げるのですから、必ず抑えられる球もありませんが、工夫をすれば、毎回打たれる訳でもありません。1イニング1安打なら、毎回の9安打でも完封が可能です。


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