ゲームメイクのメンタル               トップページへ


 ゲームメイクは、基本的に監督の判断ですが、選手が監督の方針を理解して、戦略をある程度、予測出来るようになると、監督の采配が輝きます。つまり、監督がやりたい事のために、準備する事ができるのです。これが上手になると、サイン無しで色んな動きが出来るようになりますし、サインを見間違えたり、見逃す事が激減します。


例1
 ノーアウト3塁から、打者が四球で出塁し、ノーアウト1・3塁となった場面では、相手バッテリーは、制球の不安を抱えながら、盗塁・スクイズ・セーフティー・エンドランなどの多種多彩な戦略に対処しなくてはなりません。

 四球の後ですから、バッテリーはストライクを先行させたい場面ですので、最初から仕掛ける場合もあります。二遊間は狭いので、ヒッティングならレフト前かライト前をイメージし、バントなら第一に3塁方向、駄目なら1塁方向のイメージが良いでしょう。

 しかし、ノーサインなら、投手の状態を見ながら、じっくり行きたい場面ですので、狙い球を絞って、それ以外は打たない方が良いでしょう。最悪なのは、早打ちして凡退する事ですので、2ストライクまでは、安打の可能性を高くする事を考えましょう。カウントによっては仕掛けやすくなりますが、それは、相手が苦しむ事を意味します。

 アウトは3つでチェンジです。イニングの先頭打順によっても、得点の可能性は大きく変わりますので、先頭が1番からのイニングは、大いに期待できます。これは、相手にとっては、いやなものです。

先頭が6番なら、三者凡退だと、次のイニングは9番からになります。これだと、相手は気が楽です。しかし、6・7・8番の内、だれか一人出塁すれば、次は1番からになりますので、そのイニングが0点でも、相手には、いやな展開になります。

9番からの打順でも、出塁すれば、大量得点のチャンスですので、下位打線の出塁率は、チームの得点力を大きく向上させます。

 上位打線だけで取れる得点は限られていますので、打順に限らず、選手同士で配球や球筋などのアドバイスをし合うのは当然の事ですし、自分が好調ではなくても、「簡単にはアウトにならない」「絶対出塁してやる」と言う意識が必要です。

前向きな意識は連鎖しますので、幸運が更なる幸運を呼ぶ場面は、必然的に増えてきます。

 このように、監督が、攻めの作戦をやりやすくするのも、選手の実力です。細かい指示を出さなくても、選手が自分でチャンスを作る意識が大切です。


 守備では、特に、守備位置に気をつけましょう。1点もやれない場面なのか、最小失点を目指すべき場面なのかを、明確にした守備位置が大切です。


例2
 同点の最終回裏、ノーアウト1・3塁の場面では、3塁ランナーがホームインしてしまえば負けです。全ての内野は、バックホームが間に合う距離が前提になりますので、セカンドとショートも、1塁ランナーを気にしている場合ではありません。最初は2塁付近を警戒しても、投手が投球動作に入ったら前進です。タイムリーを打たれたら仕方ありませんが、打球が弱くても、正面の凡打で、さよならになってしまっては、誰も納得してくれません。

 外野もしかりで、タッチアップが間に合わない距離の打球は、捕っても捕らなくても、打たれた段階で負けです。0点に抑える可能性があるのは、タッチアップさせないか、タッチアップしたランナーをアウトにする意外にありませんので、ホームに、中継無しで送球できる位置でなければ意味がありません。

例2は、分かりやすいように、極端な場面でしたが、例2が、1アウトの場合は、強気にゲッツーを狙う事も可能です。この場合は、打たせる方向を決めて、守備位置と配球を考えなければなりません。序盤から中盤では、この方法で来るチームも少なくありませんし、リードしている場面では、珍しくない方法の一つです。


例3
 実力差が拮抗している相手で、初回表、ノーアウト2・3塁の場面。0点で抑えたいのは山々ですが、打順は3・4・5と続き、投手は、1・2番二人ともアウトが取れない、苦しい場面です。

 配球は、1塁が空いていますので、スクイズを警戒しながら、四球もやむなしです。この場面では、0点で抑えるか、最小失点で行くかを選択しなくてはなりませんが、ベンチの指示が無い場合は、基本的に0点を目指しましょう。もし、監督が最小失点を選択したのなら、点を取り返せると判断していると言う事です。指示が無い場合は、「抑えろ」と言う意志ですので、抑える事を優先しましょう。

 焦って大量失点してしまっては意味がありません。どんなにピンチでも、勝ちに行く意識を忘れてはいけません。ピンチを抑えれば、次はチャンスです。きっちり抑えて、流れを引き寄せましょう。


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