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一試合、7イニングか9イニングが一般的ですが、点差や雨天で、コールドゲームやノーゲームになる場合もあります。
*雨の心配が無い場合
雨の心配が無い場合は、フルイニングが前提です。9イニングなら、9回を終了した段階で、1点勝ち越していれば良いのですが、当たり前過ぎてピンと来ませんね。では、考え方の例を見てみましょう。
相手の戦力
投手→ストレートの威力はあるが、変化球の制球は今一つ。
全ストライクの内、ストレートが7割
ランナーを背負った場合、球威も制球も低下する
控え投手は変化球が多いが、制球は不安定
打線→上位打線には長打があるが、下位打線は短打が中心
4番以外は、簡単に振って来ない
どちらかと言えば、試合の後半に得点する事が多い
1試合の、平均得点5点、平均失点4点
味方の戦力
投手→球威はないものの、全体に制球は良く、変化球でストライクが取れる
全ストライクの内、ストレートと変化球が半々
ランナーを背負った場合でも、比較的に制球が安定している
控え投手は球威も無く、制球も不安定
打線→全体的に長打は少ないが、三振も少ない
送りバントの成功率は70%程度
大量得点は少ないが、こつこつと得点
1試合の、平均得点3点、平均失点3点
「強打」対「懸守」と言った印象の対決ですが、実力では相手の方が少し上のようです。しかし、弱気になる事はありません。十分に勝負出来ます。
まず、相手投手からは3点前後の、点が取れそうです。2失点以内で抑えれば、勝てる確率は高いでしょう。
相手の平均得点が5点ですから、通常は10本程度の安打があります。しかし、本当に10本打たれたら勝ち目はありませんから、これよりも、被安打を少なくしなくてはなりません。
もう、びびってしまいましたか?でも、よく考えてみて下さい。平均10本程度なら、5〜6本しか打っていない試合もあるはずです。この程度の被安打の場合、ミスが無ければ、通常は1〜2失点で済みます。つまり、5〜6本打たれても、十分に勝てるのです。
注意すべきは、連続被安打ですから、次の事に注意しましょう。
上位打線
長打力がありますので、警戒は必要ですが、「全員が好調と言う分けでは無い」のが普通です。平均10本程度の打線なら、1〜5番の内、好調なのは2人程度でしょうから、警戒し過ぎて、「好調ではない打者に四死球」では、自滅します。
基本的に、打者一巡目は、全員勝負が基本です。全体的に振れているでしょうから、三振を取れる可能性は、最初から低いと考え、内野ゴロを打たせる配球に徹しましょう。この方が、球数も少なくて済みます。
もし、打たれても、それは仕方ありません。1〜5番で、毎順2本ずつ打たれても、ミスが無ければ、平均失点は2点程度ですので、常に、打者をアウトにする事を強く意識しましょう。
二巡目は、ヒットを打った打者と外野に打った打者を警戒です。タイミングが合っているか、近いと言えますので、タイミングを外す意識を高くし、思い切って配球を変えてみましょう。(打たせる球を変えてみる)
三巡目以降は、連続でヒット又は外野に打った打者は、好調と言えますので、他の打者よりも被安打の可能性が高いため、「シングルヒットなら仕方が無い」と考えて、配球しましょう。但し、スコアリングポディションにランナーがいて、一塁が空いている場合は、四球もやむなしと考えて、ストライクゾーンの枠ぎりぎりで勝負しましょう。強引に打って凡退してくれればラッキーです。連続でヒット又は外野に打った打者以外は、二巡目と同様です。
下位打線
下位の選手が連続安打するのはまれです。理由は簡単、連続安打が期待出来ないから下位にいるのです。
自信があるか、好調だと思っている選手は積極的に振って来るものですが、下位の選手の多くは、好球必打の意識が強く、低めにコントロールされた球を、いきなり振って来る事は極端に少ないものです。
下位打線は、全イニング共通で、考えましょう。低めに制球して、早めに2ストライクを取るのが定石です。ポイントは、コースいっぱいではなく、ストライクゾーンの内側を攻める事です。
好調な選手(通常は9人中、2〜3人)の場合は、ミートゾーンが広くて抑えるのが大変ですが、それ以外の選手のミートゾーンは、せいぜい広くて、ストライクゾーンの4分の1程度です。
打者が打てそうな範囲をイメージしたら、それ以外で配球すれば良いので、見せ球は少なめにして、弱そうな所を徹底的に攻めましょう。そこが攻められると分かっていても、中々打てないから、下位打線にいるのです。
それでも、下位打線全員が全イニング合わせて、数本の安打はあるかも知れませんが、これは計算に入れておきましょう。計算しておかないと、消極的な悪循環に陥る事があります。
*雨の心配が有る場合
雨の心配が有る場合のベースは、5イニングです。理由は、5イニング未満ならノーゲームですが、5イニング目を終了した段階で雨天コールドの可能性が出てくるからです。つまり、5イニング目で1点以上勝ち越しておく必要があり、その後も、常にリードし続ける事が、確実に勝つための条件です。
悔しい例
4イニング目までは、こちらが1点リード、5イニング目に、相手が上位打線となり2失点で逆転される。相手投手は制球難で、毎回四死球を出す苦しい状態で、更に、6イニング目は、こちらが、1番からの好調な上位打線で再逆転が十分に期待できる場面であったが、主審のコールにより、雨天コールドで敗退。
負けた気がしなくても、負けは負け。大会は、やり直しがきかない一発勝負です。空が暗くて雨が降り始めた場合は、投手のスタミナを計算している場合ではありません。雨天コールドの可能性が高ければ高いほど、確実に抑える事を第一としましょう。
攻撃は、5イニング前なら、リードされていても、じっくり確実に得点しましょう。焦りは、ミスを誘発しますので、こちらが焦るのではなく、相手に焦らせる事を考えましょう。
5イニング以後は、どこで終わるか分かりませんので、イニングごとに勝負です。リードされている場面で、次のイニングに行けるのはラッキーです。前項で、「焦りは、ミスを誘発する」と言いましたが、ここでも同様です。幸運が巡って来たのですから、あとは、その幸運を、しっかり掴むだけです。イニングごとに気持ちを切り替えて、平常心で行きましょう。
5イニング以後にリードしている場面では、毎回、全力で抑えましょう。後の事を考えれば考えるほど隙が出来ます。球数は増えても、見せ球もしっかり使って万全を期しましょう。この場面では、しっかり配球されると、相手が焦ってきます。強引に打って来る選手も増えますので、冷静に対処しましょう。
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