最善と最悪 トップページへ
最善と最悪とは、考え方の一つです。例えば、2点リードの8回、ノーアウト2・3塁で打者4番の場面を想定してみます。
守備側の場合
最善は、連続で内野フライや三振を取って0点に抑える事ですが、最悪は、4番に長打を打たれて同点、更に打たれて逆転です。(HRも有りですが、今回は除いておきます)4番が絶好調な場合、満塁策も良い選択肢の一つですが、5番に長打を打たれてしまえば、一気に逆転されてしまう可能性もあります。こんな時は、更に失点して苦境に立たされる事は珍しくありません。更に、最終回で必ず点を取らなくてはならない状況では、冷静に打席に入るのも困難です。
しかし、2点失っても同点で、負けではないと考えれば、「同点でランナー無し」と考える事も出来ます。つまり、ここで一番大切なのは、打者をアウトにする事です。もちろん、走者をアウトに出来る場合は、ラッキーですから、それで問題ありません。
極端な前進守備は、安打率を上げてしまいますので、内野は、バックホームよりも、安打を防ぐ意識を高くしておく必要があります。
この場面は、「最悪を防げば負けは無い」典型的な例です。
攻撃の場合
打順を考えれば、この回で一気に逆転したい場面ですが、長打を狙いすぎて、内野フライや三振では、話になりません。
つまり、打者が内野フライや三振でアウトにならない事が、最悪を防ぐ事になります。一塁が空いていますので、コースを厳しく突いてくる事が予想されます。
投手の制球が定まらない場合は、無理をする必要はありませんから、2ストライクまでは、狙い球を絞って、好球必打で行きましょう。
制球が安定している場合、ミス投球は当然打つとして、自信があるなら、厳しく突いてくるコースを最初から狙うのも、積極的でとても良い事です。最初から狙っているコースに来れば、安打の可能性が非常に高くなるからです。
攻撃での最善は、連続安打ですが、最悪は内野フライや三振で連続凡退です。最悪を防ぐためには、内野フライや三振で凡退しないための工夫が必要です。
このように、最善を目指す事が、常に最良とは限りません。通常は「最善」を目指し、場面に応じて「最悪を防ぐ」に切り替えましょう。これが上手になると、非常に接戦に強くなり、大物食いの可能性も増します。
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