コンサートreview
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第3回 湯の町 アコーステック ライブ (2003/10/15 片山津温泉検番)
北陸の片田舎で、会社帰りにお気に入りの人のコンサートへ
行くことができるのは、大変ありがたいことです。
木村さんは、デビューから、なんでもいいものは歌ってやろう
森進一だって、加山雄三だって、レイチャーズルだって、..
というスタンスでした。1975年当時ですから、これはある意味
大変勇気がいることでした。
ORIGINARITYとか、反抗心とか、ある種の不良気取りが、少しあって
やもすれば良くてコミックバンド、悪くいえば、趣味の悪いGSとか。
原則カバー(当時は、コピーっていった)は、禁止。オリジナリテイ
ユニークさが、追い求められていたと思います。そんな環境の中で
圧倒的な、ギターワーク、ハウリングウルフを思い出させるボーカルで
JAZZ/BLUESを歌う一方で、聴衆を認めさせた上で、歌謡曲のカバーを
スラッと演奏して、納得させるバンドというのは、別な、意味で新しかったと
思います。
それから、30年近くたって 世紀末で、ある意味、「良いものには、
パワーがある」「本当に良いものは、歌い継がれていく」
ま、ネタがきれたのか、VOODOOの魔術が、変わってきたのか、
ある意味で、聴衆は、素直に名PLAYERのカバー曲を聴く様になったのです。
ここで、お気に入りのトムウエイツの言葉を引用すると、まさに、木村さんは、
彼と同じスタンスなのでは、と、嬉しくなったりします。
「古いものにだって、いくらでもいい物があるっていうのに、この国の連中は
新しいピカピカ光るものにしか、興味をしめさないんだ、まったく腹立つったらないぜ」
「まあいいさ、俺は俺のパレードを続けるんだ」
「よいものは、変える必要がない」という言葉がありますが、良いアートというのは、歴史が証明してくれると、思います。
そういう意味で、カバーあり、JAZZあり、飛田さんとのジョイントありという、楽しいコンサートでした。
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