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(2003-2016)

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「遠野へ」
「滝観洞」を出てからは帰り足です。花巻駅を経由してもらって、ふたり帰途の予定。
住田町から花巻に向かう途中に遠野があります。
遠野で五百羅漢、続石(つづきいし)、めがね橋を見る予定です。
あくまで予定ですので、時間を見ながら臨機応変に。五百羅漢とめがね橋ははしょっても構わない。
ただ、続石(つづきいし)だけは見たい。
とりあえず、五百羅漢を目指して出発。


「五百羅漢」
私の持ってる地図では遠野の観光地として、いかにも当たり前のように載っている。
きっと分かりやすい所にあるに違いない。
だって、遠野は全国に知れた民話の里、道々いたるところに看板が設置されていて
そうそう迷うこともない。そんな観光地で、「五百羅漢」が探せないはずがない。
・・・そういう先入観で予想外の苦戦することになる。

くっちょドライバーが遠野市に入って、「五百羅漢」の看板も見えた。
けど、矢印があるでもないし、その先は行き方が途切れてしまった。
コンビニに寄り、切れた電池を買うついでに聞いてみた。
レジの女性は、「一度だけ行ったことがある」と言うが、それが分かりづらい所で、
住宅街の細い道をくねくね走り・・・、途中からは歩いて山の中に入っていった・・・、
私は、したり顔で聞いていたけど、何だか要領を得ない。
でも、コーヒー片手に聞いてたくっちょは、余裕で理解したみたいだった。
それでは行きましょうか。
面倒だったら、「五百羅漢」は飛ばしてもいいからね。
とりあえず、教えられたように車を走らすくっちょ。
そうして私たちがたどり着いたのは、遊歩道の入り口だった。
「五百羅漢」もコースに入ってるけど、1時間以上歩くハイキングコースだ。
コンビ二のお姉さんも、「山の中に・・・」って話してたし、ここで間違いないでしょう。
でもね、このあぜ道の先は住宅街じゃん・・・?山に向かわないんですけど・・・?
くっちょと私は、時間短縮で車で行くことにした。
山すその細いあぜ道を走る。脇は畑。その畑に!
「あ、カモシカ♪」
まだ子どもだろうか、小さなカモシカがたたずんでいる。
車が通っても逃げるそぶりもない。


山すその細いあぜ道から住宅街の道に変わる。
こうなっちゃ、もう皆目検討がつかないんですけど・・・。
完全にハイキングコースではなくなっています。逆方向だったの?もう私は完全に降参です。
「いいよ、もう五百羅漢あきらめようよ」
そんな時、くっちょが住宅街の一軒に「さっき、外におじさんがいた」と、尋ねに行った。
私はまったく気がつかなかったのですが、そのおじさんは本当におりまして、
説明をしてくれるのですが、ご自分が説明しきれないな、と感じたのか
わざわざ、車で誘導してくれると言う。
「いやあ、そりゃご面倒かけます」
おじさんが誘導する車に付いて、急勾配の山道に入る。
林道なんだって。
途中、対向車が来ても、すれ違えないほど狭い道だったのですが、
向こうがバックして道をあけてくれた。実はおじさんの知り合いだったそうだ。
その林道を、思いのほか走る。
てか、これじゃあ誘導されなきゃムリだし、この距離を歩いてなんて日が暮れるよ。
歩きは別ルートがあるんだろうけど、とにかく車ではたどり着けそうもない。
そんなところに「五百羅漢」はあったのでした。
着いてみると、目の前には幹線道路ができるようで、工事中だった。
山の中に、というか山肌にこんな道路作ってどうすんの?
近く「五百羅漢」はひっそり山の中・・・じゃなくなる、ってことみたい。
ま、今は、訪れる人もなく(=訪れたくてもたどり着けない)ひっそりと静まり返っていました。
おじさんが言うには「写真家、篠山記信が撮って話題になったんだよね」だそうです。
それまでは、観光地でもなんでもなくて、おじさんたちが子供の頃の遊び場だったそうです。
「五百羅漢、と言っても顔が見えるのはほとんどないんだよ」と。
聞かされても、なんだか想像できないんですけど・・・。

ここが「五百羅漢」への入り口です。

車を東屋に置いて、ここから先は歩き。
東屋にたくさんの杖が置かれていることからすると、険しいんでしょうか・・・?
私たちは持たずに入っていきました・・・。
200mから300mくらい入りましたかね、樹木がうっそうとして日がささない道です。
今日は晴れているので、ほどよく明るいのですが、曇っていたら暗いでしょう。
道もあいまいになってきて、石がごろごろ・・・苔むしていて無造作に散らばっています。


これが「五百羅漢」なのね。
おじさんが言うとおり、これだけの石がありながら、顔が判別できるのは数えるほどしかありません。
一番奥に滝なのか、泉なのか・・・水が流れてる石室があって行き止まり。


巨大な石はもともとここにあったものらしく、「五百羅漢」ができたのは江戸時代のこと。
高冷地の遠野はしばしば凶作に見舞われ、宝暦(1782年)の大飢饉では多くの犠牲者がでた。
そのことに心を痛めた大慈寺の義山和尚が供養のために数年かけて彫り上げた。


「続石(つづきいし)」
思いのほか「五百羅漢」にてこづってしまった。こんなに分かりづらい所とは思いもしなかった。
親切に誘導してくれたおじさん、くっちょドライバー、お疲れ様でした。
さて、次の目標は「続石」です。流石にここは分かりやすかったです。
ここも山登りです。けっこう登ります。キツイです。途中で水飲んだりして休憩しながら登りました。
「続石」だけじゃなくて、いくつか見所があります。
一番高いところには「泣石」、まっ平らの面を持つ巨石。なぜ、「泣石」という名前かは不明。
そして「続石」、下に2個、上に1個の巨石。大きすぎて写真に収まりません。
上の1個は下の1個に乗っていて、もう一方は宙に浮いている。


少し下ったところには、「弁慶の昼寝場」があります。
・・・石はない?


「弁慶の昼寝場」から横に渡って、明るい斜面を登ると、巨大な一枚岩があります。
でも、訪れる人が少ないのか、あぜ道が草で覆われています。
草が服にくっつきながら、やって来たというのに、なんだかイマイチ。


どれが石?
あー、全部が岩?
木が生えてるよ?
草もボウボウでどこどこだか、よう分からん。


「極うまソフト」
花巻駅に向かいながら、「めがね橋」を目指します。
「みやもり」の道の駅をナビに入れて、道なりです。
くねくねの峠道が続いていました。カーブが続いた坂道の途中で、幟(のぼり)が立っていました。
「んんっ?ソフト・プリン?」
「ソフトなのか?プリンなのか?それともプリン風のソフト?ソフトなのにプリン?・・・ええっ?」
「入ってみようよ」
カーブでのぼり、次のカーブでお店。
つい入っちゃうよね。幟(のぼり)の立て方が絶妙。
私たちのほかにもお客さんが結構いたし、私たちの後にも車が入ってくる。
幟(のぼり)の立て方がうますぎる。つられて入ってきちゃってるんだと思う。
だって、こんな峠道にわざわざ食べに来る人って、いる?
しかも、ソフト・プリンという不思議なネーミングは気になるし。


牧場のソフトは定番です。
結局、プリンはプリン。ソフトはソフトでした。いろいろトッピングができます。
私たちはオーソドックスにトッピングなしのソフトを注文。
天気がいいので外のテラスで、ペロッ。
「うましっ!」
いままで食べたソフトの中で一番!くらいの勢い。
昨日の桃ソフトは完全に抜いた!
「美味しいんですけど!」
くっちょは早速スマホでつぶやいたら、すぐに反応があったらしく、評判のお店みたいです。
たまたま、幟(のぼり)に釣られただけなんだけど、結果釣られてよかった♪


建物の後ろに牧場があります。美味しいです。わざわざ食べに来るのもアリかも。


「めがね橋」
最後の寄り道、「めがね橋」へ。
思った以上に大きいのでびっくりしちゃった。
宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」のモデルになった橋なんでしょ?
もっとちっちゃいのかと思った。
ほら、長崎のメガネ橋とか、高知のはりまや橋とかみたいに思ってたより小さかった、というような。
でも、「めがね橋」は違った。巨大だったのでびっくり。
釜石線が通るはずですね。そっか、鉄道が走るんだからこれくらい大きくないと支えられないか・・・。
宮沢賢治はよく、釜石線に乗ってたらしいです。
花巻から釜石までですが、賢治は石が好きだったから、よく釜石に行ってたらしいですよ。
そういえば、私たちも今日は石めぐりだったかも・・・。
朝立ち寄ったお寺にも石造の阿吽像があったし、五百羅漢も石造、続石も巨石、
で、めがね橋も石造り・・・。遠野の山は石の宝庫なんだね?



「花巻駅へ」
あとは花巻駅に向かうだけ。
釜石線沿いに併走している、釜石街道を走れば花巻駅なのだ。
くっちょにお任せで、のんびり構えていた私。
なんかさ、神楽で有名な大迫が現れたのよねー。
それでも、くっちょに間違いがあるわけないと、のんびり構えて
「へー、ここが大迫か・・・」
くっちょも、「山の上に鹿(しし)の展望台があるんだよ。ほらあれ」
「あー、ほんとだあ。神楽が盛んだからなんだね」
実にのんびりした会話。
大迫の先は紫波。紫波はくっちょの生まれ育った実家があります。
紫波から盛岡はすぐみたいです。
紫波に来て、くっちょが気づいた。
「えー、紫波じゃん!どこで間違った?」
「ん?どういうこと?」
「実家来ちゃったし、盛岡に帰っちゃうところだったよ」
「道、違うの?」
「戻んなきゃ!」
私は3:30発に余裕で乗れるかと思っていたのでしたが、
それは厳しいみたいなので次の4:45に変更。別に急いで帰ることもないんだし。
たぶん、旧釜石街道(遠野街道)に入っちゃったんだね。ちょうどめがね橋から分かれるんですよ。
なので、くっちょには申し訳ないけど、かなりの距離戻らせてしまいました。
時間が余っちゃったので、「んじゃ、毘沙門堂に行ってみようか」と急遽行くことに。
といっても、中途半端に忙しい感じで余っちゃった。
毘沙門堂には旧国宝、現在無形文化財の毘沙門があります。
お寺なのか、神社なのか、よく分かりませんが(ゆっくりできない)、
偶然、「泣き相撲」の会場のお寺ということが判明。土俵がありました。
私もテレビではよく見るのですが、まさかこことは。
「泣き相撲」というのは、生後1年くらいの赤ちゃんが、頭にねじり鉢巻姿で登場し、
行司役の知らないおじいちゃんに抱かれて、立ち会う。先に泣いたほうが勝ち。
土俵の横を小走りに先を急ぐ。


毘沙門見学は有料で、撮影禁止。
一本のなんmあるんだろう、すごい大木に彫られてて、見ごたえ十分。
色彩も残っています。さすが旧国宝なだけあります。
もう時間が迫ってます。小走りに車に戻り、今度こそ花巻駅へ。
毘沙門堂に来るにも、けっこうてこずったので、時間が足りませんでした。
地図、ってアバウトなものなのね。
元来た道を戻らずに、ナビを信じて花巻駅に向かうことに。

慌しく、くっちょとお別れして、ホームに着けば、結果余裕でした。
ずいぶん走らせてしまいました。
今年も楽しかったよ。
忙しいくらいに盛りだくさんで、追加の寄り道もいっぱいしたし、楽しかった♪
来年はどこがいいかな〜。
くっちょ、またよろしくねー。

(おわり) 





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