みどりの森・ライブラリー

旅情報3

 


藤城清治の世界
【2005年2,3月号】

山梨県 甲府・昇仙峡
本当は毎月1回くらいは都会を離れて、心身ともにリフレッシュしたいなと思っているんですが
そんな経済的余裕があるわけもなく、「それならせめて3ヶ月に1回くらいは」ということで
近場で良い所はないかと探して見つけたのが「甲府」です
甲府は市街地がまったくの都会でありながら
そこから少し離れれば昇仙峡や石和温泉、勝沼などの癒しの場所へ行くことができます
そして今回は、素晴らしい影絵にも出会うことができました

今回の往路は、新宿から出ている高速バスを利用しました。時間は約2時間。値段は2枚つづりの回数券を利用すると、片道1450円。この安さにはびっくりしました。回数券を利用とないときは、片道1900円。
甲府駅に着きました。最近すごく思うのは、都会を否定することもないんじゃないか、ということ。都会と自然豊かな場所が接近している所が、実は理想的な場所なんじゃないかと思い始めています。そういう意味では、甲府は理想的な場所です。
今回宿をとったのは、甲府から非常に近い湯村温泉という所です。写真は甲府富士屋ホテルですが、実際に泊まったのは「湯村ホテル」という所で、これがとても良い宿でした。スタイルとしては「シティホテル+温泉」という感じで、将来的にはこういうスタイルが増えてくるんじゃないかと思います。
翌日はまず甲斐善光寺へお参りに。ここはあの武田信玄が、長野の善光寺に戦火が及ぶことを心配して、善光寺の仏像などをここへ避難させたことが始まりだとか。とても静かな所で、気持ちが引き締まりました。
そして昇仙峡へ。といってもまだ真冬で閑散としていました。そんな寒々しい中でも「影絵の森」はいつもどおり営業していました。影絵の森は、影絵の巨匠・藤城清治さんの作品を中心に展示している美術館です。
藤城清治さんが自ら設計したそうで、展示室は地下、壁や柱は黒になっています。つまり余計な光は抑えるということです。そうすることで作品の一つ一つが本当に幻想的に浮かび上がってきます。そして、全ての作品を通して、精神的な意味での“きれいなもの”をとても深く感じました。

またひとり、素晴らしい人に出会ったな、という感じです
藤城清治さんの作品は誰もが一度は目にしていると思うんですが
考えてみるとテレビや紙面で見るものは影絵とは言えないわけで
こうした影絵専門の美術館で常時見ることができるのは画期的で贅沢なことだとも言えます
しかも単に光を利用したアートというだけでなく
全ての作品を通して「清治ワールド」とも言うべき独特の世界が貫かれていて
それがさらに大きな魅力となっています
長野県の白樺湖畔にも影絵美術館がありますので
昇仙峡か白樺湖どちらかにお出かけの際にはぜひ訪れてみてはいかがでしょうか

藤城清治事務所 影絵の森美術館 湯村ホテル

 


伊豆の旅
【2003年12,1月号】

11月初旬に、伊豆の方へ旅行に行ってきました
仕事がひと段落着いたので「のんびりと温泉でも」と思って伊豆に決めたので
正直言って観光という点ではあまり期待していなかったのですが
実際に行ってみると、葛城山、修善寺などとても素晴らしい所で
「もう一度行ってみたい」という気持ちにさせられました

三島駅
三島で知人と待ち合わせのため、ここまでは一人旅のような気分。東京で新幹線に乗ったときは、周りに社員旅行と思われる人たちで賑わっていて、何だか寂しい感じがしたんですが、「でも社員旅行だと話したくなくても話さなきゃいけないし、結構気ぃ使うんだよなぁ」なんて考えているうちに、逆に一人気楽で幸せな気分になってきました。
葛城山展望台
伊豆長岡の温泉街からロープウェイでこの展望台へ着きます。伊豆の観光地としてはそれほど有名ではないと思われるこの葛城山。しかし、急傾斜で高速なロープウェイや展望台からの素晴らしい眺め、山頂周辺の遊歩道など、どれも気持ちが良く、とても爽やかな気分にさせてくれます。
展望台からの眺め
展望台から富士山方面を眺めた景色です。残念ながらこの日は富士山が雲に隠れてしまっていて見えなかったのですが、近くの小さな島や駿河湾が見渡せてとても爽快でした。反対側では伊豆半島が一望できたのですが、横長の丘陵が幾重にも連なっていて、非常に起伏の激しい土地だということがわかりました。
修善寺
伊豆の古刹、修善寺。なにやら鎌倉時代、源氏や北条氏との所縁が多いお寺だそうで、こじんまりした境内にも歴史的深みを感じます。また、弘法大師空海が建てたお寺とも言われています。
茶店(源範頼の墓)
修善寺から雰囲気の良い小路を10分ほど歩いた所に「源範頼の墓」がありました。僕は源範頼を知らなかったんですが、どうやら頼朝や義経と兄弟のようで、やはり身内の争いや平家との争いに満ちた人生だったようで、最後は修善寺に幽閉され自決したと書いてありました。ちなみに左の写真はそのお墓の近くにある茶店で、とても雰囲気が良く、おしるこや善ざいが非常においしかったです。
虹の郷
修善寺町にはイギリスやカナダ、日本などの自然と建物を再現したテーマパーク「虹の郷」があります。テーマパークがそれほど好きでない僕としては、正直言ってあまり期待してなかったんですが、実際入ってみると予想以上に広大で、園内の隅々まできれいに整備されていて、とても素晴らしい所でした。右の写真はイギリスの雰囲気を再現した「イギリス村」の風景です。
ロムニーバスとロムニー鉄道
園内を走るロムニーバス。その後ろに見えるのはイギリス村とカナダ村を結ぶロムニー鉄道です。園内は建物や乗り物だけでなく、自然もきれいに整備されていて、特に春から初夏にかけては素晴らしい景色が期待できそうです。そのころにもう一度来たいなぁと思いました。

今回の行程は次のとおりです。

1日目:東京→三島(新幹線)三島→伊豆長岡(伊豆箱根鉄道)伊豆長岡→役場前(バス)かつらぎ山パノラマパーク(往復ロープウェイ)→伊豆長岡温泉泊

2日目:伊豆長岡→修善寺(伊豆箱根鉄道)修善寺駅→修善寺(バス)修善寺→範頼の墓→修善寺梅林→虹の郷(徒歩)虹の郷→修善寺駅(バス)修善寺→三島(伊豆箱根鉄道)三島→東京(東海道本線)

1泊2日の旅だったのですが、天気も良く非常に良い旅でした。

 

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