みどりの森・ライブラリー

旅情報1

 


奈良を訪ねて - 後編 -
【2002年6月号】

先月に引きつづき、今月も奈良の旅模様をお届けしたいと思います
今回は奈良観光の中心的な場所である
“奈良公園”を中心にお届けします
東大寺も興福寺も春日大社も
実は奈良公園の中にあります
そして今回は冬の風物詩「若草山焼き」を見ることができました

春日大社・幣殿
夕方だというのにこんなに人が集まってきました。これはこの日、冬の風物詩である「若草山焼き」が行われるからです。春日大社は奈良時代、当時の都である平城京そして日本全国の安泰を祈念して、各地に祀られていた四つの神々を改めて奈良に祀るために創建されたそうです。たくさんの鹿たちも春日大社に由来するものです。鹿は「神の使い」として昔から大事にされてきました。
若草山焼き
奈良公園のはずれに位置するこの若草山。その山の枯れた芝を毎年一月に焼く行事が「若草山焼き」です。ただ焼くだけではなく、東大寺、興福寺、春日大社の歴史と深く関わっています。当日は見事な花火の打ち上げに続いて山に聖火が移されるのですが、その模様はとても感動的です。またこの行事は、風の強さや向き、芝の状態、湿度などの条件に左右されやすく、パーフェクトに終了するということがなかなか無い行事なのですが、この日は最高のコンディションで近年まれに見る大成功だったと思います。本当に幸運でした。
荒池と奈良公園
朝の澄んだ空気に包まれて、とてもさわやかな景色でした。奈良公園は東大寺、興福寺、春日大社、若草山などを含む非常に広大な公園です。公園というより、街といった感じです。そのいたるところに鹿がいて、「人間と鹿が共生する街」とも言えると思います。
東大寺・鏡池
東大寺のここからの眺めは特に素晴らしいですね。東大寺はこの他にも大仏殿、二月堂、三月堂、正倉院など見どころがたくさんです。

「静かなひととき」のコーナーでも触れましたが
今回はある意味“不思議な”旅でもあったと思います
若草山焼きは、雨、強風、乾燥などの悪条件で
すぐに延期(または中止)になってしまうのですが
今年は“最高”とも言えるコンディションの中で行なわれました
その上、聖火行列を見るための場所をチェックしているときに
たまたま山焼きがよく見える場所を見つけ
花火、山焼きとも絶好の場所で見ることができました
こうした一つ一つのことが、自分を応援してくれているかのようで
とても良いエネルギーを与えられたような気がしています。


関連リンク

近鉄ホームページ  若草山焼きガイド

奈良交通  東横イン

←戻る

 


奈良を訪ねて - 前編 -
【2002年5月号】

今月号と来月号の二回にわたって
今年一月に訪ねた奈良の模様をお届けしたいと思います
観光という点では京都の影に隠れてしまっている感がある奈良ですが
実際に行ってみるとさすがに長い間
国の中心的な場所であっただけに、見所も数え切れず
京都のついでではとてももったいないということを感じました
また、今回は個人的にもとても思い入れの深い旅で
一つ一つの場所がとても深く印象に残っています

宇治・平等院
宇治は正確には京都府に属しますが、地理的には奈良に近いこともあって、奈良とセットで訪れる人も多いのではないでしょうか。極楽浄土をイメージして造られたというこの平等院、やはり神秘的な雰囲気が漂っていました。
薬師寺の回廊
宇治から南下して奈良の中心地を過ぎた辺りに、「西ノ京」と呼ばれる地域があります。薬師寺はその西ノ京に位置しています。白い石で敷き詰められた境内に朱塗りの建物・・・ これが薬師寺独特の雰囲気をかもし出しています。
飛鳥・橘寺
西ノ京からさらに南へ電車で40分ほど行った所に「飛鳥」と呼ばれる地域があります。とてものどかで爽やかな景観の中に、古い歴史を思わせる史跡が点在しています。この橘寺は聖徳太子生誕の地と伝えられ、こじんまりした中にも深い歴史を感じ取ることができます。本堂や往生院の内部が一般の人にも開放されているのがありがたいです。
飛鳥・石舞台古墳
このような古代を思わせる史跡が多いのも、奈良の大きな魅力です。蘇我馬子の墓ではないかといわれるこの石舞台古墳ですが、重さ70t以上もある巨大な石をどのように運び、どのように積み上げたのか、なんとも不思議です。

今回は生まれて初めての一人旅でした
一人旅というと“寂しい”というイメージがあったのですが
実際には現地で人とふれあう機会が多くなり
グループ旅行よりもかえって賑やかな感じさえしました
次回は旅の後半、東大寺、若草山焼きなど
奈良公園を中心にお伝えしたいと思います
また、「静かなひととき」のコーナーでもこのときの模様を
書いてみようと思っています

旅情報
今回は新幹線を使って2泊3日の旅だったのですが
旅費を安く抑えるために次の二つのポイントがありました
@「奈良・大和路フリーきっぷ」を利用
@京都のビジネスホテルに宿泊

奈良・大和路フリーきっぷは、東京からの往復乗車券と
奈良周辺のほとんどの観光地の交通を含んでいて
とてもお得な上に、いちいち切符を購入する手間も省ける
非常に便利な切符です

そして宿のほうは、まず奈良の安い宿を探したのですが
これがなかなかみつかりませんでした
しかし幸運にもフリー切符のフリー区間内に京都が含まれていたので
京都のビジネスホテルを予約しました
この二つのポイントによって
だいぶ旅費を安く抑えることができたと思います

 

←戻る