建物名称 | 稚内市開基百年記念塔 |
所在地 | 北海道稚内市 |
高さ | 避雷針高80m 展望室床面高70m |
竣工 | 1978(昭和53)年 |
概要 | 「開基」という言葉は本来、寺院の創建や宗派が興ることを指す仏教用語であるが、北海道ではしばしば各地方自治体の歴史的出発点という意味で用いられる。具体的には屯田兵の入植あるいは役場の設置など、明治開拓期に「まち」としての基盤が築かれる端緒となったできごとを指し、区切りの年には周年記念行事が行われることも多い。ここ稚内市では旧宗谷村に郡役所と戸長役場(現在の村役場に相当)が置かれた1879(明治12)年を開基としており、開基100周年と市制施行30周年を翌年に控えた1978(昭和53)年に稚内市開基百年記念塔が完成した。タワーを支える2階建ての基部は郷土資料などを展示する稚内市北方記念館となっている。 記念塔が建つ稚内公園は市街地西側の丘陵部に広がる好展望地で、冬期はスキー場にもなる。公園内には間近に望む旧樺太での悲劇を伝える「氷雪の門」や「九人の乙女の碑」をはじめとするモニュメントが点在し、さいはての北の町がたどってきた哀愁と風雪の歴史を偲ばせるスポットである。 |
TF式分類 | 第1種 I類 |
登頂日 | 2003年9月1日 |
2003年9月1日の登頂記録 | |
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稚内を訪れるのはこれが2度目。前回は1998(平成10)年のゴールデンウィークで、もちろん開基百年記念塔にも登っています。当時はまだこんなサイトを作ろうなんて考えていなかったので、よもや2度登ることになるとは思っていませんでした。
稚内駅から歩いて12〜3分のところにある北門神社の石段を登ると市営ロープウェイ乗り場があり、小さなゴンドラに揺られると稚内公園に到着します。海沿いの丘陵地ということもあって常に強い風が吹いているのですが、そんな状況下で緩くて長〜い蛇行した坂道を、とぼとぼと10分ばかり歩いて登らなくてはなりません。前回も辛かったけど今回もやっぱり辛かった。 |
ようやくエントランスにたどり着きました。タワーの向こう側には駐車場があって、実はほとんどの観光客は車でやってくるのですが、私の場合は公共交通で移動するほかないのでロープウェイと徒歩しか到達手段がないのです。 1時間おきでいいから循環バスでも運行してくれると非常に助かるんだけどなぁ。 |
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入口脇の地面にはタイムカプセルが埋められています。50年後の稚内市民に宛てられた「未来への小包」、いったい何が収められているのでしょうか? 開封まではあと25年あります。 | |
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チケットを買って入場すると、いきなりひぐま。1981(昭和56)年4月に稚内市東方の猿払村で仕留められた、体長2.3m、体重250kgのオスなんだそうです。同じ建物内にある北方記念館には当地に棲息する動物の剥製が展示されてはいますが、しかしタワーに入場したらひぐまがお出迎えってシュールだわ。 |
無人運転のエレベーターでさっそく展望台へと参りましょう。ゴンドラ内にはこのようなモニタが取り付けられていて、登っている間に市内の観光スポットをガイドしてくれます。音声が頭上のやたら遠いところから聞こえてくるのがちょっと気になる。 | |
こちらが展望室。前回ここへ来たときも快晴に恵まれましたが、今回も見事な快晴で嬉しくなってしまいます。さっそく風景を楽しむとしましょうか。 | |
まずは東の方角。眼下に稚内公園、その下には稚内駅を中心とした市街地が広がり、中央左寄りには「北海道遺産」認定の北防波堤ドームが見えます。 宗谷湾の向こうの陸地をずーっと左端まで行くと、日本の最北端・宗谷岬です。 |
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西側を見てみましょう。日本海にふたつの島が浮かんでいますが、右の平坦な方が礼文島。左に聳えるのが利尻島です。今日はぼんやりとした眺めになってしまっていますが、利尻富士が冠雪を頂く冬から春にかけての眺望は格別です。 | |
そしてこちら、北東側の水平線の彼方にはサハリンの島影を望むことができます。が、遠くが霞んでいるので私のデジカメの能力ではその姿を捉えるのは無理でした。残念! いやー、私の肉眼ではうっすらとではありますが見えたんですけどねぇ……。 ちなみに稚内からサハリンまでは直線距離で43km。私が毎日通勤で往復している東京〜千葉間の距離に相当します。そう考えるととても近いんだなー。 |
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さて、1階に戻ってきました。タワーの基部は2階建ての稚内市北方記念館になっています。内部はいくつかのコーナーに分かれていて、「自然と動物」「農業」「鉄道」「日ロ友好」などのテーマに沿って資料が展示されています。 | |
同じく1階にはお土産ショップもあります。木工品やキャラクター商品など、品揃えはなかなか豊富なのですが、ここでなければ買えない、という類のアイテムがないのは惜しい。 | |
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したがってタワーオリジナルグッズは望むべくもなく、この温度計付きキーホルダーはおそらくタワーにちなんだ唯一のグッズです。 しかし名刺大のキーホルダーってあんまり実用的じゃないな。 |
稚内公園の市営ロープウェイは2006(平成18)年3月限りで廃止となり、公共交通での到達手段はタクシーしかない。 |
稚内市北方記念館・開基百年記念塔 |