■展望タワーを定義する

展望タワーを登り尽くすと決めたからには、まずその対象となる「展望タワー」とは何かということをはっきりさせなくてはなりません。タワーというのは要するに「塔」です。すなわち
・塔状の建造物である
というのは何を差し置いても絶対条件です。しかし、これだけでは送電鉄塔や煙突なんかも対象になりかねないので、
展望施設がある
というのも当然必要な条件になります。
まずは最低限この2つの条件を満たせば「展望タワー」であると決定してしまいましょう。

■登頂対象とするタワーの条件

ところが、この条件に基づいて「展望タワー」をリストアップする作業を始めてみると、まぁあるわあるわ。高さが数百メートルに及ぶものからたった十数メートルしかないものまで、展望台としてのタワーは私が想像していた以上に全国あちこちに存在しているのです。
そこでちょっと問題が発生しました。東京タワーのように、誰がどう見たってタワーであることが疑いようのない物件ばかりではなく、なかには判断を迷う「タワー」が現れたのです。

たとえば横浜にあるランドマークタワー。ちゃんと「タワー」と自称しているし、ホテルやオフィス用途の建物ながら最上階付近には展望施設もあるんだけれど、これはやはりビルディングという分類になるのではないか。そうだとしたら「ビルディング」と「タワー」はどう区別するのか? これをタワーと認めると都庁や新宿の超高層ビル群も対象になって収拾がつかなくなりそうな気がする。

横浜港シンボルタワーのように灯台として機能しているタワーもあるのですが、考えてみると灯台というのも塔状の建造物だし一般公開されて登頂できるところも多い。私としても登れるものなら登っておきたいという気持ちがあります。

それから森林公園なんかにある丸太で組んだ櫓みたいな展望台も、ものによっては「タワー」と名前がついていたりする。しかしこの類を全部追いかけているとけっこうたいへんな件数になるし、なにより登っても面白くなさそうなのでまったく登頂欲がわかないんですね。これはできれば除外しておきたい。

■登頂対象とするタワーの条件

そんなわけで、TOWER FANTASIAとしては「どこまでを登頂対象とするか」ということを明確にするため、最初の定義に加えて「絞り込みの条件」を考えることにしたのですが、これがなかなか難しい。当サイトのオープン当初は「タワーかどうか判断に迷うものは一応登っておけ」「細かい条件に合致しようがしまいが、登りたいと思ったら登れ」などと、いささか乱暴な方針で臨んでいたのですが、さすがに数十ヶ所ものタワーをめぐり歩いているうちにおおむね合理的だろうと思われるラインが見えてきました。そこで、全国に数多ある「展望タワー」をさらに「建物の用途・形状」「高さ」「立地」「展望施設の利用条件」などの要素に着目して分類を行い、そうして分類されたものを登頂対象として明確化することにしました。

■TF式タワー分類

では、以下に当サイトで登頂対象とする展望タワーの分類表をご覧いただきます。名付けて「TF式タワー分類」(TFというのはTOWER FANTASIAの略です)。これに基づいて、各々のタワーは「第○種×類」という表記で分類します。あくまでも私が登頂対象とする展望タワーを決めるためのものであって、当サイト以外では全く通用しませんので念のため。

基本原則
1,塔状の建造物である
2,一般に公開されている展望施設がある
3,展望施設では展望以外のこと(宿泊や飲食など)を必要としない
タワーの形状や展望施設に関する分類(各種内の全項目に該当すること)
第1種
1,建物本体高30m以上で、第2種および第3種の1に該当しないもの
2,頂部付近に展望施設がある
3,下層階から展望施設階までに中間階床がない
第2種
回転昇降式展望塔である
第3種
1,建物本体高100m以上の超高層ビルディングである
2,頂部付近に展望施設専用階がある
3,展望施設階への観客動線が他の階床への動線と分離されている
第4甲種
1,建物本体高が30m未満の小規模なタワーのうち、頂部付近に屋内の展望施設があるもの
2,堅牢性・恒久性が認められる建物である。この条件を満たさなければ屋内展望施設があっても第4丙種とする
※展望施設に屋根があっても外界と隔てる壁や窓ガラスがなければ第4乙種とする
※第4甲種に分類されるものは「プチタワー」と呼称する
第4乙種
1,建物本体高が30m未満の小規模なタワーのうち、屋内の展望施設がないもの
2,塔体部分が堅牢性のある外壁で囲まれている
※第4乙種に分類されるものは「簡易タワー」と呼称する
第4丙種
1,建物本体高が30m未満の小規模なタワーのうち、屋内の展望施設がないもの
2,塔体部分が鉄骨・木材等を組んだだけのもので外壁が存在しない
※第4丙種に分類されるものは「無壁櫓」と呼称する
亜種
塔に近い形態の建造物で、展望目的での入場が可能であるが、第1種から第4種までに該当しないもの
※展望施設を伴わない灯台、巨大仏像などもこれに含む
タワーの立地に関する分類
I類
単独で、または主たる建造物として建っている(ただしIII類にも該当するものはIII類とする)
II類
主たる建造物に付随するものとして建っている(ただしIII類にも該当するものはIII類とする)
III類
有料の園地内に建っている

■まとめ

当サイトでは第1種から第3種までのタワー必須の登頂対象とします。
もちろん第4種以下のタワーであっても登る機会があれば積極的に登り、番外編としてルポを載せるつもりでいます。

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