建物名称 喜連川スカイタワー
所在地 栃木県(旧)塩谷郡喜連川町
高さ 全高49.5m 展望室床面高40.1m
竣工 1995(平成7)年
概要 近年、首都圏からの日帰り温泉地として知名度を上げつつある喜連川町は、1186年に塩谷惟広が倉ヶ崎城を築いて以来の長い歴史を誇る城下町であり、奥州街道の宿場町として栄えてきた町でもある。城があった丘陵地一帯は現在「お丸山公園」として遊歩道や子供向け遊具等が整備されており、とくに桜の名所として知られている。城の遺構としては空堀があるのみで建築物はまったく残存しておらず、山頂に建つ喜連川スカイタワーはいわば城に代わる平成の天守閣である。
TF式分類 第1種 I類
登頂日 2002年4月29日
注意事項 喜連川スカイタワーは2011(平成23)年に発生した東日本大震災で館内外が大きく損傷し、2014年に営業を廃止しました。詳細は当ページ最後の「memo」欄を参照してください。
 2002年4月29日の登頂記録
喜連川スカイタワーという洋風の名前が付いていますが、外観は和風というか「お城建築」を意識したデザインです。
入口のある事務所棟も白壁に瓦葺き。しかもぐるりと塀に囲まれて、いかにも「これより城内であるぞ」という感じ。ドアを開けたら槍を持った門番がいても不思議はなさそうな雰囲気ですね。
自動販売機で入場券を買い求め、渡り廊下を奥へと進むとエレベーターがあります。無人運転のごく普通のものです。

タワーのパンフレットには「双眼鏡、望遠鏡等の持ち込みは禁止となっております」との驚くべき注意書き。でも別に荷物チェックを受けるようなことはありません。それにしても戦時下の防諜体制じゃあるまいし、どんな意図があってそんな決まりを……。

展望室はいくつかのテーブルと望遠鏡が備えられたシンプルな空間。
望遠鏡はもちろん有料です。要するに双眼鏡、望遠鏡等を持ち込まれるとその分の儲けがなくなるから禁止ってわけでしょうか。(←まだこだわってる)
眼下に望むお丸山公園と喜連川市街地。桜の季節に来れば格別の眺めだったことでしょう。
もう一枚だけ風景写真をご覧いただきましょうか。といってもこのタワーからの眺めは四方こんな感じで、別にこれといった特徴も見どころもありませんが。

解説板には首都機能移転候補地・那須はこの方角である、と書かれていたので思わずカメラを向けてしまいましたが、ここから那須はけっこう遠いので、頑張っても見えません。あくまでもこの方角にあるっていうだけのことなんですと。

そんなわけで、正直なところいまいち魅力に乏しいタワーだという印象を免れなかった今回の訪問ですが、乗り物好きとしては市街地と山頂を結ぶシャトルエレベーターが面白かったのでついでに紹介しておきましょう。
2014(平成26)年3月23日付の下野新聞が報じるところでは、東日本大震災によって敷地の一部が崩落したほか、塔内のエレベーター制御盤、空調設備が全損した。震災以降お丸山公園全体が立入禁止となっていたが、かねてからタワーは採算性の低い施設であったため復旧を断念。シャトルエレベーターとともに営業廃止が決定した。ただしタワーには防災無線や電波塔が設置されていることから塔体そのものは存置される。

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