建物名称 時の塔
所在地 鳥取県岩美郡国府町(現・鳥取市)
高さ 全高30.65m 展望台床面高24m
竣工 1994(平成6)年
概要 国府町はその名のとおり奈良・平安時代に因幡国の国庁が置かれていたところである。その因幡国庁には万葉集の編纂に携わった大伴家持が国守として赴任していたことがあり、万葉集の最後を飾る家持の一首「新(あらた)しき年の始めの初春の 今日降る雪のいや重(し)け吉事(よごと)」はこの地で詠まれたと伝えられている。これに因んで国府町は「万葉のふるさと」をキャッチフレーズにしており、因幡の古代文化や江戸時代から伝わる民俗芸能などを展示する「因幡万葉歴史館」を1994(平成6)年にオープンした。時の塔は歴史館の敷地内に建つシンボルタワーである。
TF式分類 第1種 II類
登頂日 2003年3月22日
 2003年3月22日の登頂記録
鳥取駅前からバスに揺られて約20分。因幡万葉歴史館に到着しました。時の塔は30mの小さなタワーだということはあらかじめわかっていたものの、やはり現物を目の当たりにすると「うわっ、こりゃ小せぇや」というのが第一印象。こんな小っちゃなタワーに登るためにわざわざ鳥取県まで来ちゃった自分に少〜しだけ疑問を感じてみたりみなかったり(笑)。

小さくってもデザイン的にはなかなか凝っていて、四角柱のタワーですが4面それぞれに形状が異なるので、見る角度によって微妙に印象が変わります。どの角度から撮影しようか、思わず周囲をぐるぐる廻ってしまいました。

歴史館は有料施設ですが、時の塔に登るだけなら無料です。
入口があるこちら側がタワーの正面と考えていいのでしょうね?
エレベーターの前に立って塔内を見上げたところ。エレベーターシャフトはガラス張りですが、搬器はシースルーにはなっていません。なってたとしてもコンクリートの壁面が見えるだけですが。
塔体に巻き付くように設けられている階段がなにやらエッシャーの不思議な絵を思わせます。
外観写真を見ると上部に全面ガラス壁の出っ張った部分がありますが、エレベーターはそこまで。屋上へは階段で登ることになります。
屋上は小ぢんまりとしたオープンエアの展望スペースになっています。
こんな狭いところなのに、ちゃんと望遠鏡が据え付けてあるのがなんだか律儀だなぁ。
西方正面に見えるのは因幡三山のひとつで標高100mの面影山。その手前右寄りには因幡国庁跡が見えます。
稲葉山を間近に見る東側。目の前は国府中学校です。左奥には国府町役場。なにしろご覧のとおりの田舎町なので見えるのは平凡な田園風景だけです。
これが因幡万葉歴史館の建物。やはり規模は大きくないので、1時間おきにやってくるループバスを待つ合間にさっと見学できちゃいます。順路になっている「万葉と神話の庭」を歩いてたらタヌキがすごい勢いで横切ったのでびっくりしたぞ。
下りはあえて階段を使ってみました。
福島県会津若松市にある「さざえ堂」という江戸時代の建物にヒントを得て、上りと下りの階段が交差しない二重螺旋構造になっています。1階にその構造を解説するパネルがあって「このふしぎな階段を体験してください」と書いてあるのですが、冷静に考えればデパートのエスカレーターだって上り客と下り客が途中でぶつかることのない二重螺旋構造になっているわけで、特別不思議なことでもないと思うんだけど……。
歴史館にはミュージアムショップがあるにはあるのですが、もっぱら出版物ばかりで、あとはせいぜい何種類かのキーホルダーが売られている程度です。左の方に時の塔が写っているので強引にタワーグッズとして認定します。
因幡万葉歴史館

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