建物名称 グローバルタワー
所在地 大分県別府市
高さ 全高124.375m 展望室床面高100m
竣工 1995(平成7)年
概要 国内有数の温泉地として知られる別府市に1995(平成7)年オープンした「ビーコンプラザ」は、大分県立別府コンベンションセンターと別府市市民ホールからなる複合施設で、西日本最大級を誇るコンベンションホールをはじめ、国際会議場やコンサートホールなどを備えている。設計者は大分県出身で日本を代表する建築家のひとりである磯崎新氏。
ビーコンプラザのシンボルとして聳え立つグローバルタワーは高層建築のない別府の市街地ではひときわ目立つ存在であるが、高さ以上に目を引くのはその斬新なフォルムであろう。とくに印象的な、天空に向かって大きく弧を描く部分は、別府公園中央部の標高ゼロメートル地点を中心とする直径1kmの巨大な仮想球の一部をなす曲面を想定しているという。
TF式分類 第1種 II類
登頂日 2001年10月31日
 2001年10月31日の登頂記録
全国に展望タワーは数あれど、グローバルタワーのその姿は、特異さという点においては五指に入ると言っていいでしょう。
とはいえ構造は至ってシンプル。エレベーターシャフトでもある円柱状の支柱2本と弧を描く支持部、そして「高いところ好き」にはたまらないオーバーハングを大きくとった展望室から成っています。

ところでこのタワー、パンフレット等には全高125mと記載されていますが、エントランスに掲示してある詳細図面によれば正確な数値は全高124.375m。少しでも高く表したいからって端数切り上げというのはちょっとセコいぞ。

チケットはたった1台だけ設置してある自動券売機で買います。
どういうわけかこの券売機は動作が非常にノロい。お金を投入してボタンを押してからチケットが出てくるまでにゆっくり数えて5秒くらいかかるのです。こういう時の5秒は意外と長い。おや、機械が故障したのか? と不安になったころやっと発券される。
そんなわけで券売機の上には発券までに時間がかかる旨の貼り紙がしてあるんですが、それよりも券売機直せって。
エレベーターのりばの脇には窓口があって、おねえさんが1人でポツンと座っています。チケットは電車の切符みたいな味気ない感熱印刷のもので、窓口のおねえさんに渡すと回収されて、引き換えに二つ折りのパンフレットをくれます。
では早速昇ってみましょうか。
全面ガラス張りできわめて採光の良い展望デッキ。でもスペースはかなり狭いのであまり開放感はありません。一応定員は50人と決まっているようです。
強風や強雨などの荒天時はタワーの営業を休止することになっているのですが、どうしてかというとこの展望デッキには屋根がないのです。ご覧のようにワイヤーが張ってあるだけ。たぶん鳥除けなんでしょうね。
屋根くらいかけりゃいいじゃねーかと思うんですが、そうすると空調を設備しなくちゃならなくなるのでおそらくランニングコストを抑えるための策なのでしょう。

それならいっそ側面もガラス張りじゃなくて鉄柵にしてしまえば最高にスリリングで良かったのになぁ。

海側、すなわちタワーの東側の風景です。
手前の広い緑地が別府公園。タワーが曲面の一部を構成しているという仮想球の中心点がこのへんにあるわけですね。

別府といえば別府タワーという老舗の展望タワーがありまして、この写真にもちゃんと写ってはいるんですが遠くが霞んでいてよく見えなくなっています。
ちなみにこの日、別府タワーは定休日でした。遠路はるばるやって来たのに、なんたること……。

反対の山側、つまり西側の風景。
有名な地獄めぐりや、温泉ホテルが集中している地区はこちらの方角にあります。
出口の見えない平成不況は熱海と並び称されるこの温泉街にも暗い陰を落とし、ご当地では抜群の規模と知名度を誇る杉乃井ホテル倒産のニュースが流れたのは今回私が訪れる少し前のことでした。
さて、充分に景色を楽しんだので帰るとしましょう。階段でひとつ下の階に降り、左のボタンを押して待つことしばし。やがて無人で上がってきたエレベーターの扉が開きます。
ビーコンプラザのホール棟とともに。
プラザ自体は観光施設ではないし、ましてや娯楽施設でもないので、これといった催しのない日に訪れても見るべきものはありません。当然ながら土産品の類もなし。なんかもったいないなぁ。
別府国際コンベンションセンター B-ConPlaza

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