JRバス関東 白棚線

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JRバス関東「白棚(はくほう)線」

 


白棚線とは

 その昔,東北本線白河駅と水郡線磐城棚倉駅の間に,白棚線という鉄道路線がありました。 もともと白棚鉄道(1916〜)の路線であったものを国鉄が買収(1940)した路線で,戦時中に資材供出(→不要不急線)のために線路がはがされ,鉄道営業が休止(1944〜)となりました。戦後,鉄道復活の動きもありましたが,結局線路跡を舗装した上でバス専用道路として営業に供することとなりました(1957〜)。

 端的にいうと,線路跡をバスが走っているということになります。そんなわけで,いくつか特徴的なところがあるのです。

 ● バス専用道路に一般車,人は立ち入ってはならない
 ● 一般道路との交差点ではバス優先 (一部を除く。交差する道路には,踏切マークこそないものの一時停止の看板がある)
 ● 元々単線なので,道路の幅も狭く,バス同士はすれ違うことができない → 途中にすれ違いポイントがある
 ● 線路跡らしくカーブは少なく,田圃の真ん中を突っ切ったり,切り通しの中を走ったりする

 また,途中には鉄道の駅と間違えてしまうようなバス停(駅)があるのです。一般道路の条件が悪かった開業当初には,安定して走れるバス専用道路の効果は非常に大きかったのでしょう。
 時が流れ,併走する国道289号線の改良に伴い専用道路は短縮されてしまったものの,未だ現役で利用されている。そんな噂を聞きつけ,1996年の夏に現地を訪れたときの写真が以下の5枚です。独特な雰囲気が伝わりますか?


白棚線の出発地,白河駅。
バス専用線上にある磐城金山駅。
バス停とは思えないような光景。
駅舎もあって,確かに「駅」と記述が・・・。
訪問から程なく,駅舎は解体された模様。
 
バスは狭い一本道を走ります。

木がうっそうと茂り,トンネルのよう。

 




最近の白棚線(2007.8)

 あれから10余年・・・久々に白棚線を訪ねました。磐城金山駅前後のバス専用線は国道289号線となってしまい,駅舎も取り壊されていましたが,バス専用線はかろうじて残っていました。これからも生き続けるのでしょうか。


磐城金山駅。
道路の拡幅に伴い普通のバス停と化した。
JAの建物は健在(茶色,上段参照)。
国道とバス専用道路の接点。
右側がバス専用線。
何となく訴えたいことは予想できるが,
草に覆われて何がなにやら・・・。




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