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後編はこちら
旅行中の写真の一部をこちらでも公開しています。
よろしければどうぞ。
出発前夜 |
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小 生 の 記 憶 |
この度めでたく結婚し,今回は新婚旅行であります。 行き先は早々に九州方面で決まり。嫁さんの希望を(少しだけ)受け入れ,最終目的地を屋久島とする。 なぜ九州なのか,それは引退の近い「九州方面寝台特急」と「500系のぞみ」に乗りたいからである。この時点で,九州までの足は往復とも鉄道で決まり,まあ,いつものことですが。寝台列車なら,車中でゆっくりガイド本を見ながら見学地も決められるだろうし。 屋久島までの交通手段を調べてみると,鹿児島からの高速船(ジェットフォイル)が値段・所要時間ともに手頃なようだ。また,鹿児島〜屋久島・種子島の他,屋久島〜種子島の島間便,指宿経由便もあるようだ。これらをうまく活用し,指宿→屋久島→種子島→鹿児島の周遊ルートとする。 離島への旅となると,台風などによる欠航が不安の種となる。従って,帰路は余裕を持った日程にせざるを得ず,基本ルートを肥薩線経由とした(船が遅延した際は新幹線で追いつけるように・・・)。 そんなこんなで,我ながら完璧なプランができた! 出発前日は結婚式。二次会で知人のダメ人間Sによばれ,「行き帰り汽車旅とは何ごとだ,ひとりで行け!」と説教される。いいよなあ,べつに。むしろ,ひとりで行く新婚旅行って,何ごとだ? ※今回も行程の自由度と価格の観点から周遊きっぷ(熊本ゾーン)を利用したが,いつもながら発券に時間を要するなあ・・・。そんなにレアなものなのだろうか。 ※↓に嫁さん(被害者)の手記も併せて載せておきます。非テツ系の方にはこちらがよいかも。 |
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嫁 さ ん の 記 憶 |
新婚旅行だ。旦那の標題が「九州へ〜とにかくのりたい列車にのる」とかになっていそうな気がするので重ねて書いておく。新婚旅行である。 「せっかくおおっぴらに休みをもらえるんだから時間を贅沢に使って遠くに行こうよ。寝台特急を使って九州とか,どうだい?」という提案がそもそもの始まりだった。九州ということなら,さらにその先,屋久島に行ってみたい,と伝えると,「いいね!」と即採用。 交通手段については,たしかに時間は存分に使えるわけだし,彼の愛する電車でのんびり,というのも悪くはないが,さすがに往復電車はつらそうなので,帰り道くらいはさっと戻りたい。と,一応希望を伝える。 が,しかし,数日後できあがってきた行程は,当然というか,見事なまでに往復電車であった。(※鹿児島〜離島間は高速船) ・ 曰く,飛行機は連絡がいまひとつよろしくない。 ・ 曰く,その上搭乗手続き等の煩雑さと待ち時間を考えたら,電車の方がどれほど良いか。 ・ 曰く,電車とはいえ,帰りは贅沢にもグリーン車を奮発しているので馬鹿にはできない。行きはそもそも寝台だからゆっくり休んで行けば良いし。 等の説得からひしひしと伝わる必死な感じと,披露宴その他の準備をほぼ旦那任せにしていたことへの後ろめたさもあり,往復電車で九州の旅を承諾。 周囲の人の奇異なものを見るような視線と「往復電車?九州まで?飛行機苦手なの?」「嫌なものはちゃんと断った方が良いよ?」等の励まし(?)を受けながら出発するのであった。 |
1日目:はやぶさは西へ |
山形|13:48→(つばさ86)→16:48|東京|18:03→(はやぶさ)→11:49|熊本 | |
小 生 の 記 憶 |
結婚式翌日の午後,山形を出発。臨時の「つばさ86」としたのは,福島→東京の「つばさ」単独運転を試したいから。400系はE4系(Max)との相性が悪いと思うのですが,みなさま如何ですか?制動時にいつもガクガクいうんですけど。 ここで,早速ハプニング,せっかく購入した「屋久島のガイド本」を忘れてきたではないか・・・。そんなことはおかまいなく,単独運転の400系はスムーズな走りで,東京に到着。 東京からは「はやぶさ」で熊本まで18時間弱の長旅。大丸地下で食料を買い込み,いざ10番線へ。 10番線には,列車の入線前にもかかわらず,すでに多くの人が「スタンバイ」していた。17:20,品川方より電気機関車EF66に引かれて列車入線。熊本行きの「はやぶさ(1〜6号車)」と,大分行きの「富士(7〜12号車)」は門司まで併結運転となる。入線時,上野方(12号車側)に連結されていたEF66は,解放後に9番線を回送して品川方(1号車)へ再び連結。このシーンを多くの人々(小生を含む)が見守る。まさに,老若男女であった。 機関車も連結され,17:45頃ようやく客車のドアが開く。今回は3号車のB個室ソロ。1階(下段,奇数番)と2階(上段,偶数番)を1部屋ずつ押さえる。最初期のソロということもあり,専有面積が広いノビノビ仕様。 18:03,東京駅を発車。窓の外には,多くの「お見送り」の方々が! 長い長い案内放送で旅の気分を盛り上げた後,弁当などを食べながらのんびり過ごす。本来であればガイド本を読みながら,屋久島でのプランを練ろうと考えていたが,先述の事情により果たせず。 静岡を過ぎた辺りでおやすみ放送が流れ,深夜の東海道・山陽本線をひたすら西へむかう。小生も,名古屋を過ぎた辺りでうとうと・・・。せっかく乗る寝台列車,寝るのは惜しいけど,寝ないのも惜しい? 朝, 岩国を過ぎた辺りでおはよう放送。徳山から車内販売が乗車。1号車先頭部では既に多くの客が列をなし,弁当などを買い求めていた。小生も柳井駅の特製幕の内弁当などを購入して部屋に戻る。あれだけ客が並んでいれば,車内を巡回するまでに相当時間がかかったのであるまいか。新山口付近では,高架を500系が走り抜けていった。引退が近い両雄の一瞬のすれ違い。 8:32に下関到着。ここでは,門司駅構内にある直流〜交流切替点(デッドセクション)を通過するため,直流専用のEF66から,交直流両用のEF81に機関車交換。到着後,ほどなくEF66が切り離される。それを一目見ようと多くの乗客がホームに出て前方へダッシュ!そんな観客を知ってか知らずか,あっという間にEF66は去っていった。 続いて,EF81がやってきて,するすると連結される。そしてあっという間に発車時刻が近づき,今度は車内に向かって一斉にダッシュ。この間6分,もっとゆっくり連結作業を見たいのに,などと本末転倒なことを考える(早く目的地に着くことが使命だっ!)。 8:36,下関を発車。下関から乗り込んだJR九州の車掌さんののんびりとした車内放送を聞きながら,関門トンネルをくぐり,九州へと上陸し,8:46に門司駅到着。 門司では,機関車を交流専用のED76へ交換,とともに「はやぶさ」「富士」の切り離しを行う。少し時間があり,写真を撮ったり飲み物を購入したりしてひと休憩。8:59,「はやぶさ」は,「富士」を残して門司を後にする。博多,鳥栖,久留米,大牟田を経て,11:49に熊本到着。あっという間の道のりであった。 |
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嫁 さ ん の 記 憶 |
昼過ぎに山形駅出発。前の日若干お酒が過ぎて,眠い。東京駅までは終始うとうとしていたと思う。東京駅でお弁当を購入,寝台特急に乗り換え。 向こうから来る列車を待って連結作業が行われるとかで,出発1時間くらい前からカメラを持った人が集まる,集まる。 一見して「鉄ちゃん」といった印象を受ける人(失礼)から,きちんとした感じのサラリーマン,若い女性,小さな子どもたちまで,列車の先頭を取り囲んで作業開始を待ち望む姿は何かの祭りのよう。(旦那曰く,「そりゃ祭りだよ!」)彼らと列車の間に立ち,微笑みながら牽制するJRのおじさんの微妙な表情が印象的だ。 もちろん旦那は私に荷物を託し,ベストアングルを探しに駆けて行った。 とり遺された私は,人々の輪の外から祭りの熱狂をカメラにおさめることにする。 |
東京駅10番線 熊本行きの表示が誇らしげ |
今晩はB個室ソロに乗車 |
EF66を待ち受けるヒトビト |
無事,EF66を連結 発車まであと少し |
B個室ソロの2階室 |
屋根の丸みが特徴 |
九州上陸(門司) 下関では一大イベントが・・・ |
長旅を終え,熊本に到着 |
熊本駅舎,4階部分が・・・??? |
2日目:指宿で砂に埋まる |
熊本|12:52→(リレーつばめ9)→13:12|新八代|13:15→(つばめ9)→14:02|鹿児島中央|14:09→(普通)→15:15|指宿 | |
小 生 の 記 憶 |
寝台特急での快適な一夜を過ごし,さわやかに熊本駅に降り立つ。既に昼時,熊本ラーメンなるものを食する。駅舎を眺めるも,4階部分に違和感が・・・。これじゃ,見栄城(出典:ぜんまいざむらい)じゃないか? 1時間の昼食休憩の後,「リレーつばめ」〜「つばめ」を乗り継ぎ,鹿児島へと向かう。九州の車両はどれもコダワリがあって,乗っていて非常に楽しい。もっとも,新八代での乗り換えもあり,ゆっくりと乗り心地を堪能するまもなく鹿児島に着いてしまった。 鹿児島中央からは指宿枕崎線で指宿へ。真っ黄色のキハ200に乗り南下。祝日の昼下がりは乗客が多く,しばらく座れなかった。椅子に座ったとたん,あっという間にうとうと・・・。そういえば,山形を出発してから24時間。それなりに疲れていたのだな。気がつけば,指宿到着。駅前は南国の景色。 指宿駅から路線バスで,今日の宿泊地「休暇村指宿」へ。出発前に,大学の後輩から「篤姫ブームもあって,すんごく混むと思いますよ。」と脅されていたが,さほどでもなく。 指宿界隈はアロハシャツが制服?らしく,休暇村の人々もアロハでお出迎え。宿の周りを散歩した後,砂風呂に埋まることにする。。 専用の浴衣を着て砂風呂へ。係員のお兄さん達の手際の良いこと,二人がかりで迅速に砂をかけ,数秒で砂蒸し完成。15分程度埋まり,だいぶふやけてきたところで,ギブアップ宣言。係員のお兄さんの指導の下,これまた迅速に砂から脱出。内風呂の入り口で砂を落とし,砂蒸し体験終了。 夕飯を食べると,すぐに眠気に襲われる。思い返せば,のんびり寝るのは久しぶり。あっという間に爆睡。 |
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嫁 さ ん の 記 憶 |
昼頃熊本駅到着。昨日の夕方以来18時間ぶりくらい?やっと外に出られた! 熊本はさすがに暖かい。駅舎も立派な建物,と思いきや,4階部分の窓の外(中?)は直,青空であり,ハリボテ感たっぷり。切ない。なぜそんなことに。 駅のラーメン屋さんでとんこつラーメンを食べて,再び電車に乗り込む。 15時過ぎに指宿到着。ブーゲンビリアやらハイビスカスやらがあちらこちらに当たり前に咲いていて,街路樹も何だかわからないけどとにかく「南国」という感じ。 宿泊先の休暇村指宿にて,砂蒸し風呂に挑戦。専用の浴衣を着て,案内人の指示に従い砂の窪んでいるところに横になり,テキパキと埋められる。10〜15分くらいが目安ということなので,じんわり温まってきたところで引き上げてもらうと,気付かないうちに相当汗をかいていた。 温泉も満喫し,移動の疲れも取れた気がする。 |
九州新幹線「つばめ」 鹿児島中央にて |
毛筆体で「和」の雰囲気 |
車内も「和」 |
山形出発から24時間。 やっとこさ指宿到着 |
3日目:ジェットフォイルで屋久島へ |
指宿港|8:30→(トッピー)→9:45|屋久島・宮之浦港,レンタカーで観光(白谷雲水峡,ガジュマル公園) | |
小 生 の 記 憶 |
2日の足慣らしの後,満を持して屋久島へ。 鹿児島から屋久島,種子島へ高速船・ジェットフォイルが就航している。1日1往復,指宿経由便があり,ありがたく利用する。(但し,特別運賃が設定されている鹿児島〜屋久島より,指宿〜屋久島の方が運賃が高いのであった・・・。) 休暇村の送迎バスで,指宿港に向かう。こじんまりとしたターミナルでは船を待つわずかな人々がいるだけの,ひなびた雰囲気。乗船手続きを済ませ,鹿児島から船がやってくるのを待つ。 出航15分前,突如大型バスが現れ,大勢の人がターミナルに降り立つ。それまでガラ空きだった待合室の椅子が埋まり,一転して立ち客がでるほどに。ツアーの方々のようで,なるほど,うまくできてるものだな〜と妙に感心した。 8:20頃,ジェットフォイル「トッピー」が到着。ツアー客の列に続いて乗船。高鳴るタービン音(まるでジェット機のような)がしたと思ったら,あっという間に離岸して,これまたあっという間に翼走開始。波が穏やかだったことを差し引いても,極めて安定した「走り」で屋久島に向かう。屋久島・宮之浦港への入港時も,スムーズな減速・着水でするすると到着。 先述の通り,肝心なガイド本を家に忘れてきた間抜けな二人。宮之浦港の案内所でパンフレットを集め,レンタカー(ヴィッツ)で最初の観光地「白谷雲水峡」に向かう。白谷雲水峡は宮之浦港から30分ほどのところであり,比較的手軽に屋久杉に親しむことができる場所とのこと。もっとも,入り口(標高800m)までは急カーブ・急勾配が連続する道をひたすら登っていかなければならない(予習不足で,少し驚いた)。途中,猿や鹿が普通に道を歩いている。しかも逃げない・・・。轢かないように気をつけながら,現地到着。 白谷雲水峡には整備された歩道もあり,弥生杉を中心に1時間程度で散策することもできる。ただ,それでは少々物足りないということと,せっかくトレッキングシューズも買ったということもあり,原生林歩道まで足を伸ばしてみる。 基本的に,木々がうっそうと,重なり合うように「生えている」という感覚であった。倒木をまたぐように育つ杉や,切り株から生えてきた杉。のんびりと写真を撮りながら,道しるべであるピンクのリボンに従って歩みを進める。 約4時間の散策であったが,写真を含めいまいちうまく説明ができない。行ってみてわかる,ということなのかもしれない。 白谷雲水峡を後にして,今度はひたすら山を下る。シフトをLレンジに入れても悠々加速してしまいそうな急勾配,しかもあちこちが断崖絶壁。恐る恐る下山する。 宮之浦から島の外周部を回り,田舎浜にあるうみがめ館を目指すも残念ながら休館。引き返して志戸子ガジュマル公園に向かう。ここは,ガジュマルの自生北限地とのこと。閉園時間も近い17:00頃の訪問であったが,それを考慮してもうっそうと暗い公園内。幹から垂れた気根が織りなす独特の雰囲気。入り口でもらった蚊除けのうちわを振りながら,ガジュマルの群生を見て回る。 宮之浦に戻り,ホテルにチェックイン。夕食では「首折り鯖の刺身」を追加注文する。山歩きの疲れで,あっという間に寝る。 |
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嫁 さ ん の 記 憶 |
いよいよ目的の屋久島へ。 指宿から屋久島までは高速船を利用。高速船の優秀さについてはかねて旦那が力説していたが,船に1時間15分揺られることに正直,若干の不安を感じつつ出発。しかし!全く揺れを感じない。そしてなにしろ速い!難なく屋久島上陸。 「屋久島に行きたい」と言い出したのはそもそもテレビか何かで見た縄文杉を見たいと思ったのがはじまりだったのに,「縄文杉に至るには往復9〜10時間の本格的な登山が必要」と聞いてかなり初めの段階で心が折れ,事前に「3〜4時間の山歩きで屋久島の自然を堪能できる都合のいいコース」を旦那に所望。 レンタカーで「白谷雲水峡」に向かう。途中,ちょっと山を登ると車道脇に普通に猿がいる。もう少し行くと今度は鹿が散歩中。俄然テンションが上がり,後続の車が来ないのをいいことに写真を撮りまくる。 「白谷雲水峡」に着くと,入ってすぐのところに滝があり圧倒される。歩き始めると,はじめの方こそ手すりや木の階段があり,意外と楽,と思うが,すぐに考えの甘さに気づく仕組み。奥に進むにつれていかにも山の中,という雰囲気になっていき,木の枝に付けられたピンクのリボンでこれから進むべき道はわかるようになっているものの,「どうすればそこまで転ばずに(もしくは水にぬれずに)行けますか?」という道が多くなっていく。旦那に先を行ってもらい,後から安全な道を追うことにした。 森の中はとにかく鬱蒼としており,一面を覆う苔や数々の大木,地を這う根などに出くわすたびとにかく感心したりカメラを向けたりしているのでなかなか進まず,時間ばかりがやたらに速く過ぎていく。 |
ジェットフォイル,トッピー |
白谷雲水峡入り口 |
早速岩と滝がお出迎え |
飛流落とし |
三本足杉 |
倒木の上で新たな樹が育つ |
4日目:屋久島2日目 |
レンタカーで観光(ヤクスギランド,荒川登山口,屋久杉自然館,トローキの滝,千尋の滝) | |
小 生 の 記 憶 |
屋久島2日目。本来であれば縄文杉を目指したいところであったが,気力・体力の面から断念。でもあきらめきれないので,入り口まで行ってみることにした。 屋久島の東海岸である安房(あんぽう) からまたまた山を登り,またまた猿や鹿を避けながら山を目指す。さしあたり,登山口にほど近い「ヤクスギランド」に立ち寄る。ここも白谷雲水峡同様にお手軽コースと登山コースがあるが,昨日頑張ったということもありお手軽コースを散策する。整備された歩道ということもあり,てくてく歩いて回る。 そしていよいよ荒川登山口へ。ここは縄文杉への登山口であるのに加え,安房森林軌道(日本で唯一の現存する森林鉄道)の拠点となっている。この軌道では,民芸品等の材料となる屋久杉を運搬しているとのこと。訪問当日は残念ながら運行こそ無かったものの,ポイントなどの設備は確かに現役。 縄文杉へは,この軌道を3時間弱歩いて向かうことになる。軟弱な我々二人組も少しだけ歩いてみることにする。登山口を出ると,すぐ鉄橋を渡る。この鉄橋は申し訳程度の柵が付いているものの,油断は禁物。その昔は柵すらなかったそうで。短いトンネルを過ぎると,測線に朽ち果てた機関車が・・・。このまま,自然に還りそうな雰囲気ですらあった。 残念ながら,散策はこの辺で終了。鉄道施設が見られたということで,とりあえず満足。 続いては「屋久杉自然館」でお勉強。2005年の冬に折れた縄文杉の枝が展示されている。さらに屋久杉の伐採基地であった「小杉谷」の歴史なども。ビデオでは,伐採木を載せて森林軌道を駆け下りるトロッコが上映されていた。基本的に下り坂(重力)を利用しての爆走,頼れるのはブレーキだけというテクニックもすごいが,そのトロッコに同乗して撮影したカメラマンの度胸にも感服。 今度は,海岸部を南側に回り込み,トローキの滝,千尋(せんぴろ)の滝を見る。 トローキの滝は,滝の水が直接海へ流れるのが珍しい。滝自体は県道の橋の直下にあるのだが,眺望ポイントは少し離れた岬の先端に回り込んでみる感じ。最初はその位置関係をうまく把握できず,案内看板に従いながらも首をかしげつつ細道を歩く。そんなわけで,ほどほどの距離を取りつつほどほどの望遠レンズで滝を写す。 クルマに戻り,今度は千尋の滝へ。ここも,うねうねと山道を登ってゆき,やはりほどほどの距離から滝を眺める。大きな岩から流れ落ちる水,なかなかの落差である。 さて,屋久島にはいくつかの温泉があるということで,ひとつぐらいは入ってみようと思う。(注:今回の宿泊先は温泉ではなかった。) まずは,平内海中温泉へ。文字通り海と一体化した温泉(当然露天)で,干潮時しか入浴できない代物。湯加減だけでも見てみたかったが,,,断念。 続いて,JRホテル屋久島にある温泉に日帰り入浴しようかと考え,早速現地へ。「入浴料1,000円」・・・撤収。日帰り温泉は500円ぐらいで勘弁してほしいものだと,ケチな二人。 そんなわけで,ホテルの大浴場(not温泉)につかり,屋久島の2日目が終了。 |
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嫁 さ ん の 記 憶 |
「ヤクスギランド」を散策。こちらは道もわりと平坦で,親切コースだった。前日の疲れが若干残っている二人でも大丈夫。(というか疲れているのは主に私だ。) せっかくなので,縄文杉に至る登山口まで行ってみる。現役で使われているトロッコ道に旦那は大喜び。吊り橋があるのでその先まで行ってみよう,と進むと,この吊り橋,柵はあるもののだいぶ間が空いており,だいぶ勇気の要る感じだ。と思ったら,その後に行った「屋久杉自然館」で見た映像によると以前は柵すらなかったらしい。 林業が盛んだった頃は吊り橋を渡った先に集落があったということで,トロッコはその集落と街をつなぐ貴重な交通手段であった,というVTR。満面笑顔の子供たちでぎゅうぎゅうのトロッコが柵のない吊り橋を猛スピードで渡っていく映像はなかなか迫力だった。 本日もあちこちで猿と鹿に遭遇。車が近づくと,鹿は逃げるそぶりを見せるけれども猿は群れたまま落ち着いて毛づくろいなんかしている。 そういった光景を見かけるたびに車の速度を落としてもらっては写真を撮る,というのを繰り返していたところ,何度目かにして旦那に「もう十分撮ったでしょ」とやや呆れ顔でたしなめられる。いつも似たような電車の写真を嬉々として撮っている人に言われるなんて心外だ。 |