2006.10.3 朝日新聞


歌い継ぐ意義語り合う

地区に伝わる童歌 ♪♪♪ 子育て母いやす歌

大川で「筑後川」シンポ

22日開かれる『團伊玖磨記念「筑後川」IN大川2006』(実行委主催、朝日新聞社共催)の関連行事、「歌い継ぐシンポジウム」が1日、大川市古賀政男記念館・生家であった。 團伊玖磨さん作曲の合唱組曲『筑後川』の演奏会を、上流から下流へ5年をかけて順番に開催する企画のフィナーレを前に、音楽指導者や声楽からが自らの活動や地域で歌い継ぐ意味などについて語った。
大川児童合唱団の指導者などを務める石橋良知・市教育長が「大川の地で歌い継がれる歌」をテーマに基調講演。地元出身作曲家の古賀政男さんの曲や、肥後街道の宿場町などとして栄えた同市小保地区 に伝わる色々な童歌を実際に歌いながら紹介した。石橋教育長が大川小学校長時代、『筑後川』の第5楽章「河口」を6年生全員が卒業式で歌うことになり、今でも続いているという。
シンポには團さんの活動を支援した中野政則さん、古賀メロディーギターアンサンブル代表山田永喜さん、声楽家木村襟子さん、鞭眞子さんが参加。北原白秋の歌を歌う木村さんは「35年前に柳川に来てから 、子育てするお母さんに歌でなごんでもらいたいと思って取り組んできた」。古賀メロディーを中心に演奏活動をする山田さんは「古賀メロディーは大川に必要な音楽。記念館を核とした音楽村をつくりたい」などと話した。


2006.10.2 有明新報


「歌い継ぐ」テーマに   

大川 音楽関係者が語り合う

「歌い継ぐ」をテーマとしたシンポジウムが1日、大川市三丸の古賀政男記念館・生家であった。さまざまな音楽活動に携わっているパネリストが、自らの活動への思いや歌の 継承などについて語り合った。シンポジウムは22日に同市文化センターで開かれるイベント・團伊玖磨記念「筑後川」IN大川2006の関連企画として、同イベント実行委員会が主催。
最初に大川児童合唱団の指導に携わり、大川小学校卒業式で「筑後川」第5章の「河口」を6年生全員が歌うようになった当時の校長だった石橋良知同市教育長が「大川のまちで歌い継 がれる歌」を演題に基調講演。石橋教育長は古賀政男が作曲した大川市歌や田口小学校校歌、大川よかたい、小保を中心に子どもたちの遊びの中で歌われている歌などを紹介。「筑後川」の 合唱が大人の合唱団から児童合唱団へと広がったことにも触れ、「人びとの歌との出会い、かかわりを通して歌のよさや味わいが琴線に触れていく中で、人の思いや願い、夢、希望が重ねら れていく時に川の流れのように歌い継がれるのではないだろうか」と結んだ。
シンポジウムでは実行委員会委員で、團伊玖磨の九州での活動を支援してきた中野政則さんがコーディネーター 、石橋教育長、古賀メロディーギターアンサンブルリーダーの山田永喜さん、声楽家の木村襟子さんと鞭眞子さんがパネリストを務めた。パネリストたちは歌や演奏活動を続ける動機について 「生きている限られた時間に本物と出合いたい」「一緒に活動する人たちから力をもらい、感動を共有しあえる」「子どもたちと曲を通して会話することで年を忘れる」などと語り、 それぞれの苦労話なども明かした。今後の夢については「古賀政男記念館を核にして音楽村をつくりたい」「仲間と一緒に何かに出合い続けたい」「筑後川をまだ歌ったことがないので、 ぜひ歌って勉強したい」などの声が出された。来場者は熱心に耳を傾け、歌や音楽の魅力を感じていた。