ラグニラセンセ
庵田知宏氏栽培。
輸入原産地球。径10cm


ラグニラセンセ Gym. lagunillasense Card.

優型ギムノを守る会々報品種解説No,30(1965)参照。
昭和39年ゼガラエと同時に原産地球が入ったのが我国に紹介された最初の標本である。Backebergも述べている様に、ゼガラエと非常によく似ているが、稜の形はより低く球全体が丸々とした感じで、中刺がないことが大きな相違点である。本種とゼガラエとの決定的な違いはその種子の大きさであり、ゼガラエの種子が小さな光沢のある茶色の球形であるのに対して、本種の種子は光沢のある褐色で形が大きい。Backebergはその著書の中で形態的な分類をすると同時に種子の形による分類を試みているのであるが、生殖器官である花と共に、種子の形状が同系統のものの間に或る共通点があることは誰もが既に気付いているところである。ところがBackeberg自身が本種とゼガラエの種子の大きさの違いを認めていながら、その解説の中でゼガラエと同種かも知れないと記していることは理解に苦しむ。
形態は偏円状の球形で、直径9〜14cm位、体色は灰緑色で、ゼガラエと同じ様な艶のないビロード様の肌に約7本の弩曲した錐状の刺が外側にそり返る。その内1本は上向きに出ているので中刺の様に見えるが、本種には中刺が欠けているのが普通である。刺色は根元が白色で先端に行く程褐色を帯びる。
長さは個体によって差はあるが、1〜3cmでゼガラエ等より短い。
花は天賜玉の花に似ているが、白色の剣弁でうすい青紅色の中筋があり,花底は青紅色。鱗片は責緑色で上の方に行く程尖っている。
ボリビアのCordilera地方、Lagunillas、海抜1000mのところで採集されたと記されている。果実に洋紅色の色素を有している。