43 銀星玉 Gym. albispinum
羅星丸に近似しているが、刺は白色で羅星丸より乱れ、稜もより多い。
花はうすいピンク色で、体型は3cm、輸入種子の実生は刺がオレンジ色であった。
北アルゼンチン産。
cf. Backeberg;Die Cactaceae,V,1700(1959)
44 麗富玉 Gym. leptanthum (麗容丸)
J.Borg
の記載した写真の球は光竜丸に近いものであり、Backeberg
のは光竜丸そのものの様な形態である。この他に3本刺で稜がコブに突出するもの、ピンク色の7本刺で王冠玉に近いものなどが古くから栽培されて来ている。本種については又色々と検討を加えてみたい。
cf. Borg;Cacti,口絵写真,(1952)
Backeberg;Die Cactaceae,V,1712(1959)
45 桃冠玉 Gym. capillense
王冠玉系のものであるが、Backeberg
も再検討の要ありと記している如く、不明の点の多い品種
である。ウィンター商会の種子の実生苗は黄色がかった褐色の短刺が体に密着するもので、竜頭
系のものであったが、どうもこれは疑わしい。桃冠玉として輸入された球に征冠玉と同じような
ものがあった。
cf. Backeberg;Die Cactaceae,V,1716(1959)
46 唐子丸 Gym. proliferum
火星丸に似ているが、花が茶色がかった白で、花底がローズ色であると記されているので、その点で火星丸と区別出来よう。又、火星丸に比べてやや円筒状に育つ。
cf. Backeberg;Die Cactaceae,V,1718(1959)
Borg;Cacti,p301,(1952)
47 蒼冠玉 Gym. guerkeanum
稚竜玉の解説の時に薮原忠徳氏の一文を紹介したので参考にされたい。
黄色の花が咲くのと、体型が稚竜玉に近似するので、同系の如く考えられているが、産地はボリビア(稚竜玉はウルグアイ)で地理的には離れている。Backeberg
は denudatum に似ると記しており、Br.& R.は稚竜玉に近いものだと言われていると記している。改めて検討を加える予定である。
cf. Backeberg;Die Cactaceae,V,1721(1959)
Borg;Cacti,p304,(1952)
Br.& R.;The Cactaceae,V,154,(1922)
48 燻冠玉 Gym. parvulum
竜頭に似ているが、刺は竜頭より細く、光竜丸に近い。Gym.
platense var. parvulum Y.Ito と
言う学名をつけられていたこともあり、一時光竜丸の変種の如く考えられていたようであるが、
産地が北西アルゼンチンの San Luis
州であると言う事なので、光竜丸系より竜頭に近いものであろう。
発見されたのは相当に古く、1905年に Echus platense
parvulum として記載されている位であるが、
我が国では現在標本球としては輸入種子による実生だけである。
cf. Backeberg;Die Cactaceae,V,1724(1959)