34 ラゴネシー
Gymnocalycium ragonesii Cast.
写真の球の栽培者 守口市 庵田知宏 氏 径約10cm 原産地球
小型種で径10cm位まで。形態は半球形で扁平に育つ。本種の特徴は何と言ってもその渋い肌の色にある。
Backebergは煙っぽい灰色という表現をしているが、紫がかった褐色の地肌に灰をかぶった様な艶のない肌は快竜丸系の渋さ以上である。稜数は約10稜、非常に低く、1.5cm1)位、丁度快竜丸B型(怪竜丸といわれているもの)に近く、わずかに横に切れ込みがある。切れ込みの上に低い隆起があり、その上に小さいアレオレが少し凹んでいる。綿毛は新刺の所にわずかに見られるが、すぐに落ちてしまい、約1mmの白い刺座となる。刺は5〜7本で、剛毛状、灰褐色から灰白色、基部黒褐色で、殆ど肌に密着している。
刺の長さは3mmくらいの短いものと5mm位のものとがあるが、刺の短いタイプの方が肌の色が白っぽい感じである。中刺はない。
花は頂生で、外弁はいくらか灰色がかっており、内弁はくすんだピンク色で花底はいくらか濃色。
蕾は細長い管状で3.5〜4cm、花径3cm位でギムノの中では小さい方である。子房は円錐状で、鱗片は半月型、花糸は緑色、花柱は緑がかった黄色である。
産地はアルゼンチン、Catamarca州。
発見者Ragoneseにちなんで命名された。発見は1949年であるから割合に新しい。
産地では殆ど土の中に埋まっているらしい。
参考文献
Backeberg;Die Cactaceae,V,1724,(1959)
追加資料
ラゴネシーGymnocalycium
ragonesii Cast.
写真の球の栽培者 守口市 庵田知宏 氏
写真提供者 東京都 おっちさん
おっちさんより、庵田氏が栽培しておられた上記原産地球のカラー写真を提供して戴きましたので掲載します。体色は怪竜丸に似ていますが、より紫が強く、刺は根本が黒っぽい直刺です。
2002年現在、これとは全くタイプの異なる、小さくうねった白刺を持つくラゴネシーが登場しています。