ラグニラセンセ
Gymnocalycium lagunillasense Card.
写真の球の栽培者 守口市 庵田 知宏
氏 径約8cm 輸入原産地球
単幹、球状で径9〜14cm位 1)、やや偏平に育つ。体色は灰緑色でつやのないビロード状の肌、稜は非常に浅く、浅いみぞによって区切られている。新天地、天賜玉と一連のものであるが、新天地のように丸いコブ状にはならず、体形そのものが丸々とした感じである
2)。
アレオレはダエン形で長さ約7mm、灰白色の綿毛を有する。縁棘約7本で湾曲した錐状、外側にそり返っている。内1本は上向きに出ており、中棘のような感じである。棘色はBackeberg
1)の表現を借りると根元の方は白味がかっており、中程は桃色、先端が褐色である。長さは新天地よりも短く1〜3cm、球によって多少差がある。
花は長さ約5cm、花筒は短く、緑黄色の鱗片は下の方ほど丸く、上の方へ行く程とがっている。子房は長さ約1cm、球状、花はロート状で、天賜玉の花に似ており、剣弁で白色、花底が青紅色
1)(サボテン日本、No.42,p18(1964)に茶紅色とあるのはミスプリント)で、花弁にはマゼンダ色(青紅色)の中筋がある。葯は黄色、花糸は青紅色
1)。種子は大きく、光沢があり、褐色で斑点はない
1)。
ボリビア産(Cordillera地方、Santa Cruz州、Lagunillas、高度1000m)
1)。
本種の特徴は果実に洋紅色の色素を有していることである
1)。ギムノの果実としてはこの様な色素を有しているのはめずらしいことである。
又Backeberg 1)もふれているように、本種とG.
zegarrae(ゼガラエ)とは非常によく似ている。
相違点は稜の形と、中棘の有無、及び種子の大きさで、Backebergは同種かも知れないと言っているが、種子の大きさの違いは決定的な品種の相違点であると言えよう。
参考文献
1)Backeberg;Die Cactaceae,V,1773,(1959)
2)山名利三郎;サボテン日本,42,18,(1964)