27 火星丸
Gymnocalycium calochlorum Y. Ito 1952
写真の球の栽培者 大阪市 山名利三郎
氏 径約7cm 輸入原産地球
扁円状で径8cm位の小型種。よく仔吹きし群生する。体色は淡い深緑色乃至は草緑色
1)。
稜数13〜15で、瘤状がかっており、アレオレの下が小さく突出している。
棘は細い剛毛状で外棘のみ、約9本、長さは1〜1.5cmで淡いピンク色から灰桃色、次第に灰白色化する。肌に密着してねじれている。
花はロート状の大輪、径約6.5cm、青磁色を帯びた花筒は太く長い。花色はうすいピンク色。
伊藤 1)は青褐色を含んだ白色と記しているが、Backeberg
2)は光沢のある桃色としており、唐子丸の記載と丁度反対である。
最初、唐子丸 G. proliferumの変種とされていたが 3)、伊藤により種として記載され、唐子丸の方が本種の変種とされた
2)。従って唐子丸とは良く似ているが、花色が大部異なっているので開花すれば見分けがつく筈である。
1961年、原産地球が大量輸入され、繁殖も容易であったので、相当行きわたっている。
原産地球の中には棘の出方にいくつかのバラエティがあった。
羅星丸と同様、ゴボー状の太い根を有する。
産地アルゼンチン
参考文献
1)伊藤芳夫;サボテン図説,197,(1957)
2)Backeberg;Die Cactaceae,V,1717(1959)
3)Backeberg;Kaktus ABC,p295(1935)