18 瑞雲丸
Gymnocalycium mihanovichii Br. & R.
写真の球の栽培者 守口市 庵田知宏 氏


球体はやや偏平で、径約5cm位。紫褐色を帯びた緑色の肌に横縞が入る。稜は高く普通8稜。稜線ははっきりしている。アレオレは小さく約1cm位はなれている。棘は5、6本で短く、黄色から褐色。花は長さ約3cm緑黄色。産地パラグアイ。Bahia Negraの近く1)。
Br.&R.は接木すると良く育つと言っている2)。
弱光線を好み、強光線下では紫褐色になり、コチコチになって成長が遅くなる。水を切らさない様にすると同時に、過湿には弱く、特に大球ほど根が腐りやすい。細根が少なく、過湿になると太い根が先端から腐ってくるから注意すべきである。光線のきつさと潅水のバロメーターとして使われたりする。
斑入種に瑞光(紅斑)と瑞雲錦(紅、黄斑)、及び小豆瑞雲錦(アズキ色)がある。前二者はかつて全盛を極めたことのある逸品であるが、現在では緋牡丹錦に押されて、ややすたった感がある。
本種の変種には牡丹玉の他に、薄稜変種の瑞雲丸 var. stenogonum、中棘のある var. pirarettaense 円舞曲(和名登録申請中)、メロカクタスに似た var. melocactiforme がある。

参考文献
1)Backeberg;Die Cactaceae,V,1781,(1959)
2)Br.&R.;The Cactaceae,V,153,(1922)
伊藤芳夫;サボテン図説,201頁,(1957)
山名利三郎;サボテン日本,23,11,(1961)

(山名利三郎)