酔狂なのだろう、と僕は足の下に居る男に対して思った。けれど、金の代償とも言えるこの行為を受け入れたのは、確かに僕なのだ。
 最初は気まぐれに過ぎなかったけれど、今は彼が何を言い出すのか考えてみることもするし、その通りだったときには彼の思考を理解したのかと面白く感じることもあった。
「ねぇ、楽しい?」
 裸足の足の裏には、薄い布と、その下にある確かな人間の感触。
「楽しいっつーか……そうだな、お前の困ってる顔見るのがたまんねぇ」
「変態」
 やはり、僕には理解はできそうもなかった。