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病理検査の結果

病理診断で診断すると次のとおりになります

 

患者情報

ID: 4818898

氏名: イトウノボル 伊藤昇

生年月日: 1936210日性別: 男性

科名:  泌尿器 病棟: W07

 

【診断情報】

病理組織診断

Adenocarcinoma, Postate

No evidence of malignancy Lymph node

所見:

別紙の如く前立腺〜精嚢につき全割検索を行っています。

このうち多数の切片に異型腺管が含まれています。主病変はanterior の中央主体に大きく存在します(mappingをご参照ください)

この病変では、比較的多彩な腫瘍腺管が認められますが、基本的には中分化 adenocarcinoma の増生が主体で、低分化の component を小範囲交えます。Gleson’s score 4+3(+5, 3 rd patten) 相当です。PIN2-3 相当の病変を交えます。一部横紋筋を含む anterior fibromusucular stoma への浸潤が認められます。

別にご提出の膀胱頚部断端に腫瘍は観察されません。ただし、側方の capsule invasion ()で切除端への腫瘍の露出も negative です ( specimen confined, ew() )

その他規約上の所見をまとめると ly (), v(), pn(), sv(), ur()です。

リンパ節へのmetastasis はいずれにも negative でした : 右閉鎖LN(0.5), 左閉鎖LN(0.2),

【前立腺癌の病期と悪性度の診断結果】

手術後の前立腺癌診断

 

 

 

病理検査報告書 (正式) による

番号

診断項目

手術前の診断

病理検査後の診断

1

病期

 

T1c/T2,N0,M0

PT3a,N0.P0

2

悪性度

病理組織学的分化度

グリソンスコア

中分化度G2

3+3=6

低分化度含む中分化度G2

4+3 (+5,3 rd patten)

3

癌の位置

2箇所 直腸側奥

1箇所 直腸側奥

病理組織図参照 (速報版)

4

癌の範囲

3mm,6mm1

1mm1

皮膜外浸潤なし

一部横紋筋含む前部繊維性間質への浸潤あり

皮膜外浸潤なし

5

PSA値

 

28 ng/ml

0.008 ng/ml以下

 

 

詳細については11回目診断記録を参照ください

所見

1

癌は一部横紋筋含む前部繊維性間質への浸潤があります

2

前立腺皮膜の外には出ていない

3

手術は皮膜ごと切除しました

4

癌組織は全部取りきれていると判断します

5

3年間はPSA再発の注意が必要です、PSAの監視です

 

病理検査の結果について

 

1

患者として感じたこと

これで早期癌であったのかと、考えると複雑な思いがする。それだけに快方に向かっていることがうれしい、あらためて皆さんに、お礼と、感謝を申し上げます

 

 

2

診断精度の向上の必要性

癌の病期進展度、悪性度診断は臨床診断と病理診断では異なる。精度の高い治療計画の把握が出来ない、手探りの状態なり不安が増大すします。癌医療の診断計測制度はcm(センチ)と想定すれば、細胞分裂では30ダブリングです、癌による死亡推定の大きさ直径10cmとすれば細胞分裂は40ダブリングであるので、治療期間はたったの10ダブリングの間で終えなければならない、この時期は癌の転移期にあたり、このことを見ても精度が悪すぎる。

日本の産業生産設備(製鉄業)の技術と比べれば比較にならない、非破壊試験、試料分析試験に相当する、分析制度はn(ナノ) 生産設備のコントロールはμ (マイクロ)です。製造された製品()はもちろん、設備の維持メンテナンス技術は世界に誇れる所以です。設備は有視界飛行から、計器飛行、自動操縦へと向かっています。

 

 

3

前立腺癌医療の問題解決に情報管理システムを導入

現状の癌診断で、癌発生のメカニズムの解明や有効な治療薬の決定打がない状況では癌治療の効果は上がらない。この様な環境で、医者と患者が癌の病状を把握し情報を共有しながら未知の癌医療のシステムを育て上手に管理すれば、今以上に高いがん治療に期待ができると思います。

癌の治療計画も以下同様に考えます。設備の保全の方法は、設備全体を生産システムと考え保全の計画立案しはプラン、ドウー、スイー、アクションのサイクルで実施されます、これらの保全情報をベースにライフサイクルコストの中で設備の保全維持を考えます。管理は設備保全をシステム化し、共有化した情報の制御ループの中に保全効率を高めるため学習機能を付加します、安定して低コスト高品質の製品を生産することが第一の条件にします。

宇宙や地球上での人間の営みを考えたとき医学も自然科学の領域で自然の法則は適応可能なはずです。医療にも精度の高い生産設備の技術を活用して、未知の癌医療のシステム確立に貢献し発展すればと願っています。

 

 

 

 

 

 

 

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