ゼロ戦ファミリー

ゼロ戦は日本航空機史上最多生産数を誇る10,430機も作られており
当然 バリエーションも沢山あります。

そんなゼロ戦ファミリーを紹介させていただきます。

一二試艦上戦闘機(A6M1)
ゼロ戦の原型機です。
試作2号機までは出力の小さいエンジン“瑞星13型”780ps
を搭載していましたが、性能不足の為 3号機(A6M2)からは
“栄12型”940psを搭載した。
昭和14年3月16日に試作1号機が完成

零式艦上戦闘機11型(A6M2a)
制式採用を待たずに中国戦線に投入された一二試艦戦は
中国での作戦期間中に零式1号艦上戦闘機1型として制式採用され
ゼロ戦11型と改名された。

零式艦上戦闘機21型(A6M2b)
ゼロ戦11型の主翼の先端を50cm程折り畳める様に改修し
航空母艦の上での運用が容易になるようにした。
太平洋戦争 緒戦機の海軍主力戦闘機
当初は零式1号艦上戦闘機2型と呼ばれたが17年から
零式艦上戦闘機21型と改称された。
昭和15年12月4日制式採用

零式艦上戦闘機32型(A6M3)
21型のエンジンを2速加給器付き“栄21型”1、130ps
に換装され 折りたたみ式の主翼の折り畳み部分の50cmを
切り詰め、半円形だった翼端の形状を角型にする。
これにより生産性の向上と空母上での取り扱いが改善され
さらに全幅が1m小さくなり空気抵抗が減り
最以降速度で24m/h UPと
降下速度で37km/h 速度の向上が図れた。
しかし この改修により速度 ロール性能等が向上したが
水平旋回能力は若干低下していまった。
さらにエンジンが大型化したことにより
燃料消費量の増加と機首燃料タンクが小型化し
翼端が角型になり整流効果が悪くなり巡航状態での空気抵抗が増え
などの理由により航続距離が21型の2/3になってしまった

出現時の主戦場がソロモン方面でラバウル〜ガタルカナル
の長距離侵攻作戦だったので
航続距離の短い32型は使えない機体となってしまいました。
昭和17年6月頃から実戦配備
昭和18年1月29日制式採用

零式艦上戦闘機22型(A6M3a)
前作32型の欠点である航続距離を改善した機体
32型の主翼に左右に各40Lの燃料タンクを増設し
主翼端も半円形の折り畳み部分も復活させた。
燃料タンクの増加によりゼロ戦シリーズ最高の航続距離を誇る。

最高速度は3.7q/h 降下速度は32型よりも劣り21型と同じ630q/h
試作の3機には問題の多い20mm機銃 99式1号銃から99式2号銃に変えられたが
1号銃の生産ラインが減るという理由で2号銃の生産が滞るとの理由で
量産型には装備されませんでした

ソロモン方面の主力戦闘機となり560機生産された。
昭和17年12月頃実戦配備
昭和18年1月29日制式採用

零式艦上戦闘機52型(A6M5)
戦争後期の主力型
10,430機生産されたゼロ戦の中でも大半の6,000機以上生産された。
主翼の両端を50cm切り詰め 32型のように角型ではなく
半円形に成型し32型の問題を改善
エンジンは基本的に変わらないが
排気管の形状を集合型のロケット式排気管に変え
若干の推力を得られるようにした。
これらの改修により32型より約20km/h速度が向上した
急降下速度は32型と同じ667km/hになった。
昭和18年8月23日採用

 52型甲(A6M5a)
20mm機銃を改良型の99式2号銃4型に換装し
主翼外板を厚くし降下j速度を741q/hに引き上げた
昭和18年秋ごろ完成

52型乙(A6M5b
52型甲の機首7.7mm機銃2門の内右側を13式13mm機銃に換装し
防弾も実施し 攻撃力と防御力が強化された。
昭和19年4月完成

52型丙(A6M5c)
7.7mm機銃を廃止し主翼に13mm機銃を2門追加しロケット爆弾懸吊装置をつけ
防弾ガラス、防弾鋼板、防弾タンク等を装備し
主翼外板をさらに厚くした
武装も防御力も強化されたが、重量と空気抵抗が増加した為
速度と上昇能力、運動性が低下してしまった。
昭和19年10月完成

零式艦上戦闘機53型丙(A6M6c)
52型丙のエンジンを水メタノール噴射の栄31型に換装したもの
試作のみで量産はされなかった。

零式艦上戦闘機62型(A6M7)
ゼロ戦21型に爆弾投下装置を取り付け
本格的な戦闘爆撃機にしたもの。
本来はエンジンに栄31型を搭載し63型となるはずだったが
水メタノール噴射機構が不調だった為に
それを取り除いた栄31型甲、乙を搭載した為に62型と呼ばれた。
昭和20年5月から量産

零式艦上戦闘機54型丙(A6M8)
性能的に限界に達していた栄エンジンに見切りをつけ
より強力な金星エンジンに換装したもの
昭和20年4月に完成した。
ゼロ戦64型で量産する予定だったが実現せぬまま終戦を迎えた。

その他のゼロ戦派生型

2式水上戦闘機(A6M2-N)
21型にフロートを付け水上での運用を可能にした機体。
滑走路が無い小島の防衛などに活躍した。

零式練習機11型(A6M2-K)
ゼロ戦を複座にして練習機にしたもの

他にも
斜め銃を装備した夜間戦闘機型や
30mm固定銃を装備した実験機がある。


次回はゼロ戦を駆使したエースパイロットなんかを紹介します。
(予定)

ゼロ戦の真実C

トップへ
トップへ
戻る
戻る