2002/07/05

昨日の灯火での初ゲットに気を良くしていたが、睡眠不足は否めない。
体が借り物かキグルミのように重たく感じられた。
気温が上昇すると気だるさが身体の動きをスローモーションにして行く。
茨城のＹさんとの約束で午後から同行していただくことになっていた。
Ｙさんは仕事の都合をつけて早めに出発体勢である。
いま一つ気後れして私が続く。
Ｙさんにとっては今回が灯火の初体験でオオクワなど採れなくても、
その雰囲気を自分で確かめて見たいとのことで、同行していただく事になった。

いざ走り出せばいつもの調子で早めに現地入りをすることが出来た。
予定より若干早めだったので、当初に計画した場所まで行って見て高台から
川沿いを観察してみた。すると、眼下に臨む風景から河川敷のポイントが
一際目立っていた。
早速その場所に向かってＹさんとセットの準備をする。
折りしも雷雨の気配が・・・。突然雨が降り出した。
Ｙさんの車と私の車に紐を括り付けて
インスタントターフを作ったが、強い雨で時折雨漏りが膝の辺りにドット落ちてくる。
けっこう冷たい。雨が落ち着くのを待って再度準備を開始して
夕暮れとともに灯火を開始した。
Ｙさんとケンケンパのセット

残念ながら、2時間粘ってクワガタはミヤマ1♀のみ。
一度ｔｙｕｂａｓａさんのセットの様子を見に行くことにした。

ｔｕｂａｓａさんのセットは、6/8日にオオ1♀が飛来した時と同じように灯火セットされていた。
スクリーンも水銀灯もほぼ同じ位置だ。流石はデータの集積に余念が無いｔｕｂａｓａさんだ。

　 6/8日と同じように灯火セット
ｔｕｂａｓａさん撮影。

8時過ぎてポツポツ、コクワやミヤマが飛んできたあと、
9時を少し過ぎてスクリーンから少し離れたところにオオ♀が落ちたそうだ。
　ｔｕｂａｓａさんのセットに飛来した最初のオオ♀（36.5mm）

【セット移動】

ｔｕｂａｓａさんの様子を見せてもらって
今晩の灯火の状況では、風が強くてこのまま粘ってみても、
その後の飛来は期待できそうも無い。
クワガタは1頭だけとｔｕｂａｓａさんに伝えると、
それなら、「灯火のセットをするのを手伝いますから、今から一緒にしませんか」と誘って頂いた。
Ｙさんと相談した結果、急遽セットを移動することに・・・。

川原に戻って汗だくになりながら、Ｙさんとすぐにセットを畳んだ。
先程の場所に移動して灯火のセットの準備を始めた。
ｔｕｂａｓａさんにもお手伝いいただき3人でセットしたので短時間で終わり、少し休憩することにした。　2度目の灯火セット。

某スキー付近で数張りあったこと、私のセットには片付ける寸前に灯火初のオオ1♀やってきたこと
また、前日（7/3日）？同じ場所で灯火をしていた方は、オオ1♂ 8♀飛来した事。
昨日の灯火の状況を詳しく御話しした。
その日は、最高気温はあまり高くなかったが
夜気温が高く蒸していたのである。
ｔｕｂａｓａさんも宇都宮のＭさんと「今晩飛んでますかね」と話していたそうだ。
どうやらお二人の予想はズバリ的中していたようだ。
　

【一回目の街灯採集】

10時を過ぎてｔｕｂａｓａさんの話ではお知り合いのkent109さんが昨夜オオを取り残している場所があるとの事で
クワガタの飛来が落ち着いてしまったのでところでｋent109さんの採り逃がしたオオ♀のリベンジに、ｔｕｂａｓａさんとｔｕｂａｓａさんの子供2人のメンバーで、Ｙさんに店番をお願いして外灯へ出かけた。
出かける前にもｔｕｂａｓａさんはメインのレフレクターの向きを調整している。
執念みたいなものが・・・。
ｔｕｂａｓａさんの周りにオーラが見えた。

しばらく車で走りそのポイントに着いた。昨夜ｔｕｂａｓａさんがTELで聞いた場所付近にに行って見た。
すると、上方の壁に黒いクワガタがいた。
デジカメで目一杯ズームアップしたが、はっきりわからない。
しかし目視でオオ♀らしい事が確認できた。

　某所の壁に怪しいクワガタ♀

ｔｕｂａｓａさん撮影。

ｔｕｂａｓａさんはこのポイントのために7.2ｍｍの網を購入していたが、下手をすると落としてしまいそうである。
少し考え込んでいたｔｕｂａｓａさんだったが、私が近場にいけそうなルートを見つけると
回り込んで網とライトを持って壁の下までスルスルと登っていった。
ｔｕｂａｓａさん！貴方は何者？？？
ｔｕｂａｓａさんが壁から落として捕まえてみるとすこしキズのある個体であった。
無事にkent109さんのリベンジのリベンジをすることができたと喜んで戻ってこられた。
　kent109さんのリベンジオオ♀（39.5mm)

ｔｕｂａｓａさん撮影。

【二度目の外灯】

灯火のポイントに戻るとYさんが１人で灯火に飛んできたクワガタを採っていてくれた。
そして、今度はｔｕｂａｓａさんを残してケンケンパとYさんで再び街灯採集に出かけた。
11時を回った頃か？

今夜もｔｕｂａｓａさんは２♀獲得とハイペースだ。
川原に吹き付ける強い風に、私としては正直打ちひしがれて
あまり元気もなくＹさんと外灯へ出かけた。
とりあえず、近場からゆっくりと回ってみた。外灯採集らしい車を数台確認しながら
期待感は薄れてゆく。

暫くして、毎年確認している看板が近づいてくる。
念のためチェックしようと車を降りて見る。
すると看板の向こう側に回ったＹさんが
「ケンケンパさんヒラタの♂がいましたよ」と云う。
「え、？？この場所でヒラタの♂？？」
近づいてみると何と！オオクワガタだｅ～。

Ｙさん初ゲット、オオクワガタ。

現場で撮影。

再びヘコンデしまった。周りに落ちているはずは・・・。
これまでにはあまり無くても今日は・・・いつも何か違うのだ。
口惜しいが、Ｙさん初ゲットおめでとう。

契機付けが出来たところで続いて別なポイントへ移動した。
今度は自分でも採りたいものだ。
いくつかのポイントを見て回ったが成果は得られなかった。

先程のｔｕｂａｓａさんがｋｅｎｔさんのリベンジを果たした場所では
今度はＹさんが壁を登った。二人の運動能力もナカナカだ。
高いところが苦手なケンケンパは下で指を咥えている。
Ｙさんも本命のオオクワガタは発見できなかったが、アカアシ、コ、ミヤマなどをゲット。
お土産の子供のおもちゃが出来たと素直に喜んでくれている。
続いてのポイントで車から先に降りた私が慣れた足取りで外灯に向かった。
Ｙさんが後に続く。

ところが、先に見たはずの場所にＹさんが・・。
「ケンケンパさん！！オオクワですよ！！」
「エッ？？」
戻って見ると外灯の配線部分に隠れるようにオオクワガタが潜んでいた。
とりあえず、デジタルズームをメイッパイにして撮影した。
その後に車から網を持ってきて欠き落とした。

二匹目ゲットのＹさん。

マイッタ。
初参加にしてＹさんは2匹目のゲットである。
私はゼロ。しかも♂を２匹だ。
風が私の後ろから吹き抜けていく。ビュー！！！！

そろそろ、しっかり午前様になったのでｔｕｂａｓａさんの待つ灯火に戻ることにした。

推測するに、今日の気温や風の状況からも
全てが今日の飛来とは考えにくい。
おそらくは、7/3、7/4とクワガタにとってはベストな天候が続いていた事から
その前後で飛来して、何処かに潜んでいたのではないかと思われる。

灯火の場所に戻って、
「tubasaさんと同じ数になりましたよ。Yさんがオオ2♂採りましたよ。」
と報告した。

後でｔｕｂａｓａさんが「なんともびっくりする採集結果であった。」
と云っていたが、繰り返しになるが
Yさんは初めての街灯採集でオオ2♂も採集してしまったのである。
よくビギナーズラックと聞くが、街灯採集でのオオクワ♂は♀7頭に1頭くらいの確率なので、初めての採集でこれほどの採集結果は聞いたことがなかった。もはや神がかり的な話になってしまった。

驚きはまだまだ続いた。
ｔｕｂａｓａさんがビックサイズのミヤマ♂を拾ってスクリーンのまわりを見ていると
9時に飛来した場所とかなり近い場所に、同じ向きでオオ♀が飛来していたそうだ。
　ｔｕｂａｓａさんの灯火に2頭目オオ♀（37.0mm）

ｔｕｂａｓａさん撮影

そしてさらに、ｔｕｂａｓａさんがテーブルの近くに戻って、ケースに11時に飛んで来た2頭目のオオクワを入れて、9時に来た最初のオオクワ♀を見ようと別のケースを持ち上げた時、ケースの側にオオクワ♀が。ケースの中にいた9時に来た最初のオオクワ♀が逃げたのだと思い、そのオオクワ♀をケースに入れようとすると、そのケースには最初のオオクワ♀が入っていた。するとこのオオクワ♀は…

　ケースの側に3頭目オオ♀（40.0mm）

ｔｕｂａｓａさん撮影

なんと、ケースの側に飛んできた個体であった。
一晩の灯火にオオ3♀はｔｕｂａｓａさんの自己タイ記録である。
さらに街灯でオオ1♀採集しているので、一晩にオオ4♀は自己新だそうだ。
こんな結果にケンケンパとしては開いた口がさらにヨダレヲこぼしそうになった。

【三度目の街灯採集】

そして、あれからオオ2♀飛んできたことを聞いてさすがに、驚きと落胆は隠し切れない状況となった。
この時点で、2人で2♂4♀とういう結果に乾杯することにした。
しばらく間、Yさんの街灯採集の話しで盛り上がっていたが、ｔｕｂａｓａさんが
「これだけ、7/3日に飛んでいるのだから、まだどこかに潜んでいるやつがいるのじゃない。」
という発言から、急にまた街灯採集に行くことになった。
急いで灯火セットを簡単に片付けて期待できるポイントに行くことにした。
今晩1♀採集したポイントとYさんが2♂採集したポイントに行くがなにもいなかった。
そして、空が少し明るくなり始めた頃、
ケンケンパとＭさんＫさんで開拓した今年期待できる新ポイントに行くことになった。
そのポイントに着き、早速ｔｕｂａｓさんとYさんは街灯のほうに歩いていった。
私は二人の成果にすっかり当てられてしまって少し疲れていたので、まだ車の中にいた。
ぼんやりした意識の中でYさんとｔｕｂａｓａさんが別々のルートから街灯のほうに歩いて行くのがみえた。
疲れがドット来て眠くて車を降りる気にもなれなかった。
それから時間の経過も無いうちにｔｕｂａｓａさんの奇声が・・・。
「やった～！！！！！！！！」、今度は一体どうしたんだ？何かあったのか？
もう暗闇が朝日に押されかけている。
その中でｔｕｂａｓａさんが踊るようなスッテプで
クルクルと回っていた。

ケンケンパとしては、ただただ車の中で唖然としているほか無かった。
それにしても・・・・。