■その唇で愛を紡ぐ(3)■


「ん……」
 唇が重なり、舌が浅く絡み合う。プリンのせいだろう、お互いの口腔内は少しだけ冷たい。
 唇が離れた。もっと深く絡み合うため、角度を変えて近づくビバリをルイが押さえた。
「ルイ?」
 ビバリと一瞬だけ目を合わせて薄く笑い、ルイが床に跪いた。ビバリの足の間に膝をつき、目の前のベルトに手をかける。
「ルイ……」
 ビバリは優しく、ルイの髪に触れた。ルイの身体が僅かに震える。ゆっくりとベルトを解き、ジッパーを引き下ろす。あくまで冷静に振る舞っているように見えるが、上から見下ろすビバリには、ルイの首筋が真っ赤になっているのが分かった。ビバリの中に、愛おしさがこみ上げる。
 ルイが、ビバリのものを取り出した。既に熱を帯びているそれに、そっと口づける。
「……っ」
 先端を口に含まれ、ビバリの息があがる。窪みから裏側を辿り、ゆっくりと根元まで、赤い舌が辿っていく様子をビバリは見つめた。
 冷えていた舌先はとっくに熱くなっている。わざと見せつけるように舌を這わせ、時折、上目づかいにこちらを見上げる。ビバリは熱い息でそれに応えた。
 ルイの唇から、液体が滴った。硬さと大きさを増すそれに、懸命に舌を這わせ、唇で挟み、吸い上げる。
 ルイの腰が僅かに揺れている。時折見上げる瞳が、内側に灯った熱を訴える。
「ルイ!」
 暴発しそうになる寸前、ビバリはルイを引き離した。強引に立ち上がらせ、腰を抱き寄せる。ルイがビバリの腰を跨ぐように、ソファに片膝を乗せた。
「ん……っ」
 互いの頭を引き寄せ、噛みつくように口づける。ビバリの口の中に、苦みが広がる。それをすべて舐め取るように、ビバリはルイの口腔を貪った。
 ルイの腰がビバリの身体に触れる。明らかに熱を帯びたそこに、ビバリは手を添えた。ルイの身体がびくりと震える。
「舐めているだけで感じたのか?」
 からかうように囁くと、ルイは真っ赤な顔で、それでも挑発するようにビバリを正面から見つめた。
「……いけませんか?」
 ビバリは甘く囁いた。
「大歓迎だ」
 そのままビバリはルイのベルトを解いた。下着ごと引き下ろし、足から引き抜く。ルイが今度は両膝をソファにのせ、ビバリの腰に跨る。お互いにもどかしい手つきで、相手のネクタイを引き抜き、シャツのボタンを外す。
 ビバリの手がルイの後ろにまわった。
「……っ……ん……」
 指をゆっくりと差し入れる。そこはきつく熱く、待ち望んでいたかのようにそれを飲み込んだ。もっと、とねだるように、ルイの腰が揺れる。
 はやる気持ちをなんとか抑え、ビバリはそこを十分に慣らした。時折、感じる部分に触れると、ルイの身体がびくりと震える。恥ずかしさを堪える強気な表情と、素直な身体が愛おしい。
 指を引き抜くと、ルイが不安そうにビバリを見つめた。あやすように額に口づけ、ビバリは一気にルイを貫いた。
「ひ……ん……っ」
 声にならない悲鳴をあげ、ルイがビバリの肩に噛みつく。
 その痛みすら心地よく感じるまま、ビバリはルイを突き上げた。
「あ……んっ……」
 ルイの締め付けがきつくなる。自分の快感をどうにか堪え、ビバリはルイの前を擦り上げた。
「……んっ……」
 ルイの前が弾け、白い液体がビバリの腹を汚す。
 数瞬の後、ビバリは低く呻いた。
 甘い息を吐きながらぐったりと崩れ落ちるルイを、ビバリは抱きとめた。
 予想外に、ソファの上で盛り上がりすぎた。密着した互いの心臓の音が、ドクドクと大きく聞こえる。
「……ルイ……」
「……なんですか……」
 気だるげに、ルイが答えた。ビバリはルイの上半身をやさしく起こした。
「ベッドとシャワー、どちらがいいかな」
「……とりあえずシャワー……ですね……」
 ビバリは、自分の上に跨ったままのルイを見上げた。
 その表情はだるそうで、でも瞳に灯った熱は消えてはいない。
 ルイが薄く唇を開いた。赤い舌が、唇にこびりついたビバリの残滓を舐め取る。
 その動きに誘われるまま、ビバリはその唇に口づけた。


END


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公式マガジンDVD収録の、ルイの唇舐めシーンがエロすぎ、というただそれだけの理由でフェラさせちゃいました。
攻視点のフェラって、書くのが難しい〜!



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