Lost word


 TOP 今月

07/25【555】
 夏休み恒例、東映特撮映画の季節がやってまいりました。 今年の仮面ライダーも(小さなお友達から大きなお友達まで)そこそこの人気で、 というか、歴代平成ライダーの中で一番面白いんじゃないか?なんて話もチラホラ聞こえてきます。 かく言う私も仕事の無い日曜は大概早起きして見てますし、先が楽しみだったりします。 始まった当初は発禁マークに酷似したフェイスや、携帯電話をベルト に挿して変身するという設定まで、到底受け入れられるものではないと思っていましたが、 それはそれ、ヲタクという属性が固執するだけに保守的であり、しかし好きな傾向ではあるので 慣れてしまえば簡単に手の平返して賞賛できてしまうということを身を持って体感した次第です。

 で、映画なのですが、前回を反映してなのかは知りませんが、 今回は初めから本編に完全に絡まないパラレル世界が舞台であることを公言しています。 世界観や登場人物の設定が変更されていたり美容師志望の女の子が街中でバズーカぶっ放したりやりたい放題です。 極めつけにCMなどが「売り」としているのは敵側のライダー部隊1万人です。 マトリックスの「100人のエージェントスミス」が話題になった直後の発表でしたから 「パクリだろ」とか「増やせばいいってもんじゃ…」などの批判と共にそれなりに話題になっています (余談ですがリローデットを見た友人は「スミスは天津飯だった」と謎のメッセージを残して行方不明になりました。 怖いので意味は各自で考えてください) 私にも「1万人の仮面ライダー部隊」は魅惑の響きに聞こえますが、ここである真実に気がついてしまったのです。 公式ページ などによると1万人の人間が量産ベルトで量産ライダーに変身するらしいのですが、それってつまり ガンダムにおけるジムのポジションなのでは?と。「機動戦士ガンダム 1万機のジム部隊」では(別の意味で興味はあるけど) 何ともショボイ感じです。仮面ライダー部隊と言い切っている辺り、これも言葉のマジックという奴ですね…。ってなんだ君達は!どこへ連れていくつもりなんだ。あわわ。

【かたぎの人向け注釈】
ガンダム:高性能でコストを計算に入れていない特機、規格外品
ジム:安価でさして強くないガンダムの量産機

07/24【世界水泳が面白いのはわかりますけど夜更かしは程々に】
 今日も今日とて余裕の無い朝を迎え最寄駅の階段を駆け降りていると、 3歩ほど先を歩いていた女性が唐突に崩れおちました。 多分貧血だったのでしょう。咄嗟に腕を出したら何とか頭を支えることに成功し、 ホームに居た駅員さんがすぐに気がついてくれたので、任せて電車に乗り込みました。 心配ではありますが遅延証明の発行されない「人助けをしていて会社に遅れました」では 半給引かれてしまいます。薄情なことに代わりはありませんが素人で他人の私がいたところで役にはたたないだろうし、倒れたことによる外傷も無く意識もあったので大丈夫だろうと。 急いで乗り込んだ車両は結構混んでいて座るゆとりが無く、仕方なく吊り革に掴まりながらボケーっとしていました。と、もうすぐ乗り換え駅というところでドサっという音が聞こえてきます。 音の方を振り向くと女子高生が倒れていて隣の人が助け起こそうとしていました。 正面に座ったスーツ姿の男が我れ関せずといった調子で寝たフリを決め込んでいたので、 多少強引に(具体的には蹴りを入れて)席を開けさせると、グッタリとしている女の子を3人がかりで座らせます。ほどなく駅に到着したのでまたまた駅員さんに後を任せると、 乗り換え電車までダッシュ、何とか遅刻せずに会社に着くことができました。 で、落ち着いてから「何だかバタバタした朝だったなー」と思い返すと、ある考えが浮かんできたのです。 両者に共通するのは近くに私がいたという事実です。 もしや私は、女性を失神させてしまうオーラを自分でも知らぬ間に身に付けてしまっていて 無自覚ゆえに制御不能なそのオーラの影響が今朝の出来事だったのではないだろうか? 「病院に行って検査を受けた方が良いかな…」真剣な顔で相談する私に同僚は精神科に行くことを薦めてくれました。

 いや、まあ、そんな能力や他には透明人間になる能力とか憧れる気はしないでもないけど実は持っていてもあまり意味無い能力ってありますよねー。 基本的に悪い用途に使うことしか思いつかないし、悪い用途に使っているだろうと疑われるだろうし、 悪い用途に使う誘惑と戦うことになるだろうし、並みのモラルを持って生活していると思い込むことで 辛うじて社会に引っ掛かっている人間には非常に過ぎた力に思えます。つか、むしろ試練ですね、核発射ボタン並みの。

07/23【夏らしい暑さ、プライスです】
 えーと、本日7月23日は 二十四節気 で大暑(たいしょ)というらしいです。 太陽の黄経が120度の時で、文字通り夏の日の中で一番暑い頃という意味です。 暦の上の話で、実際の暑さのピークはもう少し先の8月上旬辺りですけど、それでも暑いことには変わりありません。 毎年この時期、クーラーの無い私の部屋ではPCを使うことでいつ熱暴走するか、発火するかというスリルと興奮が味わえます。 あるいは使用者自身が熱暴走してしまうような、とても刺激溢れる季節なのです。 そう言えば土用の丑の日も今週でしたっけ? まあ、確かにうなぎは高級食材ですけど私のように日常的に食している(想像をしている) 身にしてみればあまり特別な日でもありません。 しいて挙げればその手の専門店に足を運ぶくらいですかね(そして店先でニオイを満喫して帰ります)。

 そんなわけで今年も寒いですねー。昨晩などはあまりの寒さに窓を閉め毛布を掛けて寝てしまいました。 朝、1杯のホットコーヒーが美味しいです。体の芯から温かくなります。 外出時の服装は当然長袖ですし、場合によってはもう1枚はおります。 うーん、でもこの陽気だと室内と室外の温度差にもあまり悩まされないし、学生さんには快適な冬休みになりそうですね。…はて?いつの間に冬の話になったんでしたっけ。

07/22【兄たま、兄たま】
 世の中に生息する一人っ子の男の皆さんは「お兄ちゃん、お兄ちゃん(はあと」と呼ばれて囲まれるのが夢(という名の妄想)であったりする人も多いでしょうね。 自慢ではありませんが私は生まれて此の方、両手で数えきれないほど複数の人間に兄と呼ばれてきました。 普通に年下から何故か同じ年、はては年上にいたるまで、 さまざまな季節、さまざまな場所で「お兄様」と呼ばれて慕われてきました。 しかし、殆どの状況で別れは突然に訪れ、さりとて兄らしいことをしてあげられた自信も無く、 ただ私の心のアルバムに、その面影を、その記憶を、ささやかに記すのみです。 やたら美化しているわりには全部男だけどな。そしてまたまた機会が巡って来たのです。

 昨日も書きましたが我が部屋は只今大掃除中です。 しかし、それでなくても散らかり具合は自分の部屋も似たようなものである妹は、 できれば新しい彼氏を家には連れてきたくないらしく「行きたいよ〜」と駄々を捏ねる彼に対し、こうなだめたそうです。 「ウチ、兄が嫌がるからダメなんだよね〜」まあ実際、私は嫌がったことは無いんですけどね。 仮にも20代の大人が良かれと思って付き合っているんだから、その判断を尊重してますよ。 で、彼氏はこう返してきたそうです。「いやぁ、俺、気にしないから大丈夫だよ」 うんうん、本人達の問題ですもの普通は気にしないよね…。ってちょっと待て、それは妹のセリフじゃないのか? 「でも私は全然気にしてないからどうぞ」みたいな。まだ会ったこともない、言ってしまえば他人であるお前は気にするべきだろ。

 うーむ、何か前途多難な気もしますけど、 取り合えず兄としてはゴハンを奢ってくれたら味方になってあげようと思います。

07/21【四畳半の憂鬱】
 今、私が自宅で使っているPCは5年程前に買った代物で そろそろcelron300、ハードディスク10Gというスペックに不自由を感じることが多くなってきました。 いくら私のようなブルジョア階級の(妄想ができる)人間でもそう簡単に数十万単位の買い物はできませんので、 どこぞのCMにあやかって数ヶ月間「新しいPC欲しいな〜」と口に出してで念じ続けてみたのですが、 知っている人からは同情の、知らない人からは哀れみの視線を感じるだけで 一向に福引などの他力本願で当たる気配がないので仕方無く自分で購入することにしました。 お兄さん、ちょっと背伸びしてDellに注文しちゃうよ!

 と、決意したのがおよそ1ヶ月前で7月の初旬には新しいPCも手元に届いているんですけど、 まだ環境が移行できません。 私の部屋に新規にPC置くスペースが確保できないのです。 もう3週も週末を利用してバタバタやっているのですが、なかなか効果が現れません。 先々週は部屋に散らばっていた物を積み上げました。先週は荷物を部屋の右側に移動しました(寝るスペース確保のため)。 今週は左側に寄せてみました。 うーむ、今日も箱から出せそうにありません。 目に付いた懐かしい雑誌を開いてしまうとか陥り易い罠は回避しているのに何でちっとも片付かないのでしょう? PCなんて買ってしまったからには使わないとその間にどんどんスペック落ちして悲しい気分になってしまいます。 計画性の無さを悔いても始まらないのでがんばって来週こそは環境移行せねば! とりあえず来週は左から右に移動してみよう。

07/18【番外編】
「failsafeさん」
「はい」
世間が不安を露わにする中、相も変わらず私の周りは極めて平和だと認識したある日の午後、隣の席の田中(仮)さんが私に話し掛けてきました。
「エロ本とかによく載っているモザイク処理装置ってあるじゃないですか?」
「…はぁ」
仕事中に何を言い出すんだろうこの人は。だから30過ぎても独身なんだよ。 あーあ、プログラマなんてとっとと辞めてもっと出会いの多い職業に就かなきゃ明日は我が身だなー。 とか思いつつ先を促します。
「あれってTVで流れるニュースに入ってるモザイクなんかも消せるんですかねー?」
「!!」
なるほど、そんな用途思いもつきませんでした。どうやら汚れていたのは私の方らしいです。 ごめんね、田中さん。アンタ独身貴族だよ(意味不明)。
「どうなんでしょうねェ?」
「いや、最悪ニュースをビデオに録画すればいけるんじゃないかと。もちろん装置が本物である前提でですが」

 そう、まず本来の用途に使用するとしてもモザイク処理装置がきちんと作動する、つまり本物だとは思えないのです。 ビデオテープに未加工の映像が収録されていて画面に映し出す時に 信号などでモザイクを発生させる仕組みであるならまだしも、モザイク加工後のデータが映像として収録されているのだから それを消去することなど無理なのではないでしょうか。 エロ本の黒く塗り潰された部分に薄め液を垂らしてもページが破れるだけの結果で終わるように。 これがPCのエロゲーだったりすると 素の画像にプログラムでモザイクを掛けていたりする場合もあるので不可能とも言えないのですけど。

 で、気になって調べてみました。仕事中だったような気もしますけど一大事ですからね。 「モザイク処理装置」で検索してみましたが、やっぱり大半は購入者の期待した通りの動きはしないようです。 「細目をした時にぼやけて見える程度の効果」とか「画面そのものがおかしくなってしまう」など散々な結果が目につきます。 値段も3万円前後と高いという程高くもなく、さりとて安っぽくもない感じですし、何に使うのか解からないような大量のツマミやボタン類は 調節しだいでいかにも神秘の向こう側に触れられそうな雰囲気を醸し出していますが、 もちろん本題であるニュースの裏側を覗くことも不可能でしょうな。 映し出すのは迂闊なオジさんの涙顔くらいで。

07/17【記号の罪・その3】
 最近の傾向として一般的な感覚では理解できないような動機の少年犯罪や殺人事件が起こると 何所からともなく必ず「ゲームの影響」と「現実と仮想の区別がつかない」というキーワードが聞こえてきます。 正直、今回の件にしても私が一番口を出したいのはこの偏見に対する文句だったりします。 いや、バカらしいのは重々承知なんですが、 常識とは声を出す者が作り出すものですから一々否定しておかないと いつ「正しい認識」とされてしまうか判らないですからね。 現にまったくゲーム文化やさらにはネット文化に興味がない人の中には さっそくこの自分が傷付かない所に原因を持っていって安心している人も多いと思います。 でも私はこの流れだけは肯定するわけにはいかないのですよ。 何故なら私は子供の頃からゲームが大好きで親しんできましたし、 社会人となってから暫くはゲームを作ることを生業として生活していました。 今も片足突っ込んだような仕事をしています。 その私にしてみれば 「ゲームの影響で犯罪者(もしくは異常者)になる」というセリフは 「お前は中毒患者で犯罪予備軍な上に間接的な加害者である」 と宣告されるに等しいのです。 それらしい権威持ちが可能性レベルの話を語ることで広まる偏見は、 槍玉に挙げられた趣味を好きでいながら現実に社会適応して生きている人間にしてみれば とても不愉快なものです。 私にとっては鴻池発言などよりも 「ここを原因としておけば当り障りがないだろう」という趣旨が見え隠れする「ゲームの影響」発言の方が余程配慮に欠けた発言に思えます。 己が触れたことのない物を想像で否定する。現実を見ていないその姿勢こそ現実と仮想の区別がついていないのではないだろうか。

 とはいえ、誤解を恐れずに言うなら私は現実と仮想の区別をつけていないことがあります。 例えば物語に触れたとき、 媒体となるものはゲームでも映画でも小説でもマンガでも構わないのですが、 アナタは涙を流したことがあるでしょうか? 先の展開を意識してハラハラドキドキしたことはありますか? 登場人物に感情移入したことはありますか? そして、ここが肝心なのですがアナタはその物語がノンフィクションでもフィクションでも 感動しますか? 私の答えは全てYesです。つまり「ノンフィクション=現実」も「フィクション=仮想」も意識していないことになります。 現実と仮想の区別できるなら、所詮フィクションの世界は 内容も主人公も作り物ですから、それで心を動かされるのはおかしいということになってしまいますよね。 ところが情操教育とか推薦図書とかいう要素が絡めば普通に推奨される行為です。 これは仮想を現実と区別していないということです。 さらに、これをゲームに当てはめると人の形を模した敵キャラクタを倒せない(殺せない) ことになってしまいますが、そんな人は(それこそ現実が仮想と区別がつかない人ほどに)稀でしょう。 大概の人はゲームを構成する記号の要素だと現実と切り離して考えることができます。 ようはスイッチの切り替えだと思うんです。 感動すべき処では区別のスイッチをOFFにして純粋に涙を流すことができる、 楽しむべき処では区別のスイッチをONにして純粋に楽しむことができる。 人の本質はお偉いさんが頭の中で考えるよりずっと利巧で素晴らしいのです。

07/15【記号の罪・その2】
 ああ、この手の話題は無理に1つの結論にまとめようとしない方がいいですね。 段落毎の箇条書きだと思ってください。

 社会の中で生活するということは集団の意に添わないなら 自分の意見を抑えて生きるということ(意見の良い悪いは抜きにして)ですし、 価値観の合わない者に合わせるとなると 例えば居酒屋で会社の同僚達とクダを撒くなどしていた場合 わりと憎憎しい感情と共に「アイツ消えてくれないかなー」とか口に出してしまうこともあると思います。 この「消えろ」は究極的には「対象に死んで欲しいのだ」ともとれるわけですが、 すごく無根拠な話をするなら ここで「死んで欲しい」と口にする人と「殺したい」と口にする人は 多少抱えている感覚が違うのかなーとか考えました。 前者は不可抗力を期待しているだけで本質的にはただの悪口なのだろうけど、 後者は欲求なわけで状況と心理状態によっては実行されてしまうものなのかなーと。

 「僕らはひとりひとり特別な花なんだ」という歌があったり 「こんな時代に普通になるな」といった専門学校のキャッチコピーがあったりします。 一見、特別であることは非常に希少に思えますが、 人の個性の集合体の平均を普通と称するなら、そこから外れた部分は誰でも持っていると思います。 そして「特別」にあたるのは当然ながら世間が歓迎、容認することばかりではありません。 日の当たる部分に特別を求め、日陰部分に普通を求める、というのは理想ではあるけれどもいささか虫の良い話です。 だから結局、「特別=異常」であることは罪ではないと思いますしそこから原因を追求していくことには意味が見出せません。 じゃあ何が罪なのかといえば制御が利かないことで、 自分の「特別」を行使するための行動が社会(国)のルールと対立してしまった時、 実行すれば社会の敵となることが想像できなかったことだと思います (あるいは開き直ってしまったのか)。今回の事件なら、つまりは性癖云々ではなく強姦殺人の罪が裁かれる対象なのです。

 そう言えば私が子供の頃ウチの母親は家庭内に 理不尽で理屈が説明できないようなルールを行使した 記憶があまりないのですが、 それでもある日突然「ファミコンは日曜日に1時間だけ」というルールが決められたことがあって 遊びたい盛りだった私は猛然と抗議したものです。 家族の誰も見たい番組が無く勉強(宿題)も終わっていて 寝るまでには時間もある。そんな状況なら禁止される理由は無いだろうと思ったからです。 結局、さしたる説明もなく小学校卒業くらいまでルールを強制されました。 んでも、今にして思えばそういうものだったんだなーと何となく納得できます。 社会とか会社とか、自分が属する集団のルールには 無根拠と思えたり不自由を感じることがいっぱいあり 個人からみて全てが解かり易い理屈で成り立っているわけではありません。 だからファミコンを我慢するというのは、そういう無根拠なルールの中で我を自制することを教えるという趣旨だったのかもしれないなーと (母親が意識していたかは知りませんが)。 もちろん盲目的に従えという話ではなくて 納得がいかないなら破るではなく変える努力をしていかなくてはならないんだと思います。

07/14【記号の罪】
 この一週間はどこも長崎の事件とそれに関連して刑法第41条の話題で持ちきりでした。 情報もある程度出そろってきましたし、私も色々思うところはあるのですが、とりあえず刑法第41条については2つほど疑問があります。 1つは14歳という年齢制限の根拠についてです。 改正時に何の疑問も抱かなかったのは、 いかにも関心を過ぎた話題に盲目だったなーと思うところではあるのですが、 例えば中学校に入学する頃にはある程度の倫理観と責任能力があるだろうと考えるなら13歳だろうし 高校生になればと考えるなら16歳です。単純に数字的な区切りと考えても15歳だと思います。 どうも何故14歳という理由が見えないのですが、これは記号化してしまった数字の影響だったのですかね。 「14歳がおかしい」「14歳を警戒せよ」みたいな。

 倫理観はある日突然芽生えるものではなくて蓄積が重要なのだと思います。 例えば私も確実にこの年齢を通過してきたわけですが、小学生当時でも良いことと悪いことの区別はついた気がするんですよね。 でも男の子同士ケンカになり「悪いこと」と分かっていながら相手を殴ったこともあります。 それが自制できるようになったのは感情(後悔や痛み)と払うリスクの蓄積によって「やってはいけないこと」と実感できるようになったからです。 …とか、いうと殺人も経験しなければ自制できないのかと誤解されそうですが「殴る」の延長線上で「やってはいけないこと」と想像できますよね。 さらに自分がいやなことは人にもやらないというのはかなり早期に実感できそうな基本的な倫理観ですから 自分が死にたくないなら人は殺せないと思うんです。これは中学生でも認識できると思うのですが、 うーん、どちらにせよ今現在辛うじてでも社会に適応している人間の経験測でしかないのだから 年齢制限の根拠は証明できないのかなー。

 もう1つの疑問は構造的な部分なのですが、少年犯罪はグループ犯であるケースも多々あります。 最近では沖縄であったリンチ事件がそうですよね。 グループ犯の場合、その人間関係は 俗に「不良グループ」なんて呼ばれるような組織的な縦の繋がりと、 同級生やクラスメイトといった横の繋がりが考えられます。 で、疑問に思うのは関係が横の繋がりの場合で、一重に同級生とかクラスメイトといっても 早生まれの人もいますし、もう誕生日が過ぎて満14歳になった人もいればまだ満13歳の人もいます。 「クラス内のイジメがエスカレートした末に」なんて話は特に複雑な見方をしなくても想定できるケースですが、 これでは同じ事件に関わった同じ罪状である複数の加害者が数ヶ月の生まれ月の差で 裁きの度合いが違ってしまうことになります。 この刑法だけ4月1日を基準に年齢計算をするわけじゃないでしょうから ヘタをすれば(いや、しなくても)主犯が満13歳で共犯が満14歳なら処遇が逆転してしまうのです。 何事も例外を作ろうとするとどこかに歪が来るものですが罪の重さで裁かれないのはおかしいですよね。

07/11【予報と備え】
 ラジオといえば、6月下旬あたりから連日電気予報なるものをやっています。 朝の11時になると「電気予報をお送りします。本日予想される電気の使用量は4500万Wです。それに対し皆様に提供できます電気の供給量は1000万W上回る電力は5500万Wとなっており、 今日は余裕ある1日になるでしょう」といった感じの内容が流れます。 東京電力の サイト でも確認できますしTVでも放送されているらしいです。 福島の原子力発電所停止の影響による電力不足を危惧したサービスでしょうから多分関東地区だけですよね。 停電ともなれば都心のど真ん中でPCを使って働いている私にも大いに影響がありますが、 件の原子力発電所も明後日には運転再開の見通しという話なのでまずは一安心です。

 …ゴメンなさい、ウソつきました。不謹慎でもうしわけありませんが実はラジオから上記以外のセリフが流れることを期待していましたです。 いや、いざ電力不足が予想された時どんな「予報」が流れてくるのかなーと。 天気予報のように傘や雨カッパを用意すれば備えられるというものではありませんからね。 おそらくはオフィスのエアコン設定温度を下げるように警告されるんだろうけど、 ラジオやTVが流れない職場環境だって当然あるだろうしむしろその方が多そうですから、 果たしてどれ程の効果が期待できるのやら。まあ、とりあえず危険な状態だから大事なファイルのバックアップを取れってことなんでしょうけど。 逆に、もしも皆の協力により停電を回避することができたとしたら 「節電意識が高ければ実は原子力発電所いらないじゃん」という事実ができてしまい それはそれで問題です(主に東京電力の売上が)。 後、 えくせる さんの 7月2日のコラム には激しく同意。

07/09【ついたり消えたりするから点灯なのか】
 ついに昨日(8日)阪神にマジック49が点灯しました。 梅雨も明けないこの時期にして早くもセ・リーグの他球団の自力優勝の可能性は消滅してしまったということです。 スピード的にもセ・リーグ新記録、セ・パ合わせても歴代2位の記録なのだそうな。 阪神と言えば「眠ったまま起きない虎」という印象で、例年、今頃は息切れ気味でオールスター前には完全に話題からフェードアウトしていたことを考えると今年は大躍進ですね。 特に私は阪神ファンではありませんが、それでもあの憎めないキャラクタ性は魅力有る球団だと思いますので、 出来の悪かった息子が急に大人びて立派になってしまい 嬉しい反面寂しさを感じている母親のような心境です。つまりは「あーた、今なら怒らないから正直に言って。カンニングしたんでしょ?」って感じです。

 ちなみにマジック点灯については職場のラジオで知りました。 朝のヘッドラインニュースでこんな内容が流れて来たのです。 「昨日の阪神-広島戦は阪神が8-4で勝ち、これにより阪神にマジックナンバー49が点灯しました。 これを受けて大阪市は阪神ファンが飛び込むことで有名な道頓堀の川掃除を行うことを決定しました」 思わず飲んでいたコーヒーを吹き出しそうになってしまいました。 いや、行政もお祭りフィーバーでトランス状態の虎ダイバーを止めることは不可能と判断して 事実上容認しケガ人を減らす方向で動くことにしたんだろうか?随分、柔らかくなったなーと。 で、興味をくすぐられ、仕事放棄して記事を探してみたら それなりにクギは刺しているんですね 。 ネタ的に面白いしウソを報道しているわけでもないんだけど、これも情報操作だよなー。

07/08【常夏の楽園ベイベー】
 ジメジメして肌に纏わりつくような梅雨特有の空気を嫌い、忙しない都会から逃れるように鋼の翼に身を委ねれば、行き着く先は日本南端の楽園。 カラッとした日差しに白い砂浜、青い海!実は先週末行って来たんです、沖縄。 んー、マリンスポーツ最高!沖縄料理ウマー!ちょー楽しかった!…らしいですよ妹が。 いや、私も週末は水場でハッスルしていたんですけどね、カビの繁殖しやすい時期ですから風呂やトイレ掃除はマメにやりませんと。

 で、今回、私は妹に重大な使命を与えていたのです。 そう、沖縄といえば夢にまで見た本場の「さーたーあんだぎー」をGETしてくるべしと。 何かお土産のリクエストは無いかと聞かれて、 さんざん迷いましたが年頃の女の子にレジで「ちんすこうほしい」とか「うこん茶ください」とか言わせるのも何かなーと思いましたので。 と、思いの内を告白したところセクハラだと言われてしまいました。 兄妹間でセクハラが成立するかは知りませんが(します)、こうやって人はオヤジになって逝くのですね。 もちろん本当は、気持ちの問題ですから貰えれば何でもよかったんですよ、本当ですよ?

 そして現在手元には「あーたーあんだぎー」なるものがあります。 何故か一字違いで中には(いも)餡子が入っています。気を利かしてバリネーション版を買ってきてくれたらしいです。 これはこれでなかなか美味しいのですが黒砂糖の揚げ物、中味が餡子というとてもヘビーな内容の食べ物ですので 明日の朝は体重計の存在を忘れることにします。まあ、沖縄産元祖本家の「さーたーあんだぎー」は次回のお楽しみということで。 後、沖縄の海水がいくら澄んだ青で美しく美味しそうに見えても やはりトロピカルフルーツの味はしなかったそうです。いやはやイメージは当てになりませんね。

07/04【未来予想図】
 子供の頃に信じていた、というか憧れていた世界がありました。 子供向け雑誌のありがちな「未来はこうなる」の記事に描かれていた世界で、 いつのことだったか、何の本に載っていたのかは曖昧なのです。学研の科学や学習だったかもしれないし、はたまた小学○年生だったかもしれない。 具体的な話や細かいディテールはまるで忘れてしまいましたが、しかし1枚の挿絵と説明文だけは今も鮮明に覚えています。 そこには銀を基調とした全身タイツのようないかにも未来っぽい服を着た人達による家族の団欒が描かれていました。 窓から見える外の景色には意味有りげに巨大メーターがついた高層ビルがそびえ立ち、透明なチューブの中をエアカーが走っています。 部屋の中ではロボコンを細くしたような外見で腹の部分に電子レンジ(?)を装備したロボットが掃除機を掛けています。 そう、それは 今にしてみればアメリカ人が描く間違えた日本文化のイメージみたいなものなのですが、 子供でしたからそれなりにワクワクしながら眺めていていました。さらに説明文にはこう書いてあったのです。 「21世紀はより自動化が進んで人々は今よりも芸術や文化的な行為に時間を使うことができるようになります」 実は挿絵の中の家族は、お父さんはキャンバスに向かって筆を立て、お母さんは読書をいている風景が書かれていたのです。 子供はピアノを引いていたのだっけかな? 私はこれを読んですごく感動したのです。「うおー、輝かしい未来がまっているなー」と。 全てが自給自足で賄えるようになるのだろうか? コピーロボットのような者が代わりに働いてくれるのだろうか? 原理は良く判らないけど、ともかく働かなくても生活できる時代が来るのだろうと。 つまり私は今も昔も怠け者で子供の頃はより強固に時間を束縛されることを嫌悪していて、集約すると 「大人になっても働きたくないなー」と思っていたという見も蓋も無い話なんですが。 週休2日が現実となった頃にはもう子供とは呼ばれない年になっていましたが、 それでも「これは可能性あるんじゃないか?」とか本気で少し期待してしまいました。

 うーん。来ないですかねー? やっぱり仕事するにしても糧を気にしなくても生活できるなら、もっと自分に正直(我侭)に大胆に楽しくできると思うんですよ。 きっと子供の頃見た記事を書いた人もそんな気持ちだったんじゃないかなーとか。 一方で仮に自動化世界が現実のものになったとしても、 そういう楽な方向の常識は生まれそうにない気もしますけど。進んで苦労するのが好きな人多いですからねー。

07/03【マジで、アリンコでかい】
 例えば、TVなどで宇宙人や恐竜(怪獣)の話が話題に上がるとつい「ワンダバダバダバ」 と口ずさんでしまう人はいませんか?例えば、映画などで宇宙人の侵略場面が描かれると 恐怖心より興奮が先行してしまう人はいませんか?「よし、俺が地球を守ってみせよう!」と。 そんな溢れんばかりの防衛魂と妄想癖を持つアナタにピッタリのゲームが先週PS2で 発売になりました。その名もずばり THE 地球防衛軍 。 ネタ的でコアな範囲を狙い撃つようなゲームに 面白いものは無いというのは半ば定説であり発売前はこのソフトも例外では無いと思われていました。 と言うか、見向きもされていませんでした。 私はと言えば、雑誌に文字のみで情報が載った時から購入リストに入れていましたが、 単にそういう業を背負っているからに他なりません。 いや「ヒーローが現れない世界で、本来ならヒーローのサポートくらいの役でしかない隊員達が 人間の力のみで宇宙から侵略者に立ち向かう!」なんて内容聞いたら買わないわけにはいかないじゃないですか。

 しかし蓋を開けてみたら大方の予想を裏切って面白いんですよ、これが。 ジャンルとしては3Dシューティングで、迫りくる異星人(形状蟻)を 最新の科学兵器(あくまで80〜90年代風味)を駆使で撃退するのが目的です。 往年の巨大ヒーロー物のアルファベット三文字系部隊のノリで、 服装はそのままだし小物もいい味出してます。さらに感度の悪い無線越しに「こちら○○隊員、現在未確認物体に接近中。 大きい…、ちょっとまってくれ、何だアレは?うわわわ、プチッ」とか随所でおいしい演出が入ります。 それだけだと私のような奴が喜んで終わりなのですが、戦闘部分の演出がまた効果的なのです。 母艦型UFOから降下してくる異星人の群れ。表す点でレーダーは真っ赤に点灯します。 3D空間で表現された市街地に巨大な蟻が視界の全てを覆い尽くさんばかりに溢れかえるのです。 それらを撃退していくのも爽快なんですが、 あえて最大難易度でプレーすると 人類の常識レベルの兵器が通用しない敵、その上1対絶対的多数という ほとんど絶望的な状況の中、決死で最後の反抗を試みる人類といった燃える展開が楽しめます。 巨大ヒーロー物というのは単純化すれば1対1の戦闘ですから、 むしろ、SF映画の一面に見られるような 数段上の力を有した宇宙人が侵略戦争を仕掛けてきた状況を人の力で打破するといった内容が楽しめるのです。 ゲームとしては照準が甘いなど多少大味な部分はありますが許容しきれないほどでもないですし、 テクニカル操作や武器集めといったやりこみ要素もプラスに働き、私としては結構な良作判定なのです。

 さらに特筆すべきは低価格路線のリリース物なので定価が2000円なんです。実売にしたら1600円〜1800円くらいだと思います。 お小遣いの少ないお父さんにも安心な価格設定です。 「この価格帯でこんな良質な物作られたら商売上がったりだ!」とか逆恨みの声が聞こえてきそうです。 …まあ、実際は上がりませんけどね、 予定の組める続編の大作が予定通りに売れて行くだけで 新作や意欲的な佳作が埋もれて話題にもならないような今の閉鎖的な市場じゃ。 だからこそユーザレベルでお奨め活動しているわけですが。 とりあえず、今までの話の中で少しでも琴線に触れるものがあった人は 買ってプレーしてみるのがいいと思います。値段分くらい(以上)の満足があると思いますよー。

入りきらなかった小ネタ
・地球防衛軍と名乗っているわりには実際に戦うのはプレイヤー1人です。 マニュアルには「防衛軍は1人じゃない。」とか書いてあり、実際2人プレーもできるのですが、 それでも2人です。全然関係ないですが「たった1人の宇宙戦争」を思い出してしまいました。
・3Dには以前紹介したギガンティックドライブのエンジンが流用されているのという噂です。 そりゃ、この価格だものなー、それくらいなカラクリが無ければ無理だよな。
・開発者のノリで予定より数面増えちゃったなんて噂もあります。微笑ましい話です。
・でも、パッケージの説明文に「ぎょえー!」はどうかと思います。

07/02【方法】
 専門学生時代の友人に「本当にやりたいことを探そうと思えば30歳くらいまでは定職なんか持たないで好きなことやってていいんだよ」 と主張する人がいました。 彼も私も共に現役生(というのかな?専門学生も)ではなく、そんな中での同じ年だったので つるんで行動することが多かったのです。 で、その言葉通り彼は東京で就職活動をせず、卒業してしばらく後に実家のある神戸に帰ってしまいました。 当時はメールアドレスを教えあうなんて習慣も無かったので以来音沙汰もありません。 そういや、その時は漠然と聞いていたので、 何を根拠に「30歳まで」と言っていたのかは知りませんが、 前方遠くに向けて目を細めてみれば、おぼろげながらもいよいよ 目視できるくらいな距離に期限が迫ってきている「現実」を必死に見ないようにごまかす日々の中、 彼は何やってるのかなーとか、ふと思い出して気になってしまいました。 東南アジアの砂漠で油田でも探しているだろうか? それともラスベガスでコインと命を這っているのだろうか? うーん、何故かそういう方向の生き様しか思い浮かばないのは人徳というものなんでしょうかね。 ギリギリの所で常識という枠を気にして外れられないような印象もありましたから、むしろ、 スーパー銭湯で新しい温泉発掘してるとか、「パーラー」ラスベガスで日銭を溝に捨てているとか、その程度かもしれないです。

 何にしろ彼には今も我を貫いていてほしいなーとか。環境が許すのであればそういうのも有りだと思うんです。 常識的であろう価値観にさえ囚われなければ就職したくなければしないってのは、当たり前で基本的な選択肢なんですよね。 本来なら、やりたいと思うことに対し組織に属すというのは方法のひとつであり、目標、求めるものはその先にある筈なのですから (とか、組織の中にいる奴に言われても説得力ないですね)。


 TOP 今月