Lost word


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11/29【今はそうでもないのかな】
 子供の頃は居間に1つしかないTVのチャンネル権が平等だったので、よく妹に付き合わされて少女向け漫画を見ていたのですが、 その中でも取り分け「キャンディキャンディ」が苦手でした。 基本的に不幸な身の上なのに、誰かの罠にはまったり陰湿なイジメを受けたりと踏んだり蹴ったりで、やっとささやかな幸せを掴めそう になっても寸前で邪魔が入るなど、とても辛い内容だったと記憶しています。 しかも不幸の前振りには必ず「志村ー、後ろ!後ろ!」的な場面があるのです。 その後の展開を想像して居た堪れなくなった私はTVを消して妹とケンカになったことが何度もあります。

 例えば少年漫画の王道パターンは弱かった主人公が強敵を倒すたびに強くなっていくような話で格闘やスポーツなどのジャンルによく見られます。 この展開は主人公の成長過程を表現するのに適していて、 敵の強さの加減と(それを倒した主人公は同レベルには強くなるわけですから)、 物語の引き際(人間の強さレベルであるうちに…)さえ間違えなければ、それなりのヒット作が望めます。 少女漫画にある、寸前で幸せが逃げていくような話の連続は非常に心苦しいのでこのパターンを採用してみたらどうだろう?

1、不幸な少女が居る。
  ↓
2、小さな幸せを掴む。
  ↓
3、もっと大きな幸せが欲しくなる。
  ↓
4、大きな幸せを掴む。
  ↓
5、最高の幸せを掴むまで3へ戻る。

 しまった!オチに使おうと思ったのに、つまりは立身出世物語だから、書き方次第で面白そうじゃないか。一歩間違えると強欲おばさん繁盛記になってしまうけれども。

11/28【ささやかな】
 暦は11月だというのに世の中は赤く染まっていきます。または虎視眈々と赤く染まる準備に余念がありません。 今年もひとり取り残されつつある私は、ふと、高田馬場に勤めていた当時に出会ったカップルのことを思い出しました。

 高田馬場から乗る西部線本川越方面は夕方以降、早稲田学生と会社員で大変混雑します。 20時頃の電車はまさにピークなのですが、そのカップルは大胆にもケーキの箱(ショートに非ず)を持って乗車してきたのです。 銃弾飛び交う戦場に裸で飛び込むような果敢な挑戦に、私はエールを送りたい気持ちでいっぱいになりました。 高校生くらいに見えたその2人は、何というか非常に素朴なカップルだったのですよ。 しばらく苦戦していましたが身を張って彼女とケーキを守る男の子の必死さが皆に伝わったのか、だんだんと彼らのためのスペースが確保されていきました。 昼間の疲れが影を落とした、いつもなら自分のためにしか動かないような、そんな身勝手な空間が 気が付けば穏やかで不思議な優しさに包まれていたのです。 ケーキと彼女は無事に目的地まで届けられました。そこにはささやかな奇跡が存在しました。

 いや、ケーキは目的地で買えよって話ですし、バカップルと言えばバカップルなんですけどね。 どうもこの時期は見かけるカップル全てをバカップルと認識してしまいがちですが、何せしばらく独り身の私には、どこまでという定義が漠然としています。多分半分くらいは偏見なのでしょう。

11/27【模範解答】
 私にも、ときどきは近い友人や親兄弟に相談を持ちかけられるというシュチエーションがありますがその人にとってベストな答えを探すのは結構難しいです。 例えば望まれる答えは以下のように分類できるかと思います。

1.ただ愚痴をこぼしたいなどで、基本的に自分を肯定してほしい。
2.実はほぼ気持ちが決まっているので背中を押してほしい。
3.気持ちと実利の天秤がゆれているなどで、多くの意見を参考にしたい。

 結局のところ、望まれる答えは予め決まっている場合が多いわけですが、 だからと言って、それに先回りして望む通りの結論を告げるのは果たしてどうなんだろう?とか思うんですよね。 両者が同じ答えならよいのですが、望まれる答えと自分が考える結論(おそらく客観論)がまるで違ってしまった時、友達としてはどちらを告げるのが正しい選択なのでしょう?

 いやー、どうでもいい人の相談なら間違えなく気持ち良くなってもらえる方を選択しますけどね。 本音は伝えたいけど嫌われたくはない人には、取り合えず「別に相談は構わないけど、絶対望まれるような結論は言わないよ」と前置きしてます。 大概、他の人に相談すれば望まれる答えが返ってくるでしょうから否定論者も必要だろうということで。

 ちなみに、分析してしまうくらいだから私自身は人に相談しない方だと思います。 肩を押されて千鳥足で歩き出すより自分から踏み出した方が気が楽だ。

11/26【信じて委ねる】
 良く言えば思慮深い、悪く言えば神経質で人が悪いだけの私ですが、こんな属性の人間でも決して疑ってはいけないものがあります。 それは、知識として理屈は知りえていないのだけど日常では使わなければ生活できないもので、例えば乗り物など対する疑問です。 アクセルを踏めば車は走り出すし、電線と線路を利用して電車は走ります。 それで満足するなら問題ありません。が、何で?それは何で?と疑問を重ねて仕組みの細部まで理解しようと思ったら専門職に就けてしまえるほどの知識の習得が必要になるでしょう。 うーん。ある程度の部分で妥協できないなら、文字通り、納得するにも資格が必要なわけですな。

 同じような事は信頼にも言えていて、水道の蛇口を捻れば水が出るとか、スイッチを押せばコンロの火が付くなどは信じないわけにはいきません。 もし「この水道からは毒が出るのではないか?」とか「果たして浄化されているのか?」とか疑心を感じだしたら生きるのが困難になってしまいますよね? システムを信用するということは、システムを運用する人間を信頼することです。 それは「オレは誰も信用しない。独りで生きていけるぜ」なんてセリフが都会では存在できないことを意味します。 どんな人間でも最低限は名も知らない誰かを信頼しているわけです。山奥で世捨て人でもやっていない限りは。

 まあ、裏を返せば世の中にはいくらでも疑問を挟む余地があるわけですが、改めてそれに気付いて家から出られなくなっても当局は一切関知しません。

11/25【幸せのカテゴリー】
 「幸せな事は予定が立ち、不幸な事は予定が立てられない」といいます。 この言葉は、例えば、結婚や出産、入社や入学など一般におめでたいとされている出来事は予定が立てられるけど、病気や交通事故など不幸な出来事は予測がつかないという意味で、なるほど、確かに「今日は帰りに事故る予定なんだ、オレ」なんて人はいないでしょうから、本来はその通りであるべきなのだろうと思います。

 もちろん、幸せな出来事にも予定が立てられるものとそうでないものが存在しますが、私は断然、予定の立てられる幸せに価値を感じます。 予定が立てられるということは、結果である場合がほとんどで、それは、自分の行動や努力の果ての幸せということですから、降って沸いた幸せよりも魅力的に思えるのです。宝クジが当たるのも「買った」という行動に対する結果ですしね。

 うーん。この言葉に当てはめて考えてみると、予定を立てるべき幸せを成り行きで向かえてしまった場合、それは不幸の始まりなのかもしれないし、不幸な状況が予測できいるのにそれを甘受してしまうような人は、それが幸せなのかもしれません。

11/23【夜の住人】
 うー。どうも慢性的な睡眠不足です。普通に生活していても一定の自由時間の確保のためには不規則な生活を余儀なくされたり、 下手したら仕事から帰って来ただけで睡眠時間不足が確定していたりと、実は、その気があっても規則正しい生活を実践するのはとても難しいことですよね。 そんな時、誰しも1度くらいは1日が24時間以上だったら良いなーとか妄想することがあると思います。 特に、週の疲れを引きずった金曜の夜に酒が入ると、そんな夢物語に花が咲いてしまうものです。 まあ、人が時間を支配することなどありえないのかもしれませんが、この程度の妄想を楽しむくらいの現実逃避はOKですよねー。

 んで、仮に1日が2日分になったとして殆どの人はそこで満足してしまって「何に使おうかー?」なんて話題に移行してしまうのですが、私は一歩踏み込もうと思います。 いや、48時間になっただけでは不十分なのですよ。1日の昼と夜の比率が1:1である限りは。 下手をすれば時間辺りの単価が今の半分になり労働時間は倍になる、なんて結論になりかねません。 つまりは、地球の自転をコントロールして昼夜1:2以上の比率を確保した時こそ初めて快適な48時間ライフが約束されるでしょう。 最悪仕事となっても時間外手当が見込めるかもしれません。

 そう考えると夜ってのは昼間より価値の高いものだなーとか思ってしまう私はツクヅク夜の住人ですにゃ。

11/22【思い出すと悲しい話ですが…】
 ゲームに興味が無い人も名前くらいは聞いたことがあるかもしれないキラータイトル「バイオハザード」 今週はその最新作の発売日でした。 もはや極まった感のある美麗な画像、リアルスケールで構築された映像の中でゾンビと戯れる空間は、 私から現実の時と睡眠を忘れさせるには十分な効果を持っているので、 しばらく、夜はゾンビハンター、昼間は自らがゾンビ化と変化に富んだ日々が送れそうです。 まさにミイラ取りがミイラ。ゾンビがミイラとは、これ如何に?

 ところで、今回のバイオハザードには個数限定でゾンビ犬のプラモデルが付いてきました。 いくら、世の中には私の想像を超える趣向の人が存在するとはいえ、ゾンビ犬単体を飾りたい人がいるのかかなり怪しい気がしますし、そもそもオマケを付けなくても十分売れる気がしますが、やはり限定品を手にするというのはちょっとした優越感があります。

 で、これまたゲームに興味が無い人も名前くらいは聞いたことがあるかもしれない週間誌「ファミ通」には週間売上トップ30なるものがありまして、 その表の最下位に注目してみると販売本数は5000本が満たないことが判ります。 販売サイクルの関係上、ゲームの売上は発売週に集中することになるのが通例なので、 もし新作ソフトが発売週のランクインを果たせないなら、そのソフトの総販売数は良くて1万前後ということになります。 日本全国のゲームを取り扱う店が1万以下ということはありませんから、 発売日当日ですら1つも売れていない店舗があるわけです。これは致命的ですね。 当然、工場に生産リピートが掛かることはありませんから初回ロットの2〜3万本のみが世に出回るという、普通に考えればとんでもなく手に入りにくい限定品の完成です。

 要するに、別に駄作に限った話でもなく、広義な意味では半永久的なものなど存在しないし、そのほとんどが数日〜数年の間に消費され尽くすことを想定された超限定品なわけです。 実際に数年前には限定生産30万本(だったけ?)を売りにして、見事に売り切るという販売戦略を使ったメーカーがありましたが、 実はその10分の1にも満たない限定品が生まれては消えていっているのです。 明示的に謳っていないことや、貴重だけど使わない付属品に目を奪われなければ、最終的に手に入らなくなるというリスクは何物にも同様に存在しているということですね。

11/20【噂の真相】
 私は普段、電車出勤なので車の免許は有りますが専らサンデードライバーです。 都会で生活していると車の必要性はあまり感じないのですが、上京する前に初めて自分の稼ぎで買った車という愛着と、来るべきシュチエーション(「冬の海を見に逝かないか?」など)に備えて腕を錆びつかせないように休日には運転するようにしているのです。

 先日、ふと気が付くと後輪のホイールキャップがひとつ無くなっていて黒い部分が剥き出しになっていました。 私にはまったく身に覚えが無かったので、妹に問い詰めてみると職場の先輩に貸したら壊れて返ってきたのだとか。「こんなの普通は外れちゃうもんだよねー」という台詞と共に。 まったく悪びれた様子もないので弁償とも口に出せなかったそうです。 この車を所有した6年以上の歳月の中で、私自身は購入後2週間でフロントバンパーを壁に擦って「ああ、初心者が新車買っちゃダメだなー」とか思った程度の傷しか付けていないのですが、 実は、自分以外の、とりわけ妹の通勤に貸すようになってからの事故や運転ミスで付いた傷を直すために掛かった費用が、同じ新車をもう一台買えるくらい出てしまっているのです。 今回の件も、まあ、納得はできませんが最終的には私の持ち物なので泣く泣く新しい物を取り寄せました。

 で、てっきり終わったと思っていた数日後、2つの問題が発生します。 ひとつは「先輩がホイール壊したのに弁償してくれない」と妹がとても気にしているという噂が職場で広まってしまったこと。 もうひとつはその噂を気にして先輩が精神的に参ってしまったのだとか。 これが人間関係の縮図を表すような面白い話で、 妹の話を全て信じるなら、妹自身はこの件についてお茶飲み話程度を一人にしか話ていないそうです。 つまり、その誰かと又聞きの連鎖で「妹が気にしている」という状況が出来上がってしまったのです。 また、その先輩にしても精神的に参るくらいだったら「こんなの普通は外れちゃうもんだよねー」なんて台詞は出てきませんよね。 今だに弁償のべの字も出ないらしいし。先輩がその職場であまり好かれていないというのも噂に拍車が掛かる要因だったと思われます。

 結局、当人同士はあまり気にしてないのだよなー。多少不愉快な思いをしているかもしれない当事者、楽しいのは周り、実際、痛かったのは私という話で。

11/16【業】
 昨日は新宿に出る所用があり、そのついでに えくせる さん他数名を引き連れ歌舞伎町(の健全な店)で飲んできました。 んー。よほど劇的な変化でもないかぎり、新宿駅東口周辺の不夜城を行き交う人波が途切れる事などありえないのでしょうが、金曜日の夜という条件がいつも以上に人の片袖を引くのでしょう。 宛も無く待ち合わせた私達は、当然、入る店に困る事になり一時のやすらぎをくれる場所を求めて町を彷徨うのでした。

 ふと見ると、 えくせる さんが一点に注目していました。目の輝きが只事でないことを物語っています。 その視線の先には一見、普通の飲み屋の看板がありました。 メニューらしき文字が並ぶ隣に注意書きが一言。この内容を把握した時、私にも彼の行動が理解できました。 そこにはこう書いてあったのです。
「心して入る店」
つまり、この店はぼったくるから予め心して入って来いという意味なのでしょう。 何と潔い態度なのでしょうか?きっと良心的な店に違いありません。 この際「安心」の「安」の字が遮蔽物で見えないだけだとか、勢いで「入れる」を「入る」と見間違えているだけだなどという事実は些細な問題でしかありません。

 いや、それよりも問題なのは、この美味そうなネタを前に日記書きという業を背負った人間が二人存在する事です。 一瞬、私の頭には手近な鈍器による頭部への一撃、記憶の消滅というシナリオが描かれましたが、確実性に欠ける手ですし、何よりも目撃者が多すぎます。 仕方無くこんな提案をしました。
「そうだ!せっかくだから同じ題材の日記で勝負してみようか?」
こうして、めでたく えくせる さんの11月15日、私の今日、という同じだけど違う日記が日の目を見る事になったのです。 もちろん「冷静に考えるとお前はただの便乗者じゃないか!」とかいうツッコミは却下します。

11/15【台無し】
 不便は発明や発想の母だとかいいます。今更説明するまでもなく人ってのは不便を便利に換える過程の中で文明を進めて来たわけです。 ところが今現在の私達の生活環境はそれなりの便利で溢れています。 これ以上の便利さを求めるならば、それは便利という基準を超越しているモノのような気がしますし、 その動機は「不便」から「ものぐさ」にシフトしているような気もします (それでも浸透すれば何気ない日常と化してしまうのでしょうが)

 まあ、逆に考えれば今の一般的な生活水準の中に在っても不便を感じるようであるなら、それは貴重な才能なのかもしれません。 便利さに隠れてしまい絶滅の危機に瀕している不便さを敏感に感じ取れる。それは新たな発想の可能性に気付くという事ですから。


 ウチの会社はグループ企業傘下で関連各社はバラバラの場所にあります。 一見、意思疎通が大変そうですが連絡手段ならチャットやメール、ロータスのノーツから内線電話まで幅広く用意されているので私はあまり不便さを感じたことがありません。 さらに今回、そこに「NetMeeting」(オンライン会議室)なる手段が加わる事になりました。 各部署にCCDカメラが数台、マイクと一体型のヘッドセットが社員全員に支給されるという気合の入れようです。 肝心の使い心地は、画像はコマ送り、音声の質は電話に劣るのですが、ディスプレイに複数の相手が表示されリアルタイムで会話できるのは結構な魅力です。 子供の頃にあった「未来はこうなる!」にまた一歩近づいた気がします。

 ちなみにヘッドセットは我らが開発部部長が性能より見た目で選んだという代物で、なるほど、確かにシャープでカッコ良いデザインなのです。 ところが一緒に支給されたテプラが致命傷でした。 一足早く準備が終わり装着した隣の田中さん(仮)を見た時の衝撃は今でも忘れられません。 興味深そうに画面を眺めている田中さん。頭には例のヘッドセット。 その斬新なデザインのヘッドホン部の中央では1cm四方の白地に「田」の文字が躍っていました。 むろん反対側には「中」の文字が躍っているのでしょう。
わーん。せめてローマ字にしてくれよう!

11/13【故障者続出】
 この頃の我が家は何故か頻繁に物が壊れます。石油ストーブに続いて先日は湯沸し機まで壊れてしまいました。 風呂やシャワーなどで使用すると初めは熱いほどのお湯が出るのですが5分後には冷水になってしまいます。 夏ならまだしもこの時期に湯沸し機が壊れるのは致命的ですが、修理に付き添う時間も無いし無理をすれば使えないこともないのでしばらく放置になりそうな気配です。 さすがに風呂に入らないわけにはいかないので、むしろ、完全に壊れてしまった方が良かったのかもしれません。

 まあ、悲観してばかりもいられないので、ついに新戦力を導入しました。 最近テレビなどでお馴染みのハロゲンヒーターです(新し物好き) これが結構、お勧めな一品で、スイッチを入れれば2〜3秒で暖かくなりますし、 首振り機能を使えば私の部屋(4畳半)くらいは満遍なく適温になります。 しかも吸ったり吐いたりする仕組みがないので空気は汚さないし、説明書を信じるなら電気代もそれなりに安いらしいです。 …んーと。私はどこの家電屋のまわし者かといった感じですにゃ。

 ところで、このハロゲンヒーターは外見上はどう見ても扇風機です。 よく調べもせずに購入した私が、故障したら扇風機として使えるんじゃないかと思っていて、箱から出してみて始めて羽がついていない事実に直面し、すごくショックだったのは内緒です。

11/09【興味の泉】
 私は白々しい状況が苦手なので、天気や温度、今住んでる所や出身地、巨人ネタなどを自分から口にすることは殆どありません。 相手から振られた時も気の無いそぶりを隠そうともせず、最小のやり取りですませてしまうことが多いです。 いや、例えば会話の中でなまりが出るなどして、自然と興味を持った状況での「出身はどこですか?」なら問題無いんですけど、 相手との共通の話題に困って、仕方ないから当り障りの無いところで繋ごうという状況がダメなのです。 どうも無言の間に流れる気まずい空気よりも薄っぺらな会話をしている時の空気の方が耐えられないらしくて 「興味ないなら聞くなよ!」といった気持ちが先行してしまうのです。

 この感覚は普通に考えるとマイナスにしか働きませんよね。 何かの拍子にあまり付き合いの無い人の相手をしなければならなくなった場合、 初めから共通な話題など無い筈ですから、探りを入れなければ会話が続くわけもなく、 興味のない世間話を否定するならその選択肢が極端に減ってしまうことになります。 この辺の世渡りの下手差加減は自分でも相当自覚しているのいるのです。

 まあ、改善案がないわけでもないです。 思うに、対面者と心から仲良くなろうと思っていれば相手が何を話そうが自然と興味が湧くのではないでしょうか。 つまり、会う人全てを好きになろうと努力すれば良いわけです。 …んーと。私自身はそんな奴と友達になりたくないところがネックなのですが。

11/08【決まり事】
 最近まで週間スピリッツで連載していた漫画にこんな場面がありました。

 雨の小学校。花壇の水やり当番だった生徒は外の様子を確認して帰ろうとします。 それを見つけた先生は当番の仕事を強要します。 子供は「こんな雨の日に水やりをすることには意味がない」と抗議しましたが、 先生は「決まりだから」を根拠に聞き入れてくれないのでした。

 最近の私の悩みのタネは喫煙場所だったりします。 今の会社の喫煙所は地下室です。社長以下、役員や事務員の人とガラス1枚隔てた場所にあります。 それだけでも居ずらい空気が漂っているのに、さらにこんな注意書きがあるのです。 「ここは喫茶室ではありません。喫煙は1回1本でお願いします」 私は「仕事中なのだから、お喋りなどで長時間居座るな」と解釈しました。 まあ、1日に3回くらいしか利用しないし1回1本は私にはキツイ数字なので丁重に無視していたのですが、ついに先日お偉い人に注意されてしまいました。 時計は就業時間を2時間も過ぎていたのですが、それでも「決まり」だから守れと。 他にも灰皿の外周の皿部分で火を消すなとか短くなるまで吸うなとかイチャモンに近いケチを付けられ少々呆れ気味です。

 本当は外に吸いに行きたいですけどねー。灰皿を携帯し周りに気を配っても「決まり」で喫煙できない場所が増えてきているし、 そもそもセキュリティカードが無いから玄関が開きません。 些細なことですが、日々、その些細が積もっていくのが自覚できるので結構バカにできませんし、 何とか打開策を考えねばといったところです。 (さらにキツイ煙草吸うとかロングにするとか悪い方向にしか思いつきませんが)

 本当なら良識の範囲で社員が過ごしやすくしておく方が最終的には会社のメリットになるような気がするのですけど。「決まり」ならば意味も考えず妄信的に守れる人は幸せでですにゃ。

11/07【歌を忘れたカナリア】
 今日は会社帰りに行き着けの本屋さんに寄りました。そして、何気なく店内を物色している時その出来事と遭遇したのです。 (おそらくラジオか有線であろう)店内を流れるBGMにはこんな歌詞の曲が流れていました。
「たまたま、たまちゃん、たまがわで〜♪」
思わず、しばらく放心してしまいました。 聞こえてくる歌声は子供の女の子です。私は、どうも商魂やらアザトサが感じ取れる気がしてゲンナリしてしまいました。 件のアザラシが愛らしいかったのを否定する気はありませんが、 賞賛されるような美しさや愛らしさといった要素を持つモノが、醜い要素を持ったモノを惹き寄せ、群がらせてしまう傾向にあるのは皮肉な話です。

 これに限らず、所謂「おこぼれ」を狙うような展開の商品は昔から有りますが、例に上げようとすると困ってしまう程記憶に残らないものです。 安易に絶好の素材と錯覚してしまうようですが、実際にこの手の便乗が売れた流行った例を聞いたことはありません。 大体、周囲も往々にして失敗を悟っているのかもしれませんが、口を挟めないような権力者がノリノリで暴走した産物なのでしょうね。 だって素人にも予測が付きますもの。 見切り発車するわけにはいきませんから、便乗元に確かな話題性が確認された時初めて企画が成立するのでしょうが、 確認できるならそこが話題のピークだとも言えるわけで、 そこから急造するなら中身の無いスカスカなモノができ上がるのが目に見えていますし、 じっくり作りこんだなら時期を外すばかりか返って裏目になりかねないです。 そして、おそらくどちらの末路も同じ場所にたどり着きます。賞味期限を過ぎてしまった時事ネタは哀愁すら誘いません。

 別に私は、的屋の兄ちゃんがTシャツ作って売ろうと何も思わないです。 けれども、表現に関わる職を志し生業として選ぶような人間は便乗で大人気になったとしても素直に喜べないと思うのです。 むしろ安いレッテルに居心地の悪さを感じるだけではないですかね。 いや、綺麗事なのは十分承知していますが、綺麗事を胸に抱いていない表現者は何を表現するつもりなのだろう?

11/06【超人な話】
 今日は濃い話なのです。お昼に出た話では、どこぞのホームページにアニメなどに登場する架空人物の年齢のデータベースがあるそうなのですが、 それによると、かのベンキマンは2000歳なのだとか。んーと、ベンキマンとは私の世代が小学校の頃、一世風靡していた「キン肉マン」という漫画に出てくる超人のひとりで名が体や役どころを表してるような、そんなキャラクタです。

 彼が2000歳…。その衝撃は凄まじかったです。漫画の背景などから推測される時代設定は1980年代にしか思えませんから、なんとベンキマンは紀元前から、キリストの生まれる前から生きていた事になります。 彼の出生を探ろうとすれば、まさにその当時からベンキが存在していたか?が焦点になるわけです。 謎は困難を極めましたが、なんとか、人間の生理現象は当時から変わらないものだろうから彼も時代とともにその姿や名前を変え進化てきたのであろうという結論に達しました。(というより昼飯を食べながら議論ではこれが限界でした) あのまま連載が続いていたなら今頃はウォシュレットが装備されていた筈です。

 しかし疑問はつきません。この理論でいくとステカセキング(ウォ○クマンの超人)やザ・マウンテン(説明不要)はいったい何歳だったのでしょう。 ステカセキングなどは、もしや、私と同級生かもしれません。惜しい人を亡くしました。

11/05【職人スタンス】
 コンピュータ関係の世界はハード面もソフト面も日進月歩です。 実際、私が卒業した当時のプログラム系専門学校ではインターネットのイの字も教わりませんでしたが、 現在、プログラムで食べようと思ったら当たり前のようにネットが絡んだスキルが要求されていますし、 また何年後かには別のスキルや知識が必要とされるでしょう。決して立ち止まれない世界なのです。

 その意味では面子やらプライドに拘わらず、人の話を素直に聞けることが重要だったりします。 一人で得られる知識と経験は偏るものですし、おのずと限界もありますから共有することで補え合えるなら理想です。 他の職業の例にもれずプログラマーも、コンピュータよりもむしろ人とうまく付き合えなければ先が見えない仕事なのです。 全く自然的でない仕事の基本が人として自然的なのはおもしろいかもしれません。

 例えば、開発末期のイライラの中で出た不具合が他人の担当パートのボーンヘッドだったりすることも少なくありませんがそこはグッと堪えるのです。 ニアミスなんて自分でも絶対にあります。鬼の首を取ったような態度はいつか自分の首を絞めることになりかねません。 「人には謙虚に、知識は貪欲に…」とあるべきなのでしょう。

 とか言っても、年下に何かを教わることを良しとしなかったり相手を言い負かすことにしか重点をおけない人ばかりが命令する側にいるような気がするのも事実で、まったく、極めることと成功することが同一でないのも他の職業の例にもれてないのでした。

11/01【ペーパーレス】
今度の会社は月末が給料日です。昨日、無事に支給されました。 約3ヶ月ぶりに給料明細を手にしたのですが、やはりこれを貰うと「今月も頑張ったなー」と実感がもてるものです。 給料に対しての私のポリシーは相変わらず「自分が稼いだ当然の報酬(分け前)を会社から受け取っている」ですが、 ブランクのこともありますし、今回の給料はまだまだ自分が通用することが確認できた(気になっている)ので充足感もひとしおです。

ところで私は最近、お金を使わなくなりました。より正確に言うなら紙幣や硬貨をあまり使わなくなったのですが。 (実際に金欠だったこともあり)一定額以上の買い物はほとんどカードで済ましています。 しかも、今回給料用に作った銀行口座はネットからのアクセスで振込みや振替え、残高照会ができるといった便利物なので、私の現金レスはさらに拍車が掛かりそうな気がします。

このまま進むと、どこぞの物語のようにお金は形だけの物になり、実態はネット上の流通データでしかなくなってしまうような世の中が来るのかもしれません。 まあ、便利を追求した結果であり、お金という形をしたものに振り回されるか、形の確認できないデータに振り回されるかの差でしかないのかもしれませんが、 現ナマには妙な魅力がありますし、ちょっと寂しいかなーとか俗世な私などは思うのでした。


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