天敵を使った害虫防除(その2)

アザミウマ類以外の害虫はどうやっているのでしょう・・・
やっぱりどの害虫もそれぞれの天敵昆虫で防除されています。
アブラムシ、ハモグリバエ、コナジラミには主に寄生バチが使われています。アブラムシにはコレマンアブラバチ(ヒゲナガアブラムシ用にエルビアブラバチがある)、ハモグリバエにはイサエアヒメコバチにハモグリコマユバチ、コナジラミにはオンシツツヤコバチがつかわれています。


アブラムシにはバンカープラントが使われます。アブラムシはオランダでも結構問題なようです。いつ侵入してくるかわからない。そこでいつハウスの中に入ってきても対応できるように体制を整えておくのです。どうするのか?麦を使います。麦につくムギクビレアブラムシはナスとか、トマトには害をしませんので、麦にムギクビレアブラムシを寄生させておいて、そこにアブラバチをまき、マミー状態にしておくのです。アブラバチの効果は大変高く、1ヶ月もするとアブラムシは撲滅されます。定期的にこのバンカープラントは交換しているようで常にハウス内でアブラバチが待ちかまえている状態をつくっているようです。


トマトハウス!天敵維持のため葉、茎は下に
落としておく。


どの天敵昆虫もやっぱり効果発現まで入れ続けるようです。日本のように害虫の発生、すぐ化学農薬を散布という流れにはならず、少々害虫が増えても天敵昆虫を信じて、入れ続ける。すごいです、やっぱり。感覚が違います。日本の生産者がこんな感覚になるのに、あと何年かかるかな?

今回のツアーで残念だったことは、ハウス内に山ほどおった天敵昆虫たちを写真に撮れなかったこと。ただ単に腕が未熟だっただけなんですが・・・・・残念です!