馬ノ髪山〜俎倉山〜岩岳縦走

所在地  新潟県新発田市と新潟県東蒲原郡阿賀町の境

 T氏から久し振りに誘われ、H氏が計画した馬ノ髪山から俎倉山縦走に参加する。この稜線には明確な登山道はなく、葉っぱの落ちたこの時期に辿るしかない。
 T氏によると、俎倉山から岩岳まで先日縦走したとのことだったので、もし時間があったら、そちらもついでに歩きたいとT氏にお願いした。
 当日は絶好の天気に恵まれ、H氏を始め総勢10名で縦走した。
 T氏が4年ほど前に馬ノ髪山から俎倉山を縦走した時は、若干の刈り払いがあったとのことだが、あれから年数が経ち、ルートはかなり藪に返り、途中で何回かルートを見失い、それでも何とか昔の記憶を頼りに縦走した。
 馬ノ髪山は登山道があり、前に登ったことがある。沢を何回も渡り返し(水害で道はかなり荒れていた)最後は急な尾根になる。ぐんぐん高度を上げると山頂の一角に出て、僅かに進むと山頂だ。展望がよく棒掛山や焼峰山、蒜場山など360度の展望だ。
 馬ノ髪山から俎倉山方面に進むと、若干の踏み跡がある。でも、T氏によると、4年前よりかなり藪になり不明瞭になってきたとのこと。そのせいか県境稜線が南へ大きくカーブする辺りの複雑な地形でルートを見失い、分かれて探した。ようやく目指すルートが見つかり、水場に到着した。この付近一帯は素晴らしいブナ林が広がっている。
 また、T氏によると以前この辺りに、マンモスのような形をした杉の木があったとのこと。是非見てみたいと探したら水場のちょっと先にあった。この木ならず、この縦走路には縄文杉にも劣らないほどの巨木が多く点在している。
 しかし、地図を見ても分かるとおり、この辺は豪雪に削ぎ落とされた急峻な地形で、ルートを間違うと絶壁の縁に出て非常に危険だ。よく地形図と照らし合わせて進む必要がある。また最近、里に熊が出没して話題になっているが、この山域も熊の生息地で、熊が皮を剥いだばかりの生々しい痕の杉の木があった。
 俎倉山に近づくと傾斜が増し登山道に合流する。急登が終わるとひょっこり山頂に出る。ここも360度の眺望。貴重な秋の晴れ日を満喫する。
 天狗の庭まで行き、ようやく昼食タイム。日帰りなのに80リットルのザックを担いできたツワモノ数名、まるでレストランのような豪華なごちそうが並び、久し振りに会った仲間と楽しいひと時を過ごす。
 1時間ほどしてから皆と別れてT氏に岩岳まで案内してもらうことにする。ルートは先ほどより良い踏み跡があり歩き易い。見晴らしのよい岩場まで来て後ろを振り返ると、天狗の庭から皆が手を振っているのが見える。
 かさかさと落ち葉を踏みしめながら進む晩秋の尾根道は、心地よい。また、こちらは天然杉が多いように感じた。最近マラソンにはまっているT氏の足取りは軽く、付いていくのが大変だったが、おかげで日脚の短いこの時期なのに、馬ノ髪山〜俎倉山〜岩岳と縦走することができ、充実した1日だった。
コースタイム  登山口ー1:30−馬ノ髪山ー3:00−俎倉山ー1:40−岩岳ー1:00−加治川ダム
馬ノ髪山山頂 途中の水場
熊が剥いだ杉 マンモスの顔をした杉
美しいブナ林が広がる 俎倉山山頂
俎倉山からの岩岳 縦走路から俎倉山を振り返る
岩岳からの蒜場山 加治川ダム
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