ツブカル山(4167m)  2014.06.21.〜6.29  戻る

所在地  モロッコ(北アフリカ)

 モロッコ  面積 日本の1.9倍
        人口 3,350万人
        首都 ラバト
        宗教 イスラム教
        公用語 アラビア語
        通用語 フランス語、英語、スペイン語、ドイツ語、ベルベル語
        独立 フランスより 1956年11月18日
        通貨 ディルハム(1ディルハム=12円だった)
 アトラス山脈は、モロッコからチュニジアにかけて東西に伸びる山脈で、長さは東西2,400km。ギリシア神話で有名な巨神「アトラス」にちなんで名づけられた。
 北からリフ、中アトラス、高アトラス、前アトラスの4つの山脈に分かれ西側が一番高く、平均標高3,000mのモロッコ部分に最高峰ツブカル山がある。植生が乏しく荒々しい山容だが、それでも乾燥した大地に様々な花も見られ、以前登ったキリマンジャロとはまた違った雰囲気で登ることができた。今回は山仲間のY女史と2人で出かけた。
日 程
6月21日(土) 夜、成田発
6月22日(日) ドバイーカサブランカーマラケシュ
6月23日(月) マラケシューイムリル村
6月24日(火) イムリル村ーシディ・シャマルックーネルツナー小屋
6月25日(水) ネルツナー小屋ーツブカル山ーネルツナー小屋
6月26日(木) ネルツナー小屋ーイムリル村ーマラケシュ
6月27日(金) マラケシュ滞在
6月28日(土) マラケシューカサブランカ
6月29日(日) ドバイー成田

【6月21日】

 夜10時、チェックインを済ませエミレーツ航空で成田からドバイに向けて飛び立つ。普通は無料預け荷物は20kgが上限だが、ここは30kg、機内持ち込み手荷物は7kgだった。

【6月22日】

 現地時間午前3時50分、ドバイに着く。日本から10時間50分かかった。時差はー5時間なので時計を戻す。
 乗継時間があったので有料ラウンジで過ごす。
 ドバイ発8時45分、1時間以上遅れた。窓から下を見ると、機内に預けた荷物の一部をまた降ろしたりしてトラブっていたようだ。以前、私も経験があるが、迷子になった荷物が空港に数多く保管されているとのこと。
 14時45分、ようやくモロッコのカサブランカ空港に到着した。カサブランカとは「白い家」という意味だという。迎えの車でマラケシュのホテルに着く。
 マラケシュは、1070年〜72年にアル・モラヴィット王朝により王都として建設され、政治、経済、文化の中心として栄え、北アフリカからスペインのアンダルシア地方まで影響を与えた。
 ホテルはマラケシュの旧市街の中心部だったので夜、ジャマ・エル・フナ広場やクトウビアモスクの塔などを見学した。ちょうどイスラム教のお祈りが始まる時間だった。男性と女性とは別の入口からそれぞれ別の場所でお祈りするようだ。仏教の我々は勿論中に入ることは出来ない。メディナの中心地の広大なフナ広場は、蛇使い、占い師、大道芸人、いろいろな屋台で賑わっていた。数匹のコブラがいて鎌首を持ち上げていて気持ちが悪かった。所々に警察官が警備していたので夜でも安心して見て回ることができた。夜9時を過ぎても明るい。宗教的な理由か、酒を飲んでいる人は誰もいなかった。また、「ジュラバ」という民族衣装を着た女性が大勢いた。アジア人はほとんど居なかったが、日本のアニメやバラエティは良く知られていて所々で声をかけられた。
アフリカ大陸上空 マラケシュにあるクトウビアの塔 街の中 標識はアラビア語

【6月23日】

 ホテル発8時45分、ガイドとドライバーが迎えにきてくれる。
 日本を発って以来全部言葉は英語だが、何とか不自由なく会話ができ、1時間半ほどかかってイムリル村の民宿(民宿といっても人がいるわけでなく、鍵を借りて部屋を使うだけ)に到着。市場で途中下車して、丸く分厚いホブスというパンをガイドが買った。約10cmの大きさのパンだが日本円で僅か12円だった。昼食はガイドがタジンを作ってくれた。
 一段落してからガイドの案内で村の中を散策する。公園のような森もあり、学校もあり、ちょうど先生がいて話を聞くことができた。半世紀ほど前の日本の田舎を思い出す雰囲気だった。山から流れる清流をうまく村全体に行き渡るように水路が作られていた。宿からツブカル山が望める。
 夕食もガイドが作ってくれたが、食べきれなかった分は村の人にあげた。
これがタジンです 荒涼とした大地だが、水のある所には緑があります 泊まった民宿

【6月24日〜26日】ツブカル山登山

【6月27日】

 今回の旅行は山登りがメインなので観光は今日1日だけだ。
 英語ガイドの案内でアサド朝の古墳群、クトウビアモスク、バイア宮殿、フナ広場、スークなどを見学した。
 店には値段はほとんど表示されていないので買い物は全部交渉次第。私の一番得意とするところで、随分安く買い物できたと思う。
 でも、日本人にとって安いかもしれないが、現地の生活水準からすれば高価なので、いいお客さんだっただろう。
 所々で売っているその場で絞りたてのオレンジジュースはとても美味しかった。また、乾燥したナツメやアンズなどが多く売られていた。
市内観光 市内観光 市内観光
市場 街には猫ちゃんがいっぱい(犬はいません) 市内観光

【6月28日】

 今週末はラマダンで、サマータイムが始まるので、時計を1時間戻す。
 朝7時半ドライバーが迎えにきてくれてカサブランカ空港へ向かう。
 13時30分ドバイに向けて出発。サマータイムで時間が変わるので出発時間に要注意だ。

【6月29日】

 ドバイに深夜着。
 乗り換えて9時間45分かかって17時40分成田に到着した。今回はエミレーツ航空を利用したが、設備がなかなか良かった。でも、エアコンが効きすぎて少し寒かったので毛布を借りた。

【終わりに】

 今年はアイゼン・ピッケルを使用しない比較的易しい山に挑戦した。
 ツブカル山は日本の山で言えば、ちょうど立山の雄山を一回り大きくした山に登る感じで一旦鞍部までガレ場をジグザグに登り、鞍部から左へ折れ、同じく急なガレ場をジグザグに登る。登山道は急で細かい石でスリップしやすく、慎重に歩く必要があり、また高山病にも充分注意する必要があった。
 モロッコはヨーロッパに近く、ヨーロッパとの往来も頻繁で多くの人が登りに来ていた。
 天気に恵まれ、また一つ海外の高嶺に登ることができて大変うれしく思っている。