シュヴァルツゼー〜フーリ〜ツェルマットハイキング2007.07.24

昨夜から雨模様で空はどんよりとして山々は全く見えない。
6時起床、ヴィンケルマッテンまで散歩に行く。まだ寝静まっている街にいるいる徘徊老人が。それ、全部日本人。(自分もそうか)
遅く朝食を取ると日差しが見え始めたので、出かけることにする。
どこに行こうか迷ったが、やはりマッターホルンに一番近いシュヴァルツゼーにする。
10時15分、ゴンドラに乗りフーリからシュヴァルツゼー行きのゴンドラに乗り換えてぐんぐん高度を上げ、シュヴァルツゼー到着した。
シュヴァルツゼー 天候が回復してきた
風が非常に強く飛ばされそうだ。池のほとりを進み岩場の登りとなる。足場の悪い所には鉄格子の階段や歩道が取り付けてあるが、下を見ると透けて見えて怖い。
稜線に出てなだらかになる。正面には大迫力のマッターホルンが望めるが、昨夜の雨は山では雪だったようでだいぶ白くなっていた。北壁側はよく見えるが、反対側には常に雲が湧いていた。最終日を待ったとしても状況は好転しそうもなかった。
足場の悪い所は金網の歩道と階段が取り付けてある
ヘルンリヒュッテへ向かう登山者がちらほらと見える。ここまでは一般のハイカーも結構往復しているようだ。でも、前日雪が降って一面の銀世界になってしまった。
遅く出たのでヒュッテまで行かず、手前の急斜面の下の見晴らしの良い所で大休止した。
マッターホルンは全容が姿を現すことはなかったが、周りの景色は素晴らしく、特にモンテ・ローザ、リスカム、ブライトホルンは圧巻だった。
モンテローザ ブライトホルン リスカム

岩の上に腰を下ろし1時間ほど山を眺めて過した。マッターホルンにトライすることにはOKがでたが、この状態では果たして登れるだろうか。
今年は冷夏らしくツェルマットでは朝方は気温6度、それでも日が差してくると20度位にはなるが、まだまだ一般的な夏山シーズンにはなっていなかったのだ。
こんな条件でのトライは危険が伴うし、先日登った人はへりで救出されたと聞く。また、後で聞いたことだが、私が滞在中に死者も数人出たという。
中途半端な状態で登っても良い結果は得られないだろう。迷いに迷ったが、今回はマッターホルンに登るのは止めようと決断した。
ちょうど同じ日にT氏もクライアントと一緒にヘルンリ小屋に登っており、その先の岩は凍っていて状況は厳しいと言われた。

下山はヘルンリ小屋へ登る急斜面の少し手前から急なガレ場を下る。マッターホルンの北壁を常に背にしながら慎重に長い斜面を下ると、シュヴァルツゼーからの良く整備されたハイキングロードに出る。
温度が低く山は条件が悪かったが、花はちょうどタイミングよく見頃で満開になっていて素晴らしかった。
ハイキングコースは縦横無尽に付けられていて地図に載っていないものもあり、標識を良く見ながら進まなければならなかった。しかし、標識はドイツ語で書かれているため読み辛い。ツェルマットまでは思ったより長い道のりだったので足が痛くなってしまった。
下る途中オフイスのT氏にマッターホルンは止めにすることを携帯で伝えた。
さて、マッターホルンの代わりの山として、どこにしようか迷ったがモンテローザに決めた。
モンテローザは体力的にはマッターホルンよりはきつく、上部には岩登りもあるので、気を引き締めて取り組まなければならない。
ガイドの手配をお願いし、最終の2日間でアタックということになった。
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