北漢山(プッカンサン)  836m    戻る

所在地  韓国ソウル市

登山月日  2009.4.17

今回の旅行のメインの目的である北漢山(プッカンサン)に行く。
アンザイレンの必要がない山なら基本的にガイドは必要ないと思っているので、海外の山だがガイドレスにする。
朝7時15分ホテル前でタクシーを拾いウイドン登山口へ向かう。タクシーは模範タクシー(料金が高く日本語ができる場合がある)と普通のタクシーがあるが、普通のタクシーだ。
インターネットで見て印刷した略図を見せて,ここへ行ってくださいと言ったのだが,タクシーの運ちゃんが道がよく分からず,あちこち聞きながらようやくたどり着いた。タクシー代20,000ウォン,日本円に換算すれば約1,600円の安さだ。
登山口から岩の階段を登って行く。
登山口

木々の芽ぶきにはちょっと早いが所々にピンクのアカヤシオのようなツツジが咲いていて目を楽しませてくれた。


また足元にはオオバキスミレのような黄色いスミレが一面に広がっていた。


ひと登りして峠に出ると,正面に岩登りで有名な仁寿峰(インスボン)が聳えているのが見える。
仁寿峰(インスボン)

ここから少し下り気味にトラバースすると何軒か小屋のある場所に着いた。犬が盛んに吠えていた。
一休みしてから出発すると一枚岩をトラバースするように進み、まもなく白雲山荘に着く。
白雲山荘

山荘から50mほど離れた所に清水があり,飲んだら冷たくてとても美味しかった。
さて,山荘からは急な道になり,登り切ると城壁の門に着く。
城壁の門

白雲台(ペグンデ)のほうから降りてきた人に「ペグンデ?」と方向を指差しながら聞いたら,そうだと言う。
まず,階段をしばらく登るといよいよ岩登りだ。金属のポールとてすりのワイヤーがあり,よほどのことがなければ滑落することはないが,高度感があり混雑した時はすれ違いに十分注意する必要がある。山頂は狭く3.4人くらい立てるスペースしかない。団体には不向きの山だ。隣にはインスボンが聳えていた。また周りの眺望も良くソウル市内が良く見渡せた。
    山頂への道    山頂からインスボンを見る    山頂の碑
  
帰りは同じ所を戻るのもつまらないので,縦走することにした。
一旦城壁の門まで戻り,先へ進む。隣の急峻な峰の稜線を進むのかと心配したが,登山道は山腹を巻くように付けられていた。
標識は整備されているが,ハングル語でさっぱり分からない。英語標記もハングルを標記してあるので読んでもさっぱり分からない。事前にインターネットを見て,印刷していった略図と標識の地図を照らし合わせながら進む。まあ,間違っても反対方向にさえ降りなければ問題ないと思う。それに平日でも結構人が登っているから安心だ。ただ,現地の人に地図を見せながらここはどこだと聞いてもほとんど答えられる人はいない。中にはとんでもない所を指差す人もいて驚きだ。もっとも日本でも,地図を見せられてここはどこだと聞かれても,即答できる人は少ないから同じことだと思う。稜線にはアカヤシオと山桜が満開で素晴らしかった。
標識    地図
  
途中に北漢山避難所という小屋があってこの周りは起伏のある広場になっていて,グループがあちこちでお昼を取っていた。この光景は日本と同じだ。
稜線伝いにはずっと新しい城壁が連なっていて,ここは昔の城跡だったように思われた。
縦走路からペグンデ(中央)とインスボン(右奥)を振り返る

この山はソウル市から近いこともあって単独で登っている人も多く,また,日本と決定的に違うのは若い人が圧倒的に多いことだ。
しばらく進むとまた賑やかな広場に着く。平日なのにこんなに人が多いなんて驚きだ。ウエアもカラフルで登山がさかんな国と感じた。
調子にのって稜線伝いに歩き過ぎて,完全に日本で印刷した地図の枠外に進んでしまった。
この山は四方八方から無数の登山道が延びていて,様々なコースが楽しめるようだ。また登山コースの中には多くの寺院が見られた。
万里の長城のように城壁が続く    登山道の途中にある門

時刻もすでに午後2時を回っていたので,そろっと下らないと日没になると困るので,大南門と書いてあるところから下ることにする。標識に○○stationと書いてあったので,どこかの駅に続いているなら好都合と思った。下り始めてすぐ岩にへばり付くようにお寺があった。
下山路も多くの人に歩かれているルートらしく幅広の良い道だった。それにアカヤシオロードと言っても過言でないほど濃いピンクのツツジが満開で素晴らしかった。
    


お天気に恵まれ,目いっぱい歩いた充実した山行きだった。
麓に下りて車の通る大通りまで出る間,道の両側には登山用品の店が並び,激安の手袋や靴下を購入した。そしてタクシー(9000ウォン=720円)を拾いホテルまで戻った。