平ケ岳 2141m  登山年月日 2006.09.10

 平ケ岳は日本百名山の一つで、山頂にはいくつかの池とうが点在し、また山頂近くにある奇岩「玉子石」は有名だ。深田久弥氏が越後の岳人に案内されてこの山に登ったのが昭和30年代後半、まだ登山道の無かった時代である。
 一般的なルートは鷹の巣からであるが、中ノ岐林道からもルートがあり、10年ほど前までは一般開放されていたが、現在は12km手前にゲートができ、地元地権者しか入ることができない。
 今回は地元の民宿に泊まり登山口まで送迎してもらった。
 銀山平の民宿から湖畔沿いにくねくねした道路を進み、雨池橋からゲートを入りダートな道を進むこと1時間半、ようやく登山口に到着する。早朝長時間バスに揺られ、車酔いした人も何人かいたようだ。
 登山口は広場になっていて、トイレ、水がある。50mほど進むと沢の渡渉となる。10年前に登った時は飛び石伝いに飛んで渡ったが、板の橋が渡してあった。(以前、ここで急増水した川に流され死亡事故が起きている)
 渡渉が終ると急な樹林帯の登りとなり、30分ほど登ると五葉尾根に出る。ここで朝食だ。稜線付近はまだガスに覆われているが、反対の遠くに形の良い三角形の山が3つ連なっているのが見える。
 登る人が限られているため百名山の割に道は荒れていない。足元にはツルリンドウが咲いている。傾斜が緩む場所もあるが、全体的に急な登りである。
次第に展望が開け、湿原の一角に飛び出す。右へ300mほど行くと奇岩「玉子石」がある。あの中越地震でも不安定な石なのにびくともしなかった。
 姫ノ池まで池とうの点在する平らな草原を進む。気持ちの良い道だ。辺りの景色が鮮明に見えて、あの山は何、この山は何と山座同定し、広場では同行のS氏から、深田久弥氏とこの山に登った時のエピソードを伺ったりした。
 ここから山頂まで一旦少し下り登り返す。山頂三角点の場所は、木々が覆い見晴らしはないが、木道の上から周りの山々が良く見渡せた。また、帰りに寄ったキャンプ地の水場周辺には、ハクサンフウロやタテヤマリンドウが鮮やかに咲いていた。
渡渉場所 池とうがいっぱい
玉子石にて 玉子石から池ノ岳へ向かう
タテヤマリンドウ ハクサンフウロ
平ケ岳 姫ノ池と平ケ岳
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