【追加情報】
このページは、本文で書き切れなかった市販音源情報や参考文献などの補足情報です。
(最終更新・2020/1/30、追記・2020/2/15)

<内容>
(1)参考文献一覧 
(2)音源発売会社および放送局の名称変更について
(3)オンデマンド音源について
(4)演者不明音源について
(5)無許可音源について
(6)芸名および市販音源の単位の表記について
(7)更新情報
 最後にひとこと


(1)参考文献一覧

音源情報の執筆にあたり、下記の文献・雑誌・インターネット記事を参考にしました。
 ・「増補落語事典」(東大落語会編、青蛙房、改訂版1994)
 ・「落語レコード八十年史」(都家歌六、国書刊行会、1987)
 ・「現代上方落語便利事典」(相羽秋夫、少年社、1987)
 ・「ライブラリー落語事典 東京編」(保田武宏、弘文出版、1982)
 ・「落語CD&DVD名盤案内」(矢野誠一・草柳俊一、だいわ文庫、2006)
 ・「落語大百科」全5巻(川戸貞吉、冬青社、2001~02)
 ・「米朝落語全集」全7巻(創元社、1980~82)
 ・「新版 円生全集」全9巻+追悼編(青蛙房、1967~68、追悼編1980)
 ・「定本 艶笑落語(全)」(小島貞二編、立風書房、1987)
 ・「上方落語『東の旅』通し口演 伊勢参宮神賑」(四代目桂文我、青蛙房、2014)
 ・雑誌「落語」(弘文出版)第3号(1980)・第19号(1984)
 ・演芸情報誌「東京かわら版」(東京かわら版編集部)
 ・小冊子「バレ噺簡易索引」(「写落」同人、1994)
 ・「落語はろー 落語データ編」(個人サイト「手垢のついたものですが」内)
   その他、CD・DVD・レコード・カセットテープの各ライナーノーツ



(2)音源発売会社および放送局の名称変更について

市販音源を発売するレコード会社の社名は、基本的に略称になっています。
また、発売から現在に至るまでの間に社名が変更している会社もあり、
それらについてはジャケットに記載された発売時期に合わせています。
(「発売元」と「販売元」が異なる場合、全て「発売元」を掲載)

 ・東芝EMI(1973年から)→EMI(2007年6月から)→ユニバーサル(2013年4月から)
 ・ポリドール(1971年から)→ユニバーサル(2002年から)
  (USMジャパンは「ユニバーサル」と同一なので、全て「ユニバーサル」に統一しました)
 ・キャニオン(1970年から)→ポニーキャニオン(1987年から)
 ・CBS・ソニー(1973年から)→ソニー(1991年4月から)
  (1991年からは「ソニー・ミュージックエンタテインメント」、
   2003年からは「ソニー・ミュージックダイレクト(SMDR)」ですが、いずれも「ソニー」の略称に統一しました)
 ・ワーナーパイオニアは1991年以降数度社名を変更していますが、変更後は全て「ワーナー」の略称に統一しました。
 ・ビクターには「財団法人 ビクター伝統文化振興財団」発売の音源が多数あり、それに関しては
  逐一「ビクター伝統文化振興財団」と記載しました。

一方、エアチェック音源についても、以下の放送局が放送当時と名称が異なります。
これらについては、全て放送段階の名称を始めに載せ、カッコで現在の名称を補足しています。

 ・NHK-Eテレ→「NHK教育」から2011年6月名称変更
 ・BS-TBS(BS局)→「BS-i 」から2009年3月名称変更
 ・歌舞伎チャンネル(CS局)→「伝統文化放送」から2003年7月名称変更
 ・京都放送(テレビ・ラジオ局)→「近畿放送」から1995年10月名称変更、1981年から「KBS京都」の愛称



(3)オンデマンド音源について

ユニバーサルのCDシリーズ「なごやか寄席」は、2009年から2011年にわたり計7回リリースされています。
その後、2016年10月からユニバーサルが(株)ミュージックグリッドと提携したことにより、
同シリーズはオンデマンド形式での発売になりました。
それ以降に発売されてた同シリーズのジャケット等には「MEG-CD」の記載があります。

近年主流となったネットのオンデマンド映像やダウンロード音源につきましては、
自分が旧式コレクターのため手が回らず、情報をほとんど省略したことをお詫びいたします。
こちらはいつか、ネット専用の記事を略式でも公開できればと考えております。



(4)演者不明音源について

    「補遺小咄」の項目の中で、何本かの艶笑小咄について
「<おもな演者>?」とボヤけた情報になっていますが、これらのは全て、
← このパッケージの市販カセットテープに収録された音源です。

1993~4年頃だったかに、当時よくあった街のワゴン売りテープで購入した
(株)弘和企画という会社のマイナーレーベルのものです。
春風亭翁梅という演者は存在しませんが、同時に購入した三遊亭小円遊の
テープも表記が「三遊亭小園遊」になっていましたから、会社が故意に名前を
変えたわけではなく、単に寄席文字が読めなかっただけかもしれません。

だとすれば、「あるいは『春風亭扇枝』かな?」と推測して、
以前大先輩の落語音源コレクターの方に録音を送り、問い合わせましたが、
「扇枝は艶笑小咄の音源を出していないし、人に聞いたがわからない」
とのご返事だったのでした。

口調はれっきとした江戸落語で、他に収録されていない稀少な艶笑小咄が
何本も収録されているのですが、マイナーレーベルゆえ資料が皆無。
小円遊のテープはその後別の会社からも発売されたようなのですが、
これに関してはそれも無く、迷宮入りとなってしまっております。



(5)無許可音源について

全編を通じてたびたび解説文に「例の無許可音源」という説明文が出てきます。
これは、1975年前後にソネットという会社から発売されたレコード集「真打二十三人集」のことで、
なんとここに収録された40高座が全て無許可録音の無許可販売という海賊音源だったのです。
その後、通販会社やら何やらを転々としつつ、いまだに発売され続けております。

詳細は「落語レコード八十年史」(都家歌六、国書刊行会)にて紹介されていますが、
私も2017年10月にnoteのコラムでまとめておりますので、よろしければご参照ください。



(6)芸名および市販音源の単位の表記について

落語家の芸名は、本来でしたら「円生」は「圓生」、「春団治」は「春團治」と
寄席文字どおりに旧字体で表記すべきですが、本記事では全て新字体で掲載しています。
新聞・雑誌等の活字媒体では、専門誌以外は新字体の表記が主流なことと、
音源を検索する際に、新字・旧字のどちらで入力しても関係ないことから、こうしました。

また、CD・DVD等のシリーズ化された市販音源の単位につきましては、
会社やシリーズによって「第1巻」「二集」「Ⅲ」「其の四」「5号(CDブックの場合)」等、非常にまちまちです。
そのため、煩雑さを避けるため、本記事では基本的に「1巻」「2巻」と数字+巻の表記に統一しました。
(CD集の中の巻数を表記する際のみ、「第一期1巻」と漢字・数字を合わせて表記しました)

以上、ご通読に際し前もってご承知置き願えれば幸いです。



(7)更新情報

2020年1月30日-大改訂終了、公開
2020年2月15日-全体校正完了/追加情報(2)追記/速記のみ所持の演目リスト更新
  /「増補落語事典」主な未掲載演目リスト更新(レイアウト変更)



最後にひとこと

私がコレクションを開始した1993年当時、YouTubeなどのサイトは存在しませんでした。
そのYouTubeで最近、未所持の演題を時々見かけます。
それらを見つけるにつけ、音源収集でお世話になったこの道の大先輩が、
「同じ収集家だから」という理由だけで見も知らぬ私に貴重な落語音源を
無償でお譲り下さった日々のことを思い出します。
「この人もひょっとしたら、『珍しいネタを聴いてほしい!』『みんなと共有したい!』
という気持ちだけで公開してるのかも…」という思いです。

コレクションした落語の音声や映像は、ネット公開するにあたって著作権者の認可を要します。
そして動画サイトにおける公開動画の一部は、それに違反しています。
私も本業は出版系自由業者、つまり著作権者で、著作権に対する意識はありますから、
自分自身ではコレクションのネット公開はやらず、また見つけても素直には喜べません。
ただ、共有したいという心理はわかります。
収集成果の披瀝だけでなく、同じ趣味の人たちに役立つことをしなきゃ、と
考える年齢に自分もなったためでしょうか。

今回、市販音源とエアチェック音源のデータ・解説を大幅に書き加え大改訂したのは、
落語演題を調べるため、また音源を探すため、ネット検索で当記事にたどり着かれた方に対し
少しでも有益な情報を享受できれば…との思いからです。
有名な落語ならばすぐ見つかりますから、そうではない珍しい演目ほど、情報を盛り込みました。
もちろん市販音源は日々新作がリリースされますから、情報は最新ではありません。
記事執筆に際しては、なるべく新しい情報を記載するよう心掛けはしましたが、
あくまで基準は自分の所持するコレクションであることをご勘弁願います。

当記事が少しでも皆様のお役に立つことができますように。



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