キャンプ・ライジング・サン(CRS)とは
キャンプ・ライジング・サン(CRS)は1930年に米国ニューヨーク州にLouis August Jonas財団によって設立された伝統ある国際的な教育キャンプです。世界二十数カ国から集まった15歳から16歳の参加者(男女各60名程度を予定)がキャンプ生活を送りながら、異文化交流、討論、音楽、演劇、スポーツ、小旅行、ボランティアなど多岐にわたる活動を行います。日本からは1951年以降、毎年1名ないし2名(女子キャンプは1989年に設立)を日本代表として派遣しています。
COVID-19の流行を契機に、従来よりニューヨーク州 CRS Clintonキャンプにて開催されてきた男女4週間ずつのキャンプに加え、オンラインでのプログラムも開始されました。
日本におけるCRS の歴史
日本人キャンパーのCRSへの参加は、1950年に開始しました。「キャンプに日本人を」と考えていたCRS設立者George E. Jonas氏が、当時コロンビア大学に招聘されていた日本人初のノーベル賞受賞者湯川秀樹博士のご子息を招待したことが始まりです。
この翌年の1951年から、当時の文部省主導のもとに読売新聞社の協力を得て、キャンパーが派遣されることになりました。その後、1958年からは、これも読売新聞社の全面協力によりCRSを手本に発足していた全日本学生キャンプ の参加者の中から、CRSへのキャンパー派遣が行われるようになりました。1983年、読売新聞社が全日本学生キャンプのスポンサーを降りたことで全日本学生キャンプは終了となり、これに伴いCRSへのキャンパー派遣に関わる活動も、CRS参加経験者(アラムナイ)が中心となって行うようになりました。
2000年より、CRSアラムナイによるキャンパー派遣等の活動は、全日本学生キャンプOBが創設した特定非営利活動法人環太平洋学生キャンプ(PRIC)の活動の一環として行われてきました。2020年よりはCRS Alumni Association Japan(日本におけるOB・OG会)により、引き続き「CRSに参加することで、その才能をより一層活かすことができるキャンパーを送り出すこと」を目的として継続しています。
(注)1985 年、国連が定めた「国際青年の年」に、それまでの日本国内の学生を対象としてきたキャンプを環太平洋地域へ拡大、国際的なキャンプとなった。現在はその伝統を環太平洋学生キャンプ(PRIC: PacificRim International Student Camp)が受け継いでいます。
CRS の目的
1. 世界の多様な文化に触れて国際理解を深め、人種・宗教・性別・国籍を超えて友情を築く。
2. 国際問題や社会問題など、様々なテーマにおいて個人の考えを発表・討論することで知的好奇心を高める。
3. キャンプ生活やプロジェクトの中で各種責任者としての役割を担うことでリーダーシップを養成する。
4. 人を助けることや社会に貢献する喜びを学び、価値観や人生観のベースとなる考え方を養う。
参加者の出身国(以下は、過去の例)
アメリカ、イギリス、イスラエル、イタリア、イラン、インド、エクアドル、エジプト、オランダ、ガーナ、韓国、ギリシャ、ザンビア、スウェーデン、スペイン、中国、デンマーク、ドイツ、トルコ、ノルウェー、バルバドス、パレスチナ、ハンガリー、フィンランド、フランス、ブルガリア、ペルー、ポーランド、南アフリカ
*現地開催キャンプにはアメリカ以外の各国から原則として男女各1名が参加、その他のキャンパーはアメリカ国内から参加します。
*CRSにはカウンセラーと呼ばれる専門のスタッフがおり、キャンパーの生活全般や各種活動の指導にあたります。