●●●社外・汎用ATF(DEXRON系)の使用について●●●

【注意!:この項目を読むことでトラブルが発生した場合、当方は如何なる責任も負いません
全ての行為はあくまで自己責任の上でのみ宜しくお願い申し上げます】

工事中

ECVTのATFは専用のECVTフルードの設定があり、メーカーもその使用を推奨しています。しかしながら、これは一応デキシロンU規
格の物ですから、一般的な汎用ATFである、デキシロンUやVを使用することは規格上は可能なはずです。フルードメーカー側も適合
表で○表記をしていることが多く、(注:◎表記が適合)、要注意の△や不適合の×にはなっていません。又聞きですが自動車メーカー側も
輸出仕様の場合などは、現地での調達事情もあるのでしょうか、デキシロンUorVを適合指定しているらしいです。実際、社外の汎用AT
FをCVTに入れても、それが元で即トラブルに繋がるという訳ではない様で、単純にフィーリングが変化することの問題が大きいようです。
社外ATFを使った場合に、ECVTフルードと何が一番違うかと云いますと、まずは摩擦抵抗の少なさが挙げられます。CVTは通常のトル
クコンバーター式ATとは構造が異なり、より高い圧力にも耐えられ、また耐摩耗性も優秀でなくてはいけません。その反面、相反する性
能であるはずの摩擦係数は高く、粘度も若干低めに設定されていてるようです。この摩擦係数の部分が、より低い傾向にある汎用ATFと
大きく異なるようで、このECVTに通常のDEXRONV系ATFを入れた場合ですが、フリクションロスが少なくなるのか、結果的にスチールベ
ルトの摩擦抵抗が減少し、動力伝達効率が少し向上するような感じになります。特に化学合成油系の上等なATFではその傾向が顕著で
す。反面、スチールベルトの抵抗が経るわけですから、元々スチールベルト/プーリー間の摩擦抵抗に依存しているECVTの機械的なト
ランスミッションブレーキが効き難くなり、結果として止まりにくい危ない車と化します。そもそもVIVIOはブレーキの利きの弱さがアキレス
腱ですし・・・。感覚的にはDsレンジでも抵抗無くビュンビュン飛ばせる方向になり、Dレンジでは更にブレーキが利かなくなり、場合によっ
ては恐怖を感じるほどです。ちなみにマ○ク○○ンATを併用することで、さらにその低抵抗な性質は顕著になります。このフィーリングの
大きな変化が適合面で問題となるのではと感じます。ブレーキパッドやハイグリップタイヤを履かせることでカバーし、その状況をスポーツ
走行でプラスに活かすことも物理的には可能ですが、一般的には危険行為に近くなると思いますので絶対にお薦めしません。
また、動力伝達効率を無闇に上げると、その分スチールベルトに高い応力が掛かるわけですから、万が一ベルトが切断するリスクも上が
るわけです。実際、カー用品店等でCVTへのフルード交換を避けている所などでは、ベルトが切断するトラブルを避けるためとの記述が
あったりします。また、SUBARU系列のディーラーでは、CVTにはミッションが壊れるから専用フルード意外のATFを入れるなと、明確に否
定されますし、何処までが本当にフルードの責任で、どこからがCVT側のメカニカルトラブルなのかはユーザー側には判らないわけです
し、自動車販売店側に保証不可を突きつけられれば、例えそれが不条理であったとしてもそれまでですから、これが大変リスクの高い行
為であることは云うまでもありません。(ちなみに私の場合、以前のNAで色々と試しただけで、現在のMSC車では純正フルードのみを継
続使用しています。)

リスクを承知の上で敢えて社外フルードを使う場合のメリットは、カストロールやBP等の上質な化学合成ATFが使える点でしょうか。EC
VTフルードは鉱物油でパワー持ちも良くないですし、過酷な温度環境や長期使用でも、化学合成油はより粘度低下が少なく、パワーロ
スの少なさを体感出来ます。無論その分止まりにくくなるのですが・・・。ちなみに鉱物油系の廉価社外フルード(B○オート○ンJ)の場合、
フリクションロスの少なさはそれなりに体感出来ますが、寿命やパワー持ちの点では純正と大差無く、敢えて一線を越えて使うメリットは
あまり無いと思いました。